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第22話 王女様の誕生日パーティー

「イムルさん、ご無沙汰しております」

「お互い息災のようで、何よりです」

「実は王女様のパーティーに参加したいのですが、ご相談がございまして……」


パーティーなどまったく初めてのため、率直にいろいろ聞く。


「今回は誕生日パーティーなので、なにかプレゼントを持参すると良いでしょう」

「王女様はどんなものを喜ばれるでしょう」

「……外部の食べ物はお口にできないし、服は専用にデザイナーがいるし、絵画は趣味が難しいし、まあ、無難なのは綺麗な宝飾品でしょうか」

「宝飾品ですか……」

「ええ、ただ皆さんも同じようなことを考えますので、たくさんの宝飾品が集まっても、宝箱に直行しそうですけどね」

「う~ん、それだと味気ないですね」

「印象に残らないですが、無難という面でみれば、それも悪い案ではありません」

「ギルフォード商会さんは金属製の宝飾品が売りになってるから、それもいいかもしれませんよ」


――――

――――――


<王城・パーティー会場>


メリッサ王女「本日は私の二十歳の誕生日にお越し頂き、礼を申します」

ザイス筆頭大臣「それでは皆様、乾杯しましょう!」


 パーティが始まったが、メリッサ王女の前に貴族達が長い列をつくっている。どうやらこの順番は爵位順らしく、男爵はまだまだ先のようだ。しばらくすると後方から声がかかった。


「ギルフォード男爵、お久しぶりです」


誰だっけ? 長身だし騎士っぽいな。


「お忘れですか? 王女様の護衛騎士を務めていますカイルです」

「ああ、失礼しました。その節はどうも」

「こちらこそ、その節は助かりました」

「ギルフォード商会の武具は本当に優れている。今や王都中の人気商品です」

「それはありがとうございます」


 カイル殿は貴族の騎士爵で、今回は貴族の一員としてお祝いを述べるのだと言う。そのためにわざわざ並んでるのだから相当、忠義心に厚いのだろう。


 前の方を見るとイムルさんが並んでいた。そういえば貴族の子爵だったな。目が合ったので軽く会釈をする。


 ようやく順番が来た。


「メリッサ王女様、お誕生日おめでとうございます」

「これは、これは、ギルフォード男爵様、ようこそおいで下さいました」

「本日のおめでたい席に、僭越ながら、私から贈呈するお品がございます」

「まあ、何かしら」


箱型の容器をあけると、中から銀製の有翼のユニコーン像が姿を現した。


「まあ――!」

「おお――これは!」

「翼の有るユニコーンは珍しい!」


 王女とまわりの貴族たちが一斉に目を見開いた。前足を高くあげたユニコーン像は翼を広げ、今にも飛び立ちそうな造形だ。


「これは……まるで本物みたいですね!」

「ユニコーンは聖獣だし、これはおめでたい」

「純粋な王女様にぴったりだ」


「ギルフォード男爵様、このように素晴らしい贈り物を頂けて幸せです。ぜひ部屋の目立つ場所に飾っておきましょう」


 王女様がお悦びになられて良かった。山の館の近くで住み着いたユニコーンを見て閃いたのは言うまでもないが、最近かなり馴れてきて、ユニコーンを撫でていたら、【複写】と【加工】の合わせスキルで像ができあがった。材料の銀は【収納】に入っていたしね。


 サンプルを【複写】して、それに【加工】して手を加えたり、逆に【加工】して作ったものを【複写】で増やしたり、この生産系スキルの合わせ技は使えると実感した。

 最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、評価やブックマークをして頂けると大変有難いです。

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