深夜の学館地下室
■ 深夜の学館地下室 ――記憶の種・観測ルーム
蝋燭の灯りがわずかに揺れる。
誰もいない、静かな記憶観測室で、ショウは一人、座禅に似た姿勢で座っていた。
目の前には「記憶の種」。
その表面には、昨日から浮かび続けている一文がある。
「観測者は、観測対象でなければならない」
ショウは小さく息を吐いた。
「……つまり、俺自身の“記憶”が鍵ってことだな」
■ SHR――“自己催眠・記憶回帰”の儀式
彼は昔、ダンジョン探索前に独自で習得していた技がある。
SHR――Self-Hypnosis Remembering。
自己暗示で過去の断片、無意識の奥底と繋がる手法。
ショウは小声で言葉を繰り返す。
自分自身へのトリガーだ。
「おれは今、見る。
おれは今、思い出す。
おれは今、“知らないままにしていた”ことを許す」
息を吸い、吐く。
そのリズムに記憶が沈んでいく。
意識が内側に沈み、まるで水底へ降りるような感覚に包まれた瞬間――
■ 内部ビジョン:忘れていた“光景”
彼の脳裏に、はっきりと浮かぶ“かつての地”――
それは幼少期。
まだ村の政治も安定せず、彼自身が「観る」ことを怖れていた頃。
村の古い井戸の底で、ひとりで泣いていた記憶。
その井戸の壁に、一瞬だけ現れた金属のような幾何文様。
当時は意味が分からず忘れていたが、今、それがまさに「記憶の種」と酷似していた。
ショウがつぶやく。
「……あのとき、もう来てたんだ」
その瞬間、外界の「記憶の種」が音もなく輝いた。
接続承認。
■ 外部観測者:視界に“異質な視線”
目を開いたショウの視界に、白い光の粒子が浮かぶ。
空気の揺らぎの中に、“言葉を持たない存在”が現れる。
それは人型でもなければ、機械でもない。
ただ、“観測する意志そのもの”。
そして、直接脳内に響く。
「確認。思考構造に接続。過去記憶照合完了。
村長ショウ、あなたは“観測対象”に適しています」
ショウは黙って頷く。
その“観測者”が映像を送り込んでくる。
■ 映像:この星の“未来形”
・他の地域で起きている微細な精神操作実験
・未発掘のダンジョンで培養されている“記憶増殖種”
・技術ではなく“感覚と言語”を操る文明の断片
・そして、複数の“観測者候補”が世界各地で同時に動き出している事実
最後に、観測者はこう告げた。
「あなたの村は、**“接触ノード”**に指定されました。
今後、選ばれた数名が“直接訪問”を行います。
準備をお願いします」
■ 戻ってきた現実 ――朝焼けの中で
目を開けると、夜が明けていた。
記憶の種は、うっすらと蒸気のようなものを吐き出していた。
それは、接続の“痕跡”だった。
扉の外に、ナギが立っていた。
彼女は一言だけ、静かに尋ねた。
「……来るの?」
ショウは、無言でうなずいた。
「だから……まず俺たちが、迎える準備をしよう。
“見たもの”として」
SHRやり方
1.アンカリング
おでこのところを指で三回たたきます。
2.目を閉じて、30歳代のころの記憶を探り、その中で楽しい思い出を思い出します。
3.20歳代のころの記憶を探り、その中で楽しい思い出を思い出します。
4.高校生の時の記憶を探り、その中で楽しい思い出を思い出します。
5.中学生の時の記憶を探り、その中で楽しい思い出を思い出します。
6.小学生高学年の時の記憶を探り、その中で楽しい思い出を思い出します。
7.小学生低学年の時の記憶を探り、その中で楽しい思い出を思い出します。
8.思い出せるできるだけ幼いころの記憶を探り、その中で楽しい思い出を思い出します。
9.深呼吸します
以上です。 一日何度でもやれます 楽しいです やってみませんか




