⒐ 精霊ミリー降臨
「」の中はセリフ、『』の中はキャラクターの心の声となっています。
王太子の言葉に、普段ならば従うところだが、ミリーは無視した。
「クリスティーナ様の真の御力に気付かなかった愚か者共に従うなど、あり得ぬ。まぁ、ラインハルトとやらは、クリスティーナ様を守ろうと足掻いていたようだがな。そこは、評価してやろう。」
唐突な王太子に対するとんでもない無礼な発言に、その場にいた全員(カトリーヌとナーシャは、情報処理中の為、いないものとする)が目を見開いた。
すると突然、ミリーの身体が光に包まれ、光が収まり彼女が再び姿を現わすと、彼女には虹色のアゲハ蝶の羽根の様なものがついていた。
「嘘だろ。そんな、幻の「虹精霊」が現れるだなんて…」
ラインハルトは、頭を抱えて呟いた。
「しかも、人間は精霊より下の立場なのに、クリスのことを「様」付けしているって事は… これはかなり、大事になってきたぞ…」
ラインハルトは、「今までマイヤー家が行って来たことが…」や「精霊の怒りが…」などと言っていたが、ミリーは綺麗に丸無視して、
「クリスティーナ様、国ごと焼き尽くしましょうか?」
などと物騒なことを言っている。
クリスティーナは、勝手に妄想していた。
『これは、私が何か要望を叶えるチャンス⁉︎ 私は、ずーっと、学園に通いたかった。今なら、通える!でも、色々とやらなきゃいけないこともあるっぽいから、来年の入学試験までに間に合うかしら…』
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