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第437話 第四の要衝、登場!?

437


 西暦二〇X二年八月下旬。

 出雲いずも桃太とうたの親友、くれ陸喜りくきこと黒騎士が参加した、冒険者パーティ〝G・Cグレート・カオティックH・O・(ヒーローズ・オリジン)〟は、日本政府と冒険者組合の依頼を受け、異界迷宮カクリヨの第八階層〝残火ざんかの洞窟〟で、元八大勇者パーティのひとつ六辻ろくつじ家が率いるテロリスト団体〝SAINTS(セインツ)〟を相手に最前線で戦っていた。


『古き混沌を破壊し、新たな秩序を創る。目を開いて見るがいいっ。俺様と冒険者パーティ〝G・Cグレート・カオティックH・O・(ヒーローズ・オリジン)〟の覇道は、ここから始まる!』


 黒騎士と、パーティの代表である鉛色髪の巨漢青年、石貫いしぬき満勒みろくらの活躍で、〝G・Cグレート・カオティックH・O・(ヒーローズ・オリジン)〟は、クーデター軍が築いた本拠地〝三連蛇城みつらのへびしろ〟を構成する三つの城の一つ、南の支城、〝禁虎館きんこやかた〟を奪取――。


『私はこれから、カムロの〝K・A・Nキネティック・アーマード・ネットワーク〟捕縛作戦に巻き込まれないよう、クマ国に隠れている〝前進同盟ぜんしんどうめい〟の退却支援に行かなきゃならない。だけど、満勒。アンタが動くべきタイミングは近いうちに必ずくる。チャンスと見たら、迷わず動くんだよ』


 更に、満勒の師匠であり、ビキニアーマーを着た女傑セグンダの助言を受けて、敵指揮系統の乱れを発見。北の支城、〝豹威館ひょういやかた〟を攻略すべく出撃した。


『あれが、石貫満勒。あれが冒険者パーティ〝G・Cグレート・カオティックH・O・(ヒーローズ・オリジン)〟!』

『ひょっとしたら、新しいヒーロー、出雲桃太と冒険者パーティ〝W・Aワイルド・アドベンチャラーズ〟よりも強いんじゃないか?』


 黒騎士達は、異世界クマ国から持ち込まれたモンスターを改造した式鬼しきおに、〝野鉄炮のでっぽう〟、〝模壁鬼もへいき〟、〝火竜かりゅう〟といった新戦力に苦戦したものの――。

 ふたをあけてみれば、〝弓兵地獄〟、〝要塞地獄〟、〝堕天使の楽園〟といった三つの要衝を電光石火でんこうせっかの勢いで突破し、桃太達の対抗馬として他の冒険者パーティに一目置かれるようになっていた。


「「どけえええ」」

「「ひいい、たすけてくれええ」」


 黒騎士達バイク隊が土煙をたてながら城に向かって突っ込むや、クーデター軍は、隊列をぐしゃぐしゃに乱して蜘蛛の子を散らすように逃げていった。


「ヒャッハァ、絶好調っ。あれ、なんか寒くないか?」

「雪が降ってるでち!」


 しかしながら、攻略目標である〝豹威館〟まであと少しというところで、異常事態に遭遇する。


「は、ハンドルが、ブレーキがきかない」

「すべ、すべるよ。ああああっ」


 競うように先頭を走っていたバイク二台が相次いで転倒したのだ。

 理由はシンプルだ。突如降り出した雪によって、周囲の気温が急速に低下し、路面凍結が発生してタイヤがスリップしたからだ。


「あの二人は、ホバーベースにかつぎこもう。黒騎士、クソ暑い第八階層〝残火ざんかの洞窟〟で、雪だの氷だのなんておかしいよな?」

「満勒大将、注意してくれ。ここまで順調すぎる。逆に誘い込まれたんじゃないか?」

「満勒、黒騎士。あっちを見るでち。氷の陣が張られているでち!?」

あとがき

お読みいただきありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] なるほど、熱い所で冷たいものを高値で売って、借金地獄に落とす策ですね(違)
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