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ほんとのココロ 2
「瑛仁か。」
それは、俺の友達で。
「っうん…。」
今まで、そんな話なんて、してこなかったくせに。
「まあ、がんばれよ。」
「…ありがと!」
いつも、見慣れているはずの笑顔が,今日はいつもと違った気がした。
もし、海捺が瑛仁とつきあうようになったら,俺とは一緒にいなくなるのか…。
いつも、俺の隣には海捺がいた。
海捺の隣には、俺がいた。
それはもう当たり前のことで,
ーこれからも続くと思っていたんだ。
でも、海捺の隣も、俺の隣も、いつかは違う人になるんだな…。
今まで、誰よりも近いと思っていたその距離は、むしろ、誰よりも遠かったんだ。
それが続くことなんて、ないんだから。
いつか、あいつは俺以外を優先しだして。
誰かの隣で笑うんだろー?