部費・ペットボトル・文集
はい皆さんこっちもまだまだ書きますよ。河異零次です。
今回は一段落どころかオチが付かないんじゃないか?ってくらいメインのほうが詰まったので息抜きで書いてます。
それでは本編です。どうぞ
「部長!大変ですよ!」
「どうしたの赤羽君。そんな大声出して?」
「それが凄いんですよ!あの校長が来年度の全部活の部費を上げることを発表したんですよ!」
「赤羽君。私いつも言ってるよね?私、嘘と貴方は大っ嫌いだって」
「ちょっと待って!?嘘が嫌いだということも初耳だけど、部長、俺のこと嫌いだったんですか!?」
「嫌いじゃないわ。大っ嫌いよ」
「そこは強調すべきポイントじゃないですよ」
「もちろん嘘だけど」
「部長今さっき嘘は嫌いだって言ってたじゃないですか・・・・・・」
「それも嘘よ」
「そうですか・・・・・・」
「で?何だったかしら。部費が上がるって話だったっけ」
「そうなんですよ。部活の事になんかまるで興味の無い校長が部費を上げるなんてよっぽどのことですよ」
「まぁ、まるで興味の無いおかげで私たちみたいな謎の部活が存在している訳なんだけどね」
「一応全員で五人いるはずなんですけど、誰もいませんしね」
現在いるのは僕と部長の二人だけ。他の部員も暇なときに読書したり駄弁ったりしてるだけなので部活動をしているとは言い難い。
「ホームルームの時間が終わってからそんなに経ってないから、もしかしたら誰か来るかもしれないわよ?」
「そうですね」
「そういえばどうして部費が上がることになったの?」
「そこまでは分からないですね。僕が聞いたのは部費が上がるって事だけなので詳しくは」
「そう。残念」
「部長!大変だ~!」
「どうしたの越谷ちゃん?そんなに慌てて」
今入ってきたのもうちの部員である。強気な性格だがいじるととっても面白い反応をしてくれるうちの部の癒しキャラとして定着しつつある。二年生で僕と同い年で同じクラス。部長は一つ年上だ。
この前幽霊の特集を見せたときの反応は可愛かった。
涙目になったときはさすがに焦ったが、その後にケーキをあげたら機嫌直してくれた。
「うちの校長が部費を上げるってよ!」
「ああ、それなら赤羽君に聞いたわ」
「そうなのか?」
「ああ、理由はわからないけどね」
「私もあんまりしらないんだよな。確かペットボトルがどうとか」
「ペットボトル、ねぇ」
「何をどうしたらそうなるんだよ」
「ま、いいじゃん。部費が増えるってんだから」
「そうなんだけどね、部費が増えるなんて少しおかしくない?」
「確かに何か裏がありそうですよね」
「もしかしたら、あんまり活動してない部活を潰して、その部費を回すとか?」
「「・・・・・・ありそう」」
「もしかして、これは・・・・・・」
「遂に私たちの部活が部活動する日が来たみたいね」
「そもそもうちの部ってなんの部活なんですか?」
「え?第三文芸部だけど」
「第三って何ですか!?」
「この学校の文芸部はジャンルごとに分かれていて純文学から物語から小説からライトノベルまで幅広く分かれているのよ」
「へ~。知らなかったぜ」
「いつも駄弁ってるだけですからね」
「文芸部らしいこと何一つしてないよな」
「ま、うちは基本的にフリーな方だから何書いても問題は無いというか、分けた割には皆なんでも書くので関係無いというか」
「さすがうちの学校は適当だな」
「そこがうちのいいところでもあるんだけれどね」
「部室にお茶作れる環境があるっていうのは凄いですよね」
「それもこれも先代の先輩たちが頑張って勝ち取った戦利品なのよ」
「へ~、この環境が普通だと思っている自分がいるぜ」
「で、結局何を書きましょうか」
「ん~、私たちの普段の様子でもいいんじゃないか?」
「確かにそういう作品もあるけどさ」
「いいんじゃない?じゃ、それ採用で」
「え~、部長。それでいいですか?」
「いいのいいの。失敗したら提案者の越谷ちゃんに全部責任は取らせるから」
「え!?」
「まぁ、それなら」
「いやいやそれなら、じゃなくて!私!?」
「いいじゃないか越谷。お前は教室の花の水揚げ、欠かしたこと無いだろ?」
「なんで知ってんだよ!」
「他にもあるぞ?休んだ子のためにノートを作ってたり、元気の無い子の相談に乗ってあげてたり、先生に頼まれた仕事もしてるときがあるそうじゃないか」
「おっお前!なんでそんなことまで!」
「だってクラスメイトだし、お前のこと良く見てるし」
「おっおまっ///」
「ん?どうした、顔が赤いぞ?」
「なんでもない!」
「あれ?もしかして私空気になってる?」
「そんなこと無いですよ」
「そうかしら」
「そうですよ。部長が暇なときに髪えおクルクルしてるの可愛いなぁと思っていつも見てるんですから」
「・・・・・・私のクセ知ってたの?」
「そのためにあえて遠目から話しかけずにいる時もあります」
「っ~~~!」
「部長も可愛いなぁ」
「アッキーは、女たらし」
「ん?茅場さん来てたの?」
「ついさっき」
茅場さん。僕と同学年で別クラス。あまりしゃべらない子だけど、面倒くさがりではないみたい。
「そうなの?茅場さん、いつも音も無く入ってくるから」
「私の楽しみ」
「アサシンですか・・・・・・」
「今度ゲーム、する?」
「ちなみにどんな?」
「私がハンターで、あなたがターゲット」
「ふむふむ。それで?」
「私があなたを捕まえて」
「捕まえて?」
「拷問にかけたら私の勝ち」
「拷問の要素必要なくないですか!?」
「私の楽しみ」
「歪んでる!歪んでるよこの人!」
「誰でもいいわけじゃない。アッキーだから・・・///」
「歪みねぇ!あと、そこは頬を赤らめるところじゃない!」
「この反応が、いい。特にこの」
「あーあー、聞こえなーい」
「冗談はさておき」
「冗談でよかったですよ。本当に、割とマジで」
「文集(?)作るの?」
「らしいですよ」
「私、イラスト描ける」
「本当ですか」
「表紙は、任せとけ」←親指グッ!
「頼もしいですね」
「失礼します」
「あ、湯島ちゃん」
「赤羽先輩こんにちは」
「うん、こんにちは」
「ゆっちゃんよっす」
「茅場先輩もこんにちは」
今入ってきたのは湯島ちゃん。一つ下の後輩でよくお茶を入れてくれる。美味しい。
「大変ですね校長先生」
「え?校長がどうかしたの?」
「何でも性格が少し変わってしまったらしいですよ?確かペットボトルに滑って頭を打ったとか」
「それで部費を上げるとか言い出したのか・・・・・・」
「納得」
「じゃあ文集とか作らなくていいかな?」
「よく見てるよく見てるよく見てる・・・・・・はっ!文集!」
「コッシーが正気に戻った」
「私は文集作りたいぜ!」
「じゃあ皆で作るか!文集」
「「おー!」」
ピーンポーンパーンポーン
「ん、放送?こんな時間に?」
「確かに放課後にする放送なんてあんまり無いですよね」
「どうせ先生の連絡」
「え~、部活をしている生徒へ連絡」
「ん?生徒に連絡?」
「校長先生の記憶が何者かによって戻されたため、部費が上がる話は無しになりました。ドンマイ」
「・・・・・・ドンマイ、越谷」
「部費が上がらなくても文集は作りたいよな?」
「絵、描きたい」
「私はどちらでも」
「まぁいいんじゃない」
「じゃあ作りますか!」
こうして作った僕たちの普段の様子を少し変えた文集は後の学園祭で驚愕の売り上げを見せ、結果的に校長の元に話が行き部費が上がったのだが、来年はどうなることやら。
はい改めましてこんにちは。河異零次です。
久しぶりに帰ってきた!
早くメインを書かないといけないのに・・・。
しょうがないよね、思いつかんのだよ。
それでは今回は登場人数が多かったので二人に絞ります。
「どうも、赤羽です」
「ど、どうも越谷です。うわ~緊張する」
「ま、まあ今回は久しぶり、え~と約五、六ヶ月ぶりということで待たせちゃったね」
「別にこいつのなんて待ってる奴はそういないだろ」
「ま、完全にいないと言わないくらいには成長できてるみたいだしいいじゃないか」
「まぁ、メインのほうで感想とか頂いちゃってるし、ブックマークとか、いつの間にかつけて貰ったみたいだし、ちょっと位は成長してんのかな~って」
「越谷はなんだかんだで作者のことが心配なのかな?」
「ち、ちげーよ!アイツの更新が遅いから早く書けって言いたいんだよ!」
「まぁ仕方ないよ。作者、文化祭があったみたいだし、リアルが忙しいんだよ」
「テストの話はしないでやっとこう」
「それが懸命だね」
「今度がいつになるかは分からないけど、今月中には出したいって言ってたよ」
「今日じゃん!」
「作者は徹夜確定だね」
「アイツ偶にそれで体調崩すからなぁ」
「それが作者の生き方なんだよ。仕方ないね。それじゃあ次回も」
「よろしくな!」