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1-0 揺らぎ、魂は震える
張り裂けそうな喉。
沸騰しそうな血液。
体内に分泌されるアドレナリンに限りがあるとしたら、僕のそれは既に枯渇しているだろう。
音楽は、麻薬のようなモノだ。
気分を高揚させ、思考を鈍らせ、なにより僕は音楽に触れてさえいれば何日でも起きている自信があった。
僕の視界の数メートル先では、無数の人間達が一心不乱に跳び跳ね、僕達が掻き鳴らす騒音に浸る。
そこにある空気、その全てを振動させる圧倒的な『音』。
揺るがない支配。
その空間で、僕は…
誰よりも、狂っている。
最初のほうはコメディ色が薄いです(^^;)
必死に書きますので最後までお付き合いください。