10組の婚礼が結ばれるまで
走り回る若者たち
外からの花嫁を迎える村
──十組の婚礼が結ばれるまで──
1. 花嫁を求める旅
豊かな森と広大な畑に囲まれた村。しかし、結婚適齢の女性が少なく、このままでは村の未来が危うい。長老たちは集まり、ついに決断を下す。
「この村には誠実で働き者の男たちがいる。それを伝え、花嫁を迎えよう」
こうして、村の代表であるリーダーの老農エンジ、若き猟師リュウ、穏やかな商人カイの三人が、遠く離れた隣村や交易の町へ旅立った。
彼らは馬に米や布を積み、道中の町や村で頼み込んだ。だが簡単にはうまくいかない。
「知らない村に嫁ぐなど、娘が不安がる」
「お前たちの村が本当に良いところか、どう証明する?」
困難な交渉の末、誠意が伝わったのか、10人の女性たちが名乗りを上げた。彼女たちは、それぞれ事情を抱えていた。
アイリス…豪商の家に生まれたが、自由を求めた女性。
サラ…両親を亡くし、頼る場所がない孤独な娘。
リナ…戦災で家を失い、新天地を求める旅人。
ほかにも、恋に破れた者、勇敢な者、家族のために嫁ぐ者──。
馬車と徒歩で村へ向かう道のりの中、彼女たちは未来に希望と不安を抱いていた。
「本当に大丈夫なの?」
「知らない人たちと生きるなんて……」
しかし、彼女たちは進むしかなかった。
2. 村での出迎え
数日後、村の入り口に現れた花嫁たち。
男たちは、晴れ着をまとい、緊張した面持ちで並んでいた。長老エンジが静かに告げる。
「よく来てくれた。ここで、新しい人生を始めてくれることを、村をあげて歓迎する」
だが、最初の印象はぎこちない。
女性たちは、無骨で日に焼けた男たちを見て、戸惑った。男たちもまた、こんなに美しい女性たちを目の前にし、何を話せばいいのかわからない。
「……」
「……」
気まずい沈黙。
そんなとき、猟師リュウが**「まずは宴だ!」**と叫ぶ。
村の広場には料理が並び、炎が照らす中、宴が始まった。酒が注がれ、音楽が流れ、人々が踊り出す。
ぎこちなかった雰囲気が、少しずつほどけていく。
3. 試練と困難
翌日から、女性たちは村の生活を学び始めた。
アイリスは、商人のカイと市場の品物を整理した。だが、泥にまみれる仕事には慣れておらず、苦戦する。
サラは料理を学ぶが、村の素朴な食材に戸惑い、何度も失敗する。
リナは畑仕事に挑戦するも、慣れない手つきで倒れこんでしまう。
男たちは、彼女たちを助けながらも、互いに距離を縮めていった。
そんなある日、村を大雨が襲う。
4. 災害と決断
「川の水が増えている!」
緊急事態だった。土嚢を積まなければ、村の田畑が水に沈む。
「手伝いたい!」
女性たちは、ためらわず泥に手を突っ込んだ。重い土嚢を運び、必死で作業を続ける。
サラは火を焚き、冷えた村人に湯を配る。リナは負傷した子どもを助ける。アイリスは指揮をとり、人々をまとめた。
村人たちは、その姿を見て確信した。
「この人たちは、もう村の一員だ」
5. 告白と誓い
嵐の後、村に穏やかな朝が訪れた。
男たちは、自分の気持ちを確かめる。
リュウは、勇敢に戦ったリナに惹かれていた。「お前と生きたい」と告げる。
カイは、泥だらけになっても笑顔を忘れなかったアイリスを見つめ、「ずっとそばにいてくれ」と囁く。
農夫タケルは、健気に村を支えたサラに、無骨な指輪を差し出した。
女性たちもまた、村での生活に希望を見出し、彼らの想いを受け入れた。
6. 婚礼の日
広場に10組の花婿と花嫁が並んだ。
村の長老が誓いの言葉を述べ、祝福の声が響く。
「これからは、共に生き、共に支え合うのだ」
花嫁たちは、かつての不安を忘れ、笑顔で手を取り合う。男たちは、未来を誓いながら、しっかりと彼女たちを抱きしめた。
村人たちの歓声と、夜空に響く鐘の音。
──10人の男性村民は、それぞれの伴侶と共に、新たな人生を歩み始めた。




