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意味など無いかのように  作者: 鹿平 澪
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第弐話「闇夜に紛れし人斬り」

「かかっ、ワシは負けんぞ。闇に命を望みし我が魂、終焉に向かいていゆかん。黒き冥界より来たりし死神ネビル・デスゲイズ

唱えられた呪文に反応し妖気が男の体内へと集いだす。身体中が妖気がに満ちると、男から黒い霧が溢れ出し肉体を変化させた。

腕は黒く。そして細くなり、瞳は血の如く煌めく。

「どうじゃ。これがワシの、人斬りの以蔵の姿じゃ!」

以蔵と名乗った男が叫んだ瞬間、その姿が消えた。

「何を保おけちょる。まだ、斬り合いの最中じゃぞ」

再び耳元で放たれた声。俺は即座に刀を振るうが男には当たらず、逆に頬を切り裂かれた。

「アイツが明治時代の人斬り、岡田以蔵? まさか、憑依ドライブなのか?」

「何をブツブツとっ。おまんも、ワシを馬鹿にしゅうがか!」

怒りとともに放たれた斬撃は鋭く、岩をも容易く切り裂く。

ふと、男の動きが止まり、何かを呟く。その途端、姿が消え…っ!

「今宵は月無き夜、何も知らずワシに刀を向ける愚か者、ここで死ねや」

自身のものでない魔力が体を包む異様な感覚。これは、この男の固有結界!

『おまんのその鼓動、よう聴こえちゅうちゃ』

背後に気配を感じ振り返る。俺が刀を振り切るよりも男の刀が心臓を貫く方が早いっ!

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