「ショウの贈り物」
荒野を希望の地に
ショウは新婚の家庭10軒に一年間の食料
沢山の小麦粉、さつまいも、カボチャ、白菜、キャベツ、ブロッコリー、人参
なすび、トマト、長ネギ、玉葱を一年分与えた
その後ダンジョン3階層での開墾をお願いした
「ショウの贈り物」
ショウは10組の新婚家庭を見渡し、静かに微笑んだ。ついこの間まで独身だった彼らが、今は互いの手を取り合い、新たな生活を始めようとしている。その目には希望が宿り、未来を築こうとする決意が感じられた。
彼は荷馬車を並べ、一軒一軒、穀物と野菜を届けた。
「これで一年は困らないだろう」
農夫たちが大切に育てた小麦粉の袋を積み上げると、風に舞う白い粉が陽の光を浴びて輝いた。大地の恵みが詰まったさつまいもやカボチャは、秋の実りをそのまま閉じ込めたような甘い香りを放つ。白菜、キャベツ、ブロッコリー、長ネギ——どれも生命力に満ち溢れ、彼らの食卓を豊かに彩るだろう。
「ショウさん、本当にありがとうございます!」
新妻の一人が涙ぐみながら頭を下げた。夫がそっと肩を抱き寄せ、周囲からも感謝の言葉がこぼれる。彼らはこれから家庭を築き、子を育て、未来へと命を繋いでいく。その礎となる食料を届けることができたのなら、ショウにとってこれほど嬉しいことはなかった。
しかし、彼の目的はそれだけではない。
「お前たちの力を貸してほしい」
ショウは静かに語り始めた。ダンジョン3階層、そこには未開の土地が広がっている。戦いの場として認識されていた場所だが、彼には違う可能性が見えていた。あそこを、誰もが安心して食べられる場所に変えるのだ。
「ダンジョンで畑を作る……?」
驚きの声があがる。しかし、ショウの瞳には確かな信念が宿っていた。
「この村だけじゃない。旅人も、冒険者も、飢えることなく生きていけるようにするんだ。お前たちの新しい生活と共に、希望の土地を作らないか?」
静寂が落ちる。しかし次の瞬間、一人の若き夫が拳を握りしめて言った。
「やりましょう。俺たちはもう一人じゃない。家族のため、未来のために——」
次々と声が上がる。こうして、ショウの壮大な計画は、新たな家族たちと共に始動した。
この瞬間から、彼らの手によってダンジョンの荒野は、希望の大地へと生まれ変わるのだった。




