第1804話 財政健全化14
続きです。
只今、執務室にて、日本の財政健全化について思考遊戯しているところだが、財政健全化は国政の様々な分野に絡むため、話が大きく広がる。だが、どれも重要なものばかりのため、省くことはできない。次のテーマもそうだ。
次は(九)少子化対策。これも本当に重要。先ほど論じた農家の後継者不足だって、これが関係している。税収不足もそう。根本にあるのは若い労働者の不足であり、少子化の影響が出ているのだ。
国家の三要件は国際法上「領域(領土・領海・領空)」「国民(人民)」「主権(政府・統治能力)」の3つを指し、これらの要素が揃うことで国家として成立するとされており、現代ではこれに加えて「他国からの承認」も事実上の要件とされている。
無政府状態のソマリアを見限り、一方的に独立したソマリランド共和国がそうだよな。この国は形の上では三要件を満たし、しかも、ソマリア以上に政府機能・治安維持、法制度運用がしっかりし、独自の通貨まで発行しているが、日本を含む国連加盟国の承認を得ていないため、国際的に正式な国とみなされていない。ただ、最近、イスラエルがソマリランドを国家承認し、EUが主権を尊重する立場を表明したので、今後、いろいろ動きが出てきそうだ。
少子化により人がいなくなれば、そのうちのひとつ「国民(人民)」が覚束なくなり、国家としての土台が揺らぐ。国民目線では「少子化」を他人事のように、ふわっとした感じで捉えることが多いだろうが、国政を預かったことがある立場からすると、実に由々しき事態だ。
実際、日本より、さらに少子化が酷い状況となっている韓国では、年々、人口に占める子供の割合が減り続け、このペースでいけば、現在、約5,177万人いる人口が、100年後には753万人となり、世界で最初に少子化で人口消滅する可能性がある国とまで言われている。
最近、日本では「日本人ファースト」を掲げる政党が目だっているが、「日本ファースト」ではなく「日本人ファースト」というのがいい。排外主義と批判されているようだが、日本で日本人が「日本人を優先する」と言って何がおかしい? 日本は日本人の国だ。それ以上でも、それ以下でもない。その昔、「日本列島は日本人だけのものではない」と宣った政治家がいたが、本当に日本人なのか疑わしい。
「日本ファースト」だと、日本という国の優先になり、これも同じように取られるかもしれないが、実はかなり違う。これだと日本という国、日本という箱、容れ物という見方が強くなり、その中で暮らす人は外国人も含むという要素が出てくる。つまり在日外国人も日本人扱いするべきというニュアンスとなるのだ。
僕の見るところ「日本人ファースト」は排外主義ではない。外国人であっても、日本で日本人のように扱ってもらいたければ、帰化すればいいだけの話。それをせず、元の国籍を有したまま、日本で日本人と同じように扱え、というのは余りにも虫が良すぎる。もし日本人がその国にいったら、その国の人と同じように扱ってもらえるのだろうか?
社会保障の給付を受け、その国の会社や土地を買え、選挙権を与えられ、議員に立候補可能なのだろうか? 確実に自国民より制限を受けるはずだ。それに帰化も容易ではない。日本は帰化させるだけ相当優しい。
一部の在日外国人は「日本で日本人と同じように扱え」という我がままを言うが、そんな主張を真に受ける必要はない。そう言われたら、「君の国で日本人はそう扱ってもらえのか?」と冷静に反論すればいい。どこの国でも自国民を優先し、外国人はその次にくる。これは人種による差別ではなく、国籍による区別だ。日本国憲法第10条で「日本国民たる要件は、法律でこれを定める」としており、国籍法により、「日本国民は日本国籍を有する人」と定めている。
話を戻そう。
人口を維持するためには1人の女性が生涯に平均約2.07人の子どもを産む「人口置換水準」を上回る必要があるが、現在の日本はそれを大きく下回り、2024年の合計特殊出生率は1.15前後で過去最低を更新している。深刻な少子化による人口減少が続いているのだ。これは「超少子化」の段階で、子ども世代が親世代の半数以下になるペースで人口が減少している状況だ。
1974年に、出生率が2.07を下回り、その後、その水準を回復するには至らず、50年が経過してしまった。この間、政府はいったい何をやっていたのか。どうせいつもの先送りだろう。最近になって慌ててバタバタしだしているが、やってることが後手後手で、しかもズレている。2023年に、こども改定庁を設立したが、予算を食うばかりでまったく効果が出ていない。2026年から、子ども・子育て支援金(独身税)が徴収され、少子化対策に使われるとのことだが、効果は望み薄だ。
前政権が「異次元の少子化対策」と銘打ち、以降、児童手当の所得制限撤廃・支給対象拡大、男性育休取得支援、保育士の処遇改善、出会いの機会創出、地域の実情に応じた支援強化などが進められているが、はっきり言って、しょぼい。こんなの「異次元」でも何でもない。意図的なのだろうが、根本的な問題を避けている。
子どもの数が少なくなったのは
女性が子ども産まなくなったからか? 子どもが嫌いになったからか?
いいや、違う。
少子化というが、実は結婚した女性が産む子どもの数は、長年2人前後で安定しており、最新の調査(2021年)では平均1.90人(完結出生児数)だ。これは第2次ベビーブーム期と大差なく、むしろ晩婚化や未婚化により「結婚した女性の絶対数」や「結婚する人の数」が減っていることが、全体の出生数が減っている主な原因であり、結婚した夫婦の出産意欲は変わっていないのだ。
はっきり言おう。少子化のもっとも大きな原因は独身が増えたからだ。そして、独身が増えたのは若者の貧困化が大きな要因として考えられる。本当は結婚したい。できれば結婚したい。という若者は多い。だが、自分一人で経済的に精一杯の状態では、結婚にも子供を持つことにも二の足を踏まざるを得ない。それなのに2026年から、子ども・子育て支援金を、その独身から徴収しようというのだ。支援すべき人からお金を徴収して何がしたい?
日本の若者貧困化は深刻で、非正規雇用の増加、親世代の経済状況の影響、ひとり親世帯の貧困率の高さ、コロナ禍でのアルバイト減少などが背景にあり、生活困窮、進学・就職機会の損失、メンタルヘルス悪化、さらには家賃滞納や「パパ活」などの問題にまで繋がっている。
もし自分が政務を担えるなら、子ども家庭庁など、さっさと解体して、その予算を出産と育児の資金(手当てや給付金)に重点的に割り当てる。そして、是が非でも若者の労働環境を改善したい。それには賃金をアップすることだ。資金力のある大企業には内部留保を吐き出してもらい、資金力のない中小企業に対しては国が差額を支援(補填)すればいい。財源? 技能実習生など外国人に向けている資金を振り向ければいい。国の宝は日本人の子供や若い世代であり、外国人ではない。ここを間違えたら国の根幹が揺らぐ。
どうして、このような事態になったのか?
それは政府が、票になる高齢者と献金する大企業を優遇するため、反射的に若者と中小企業が割を食っているからだ。富の不公平が拡大しており、この点の改善が強く求められる。子供を産まない高齢者に富が偏在し、これから子供を産み、育てようとする世代に富が回ってこない。この状況を改めないと。
それと、男女間の対立を煽る情報工作への対処が必要だ。ある国がある国を乗っ取る場合、戦争するより、その国の内部に分断工作をしかけ、国内で対立し合うように仕向けることが常套手段となっている。国内で対立し合って、ほくそ笑むのは外国勢力だけだ。
この流れのまま、次のテーマに進もう。
次は(十)移民の制限だ。これも重要度が高い。
日本の総人口に占める外国人の割合は約3%前後で、先進国の中では低い水準だが、近年は増加傾向にあり、2025年8月時点で約367.7万人、総人口の約2.96%を占めるまで増えている。労働力として「特定技能」や「技能実習」などで働く外国人が増え、2040年頃には10%に達する可能性が指摘されている。このまま行くと近い将来、10人に1人が外国人という状況になるが、本当にそれでいいのか? 10%まで行けば、その流れが加速し、すぐ20%、30%まで上がるだろう。そうなれば、街は汚れ、治安が悪化し、夜も出歩けなくなるだろう。そうなったら日本は終わりだ。この事態は絶対に防がなければならない。
政府は移民受け入れを明言していないが、やってることはまさに移民受け入れであり、国民的議論をないまま、なし崩し的に進めている状況だ。だが、世論の反発を恐れ、空気を呼んだのだろう。2025年5月に「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」を発表し、2030年末までに不法滞在者を半減させ、最終的にゼロを目指す目標を掲げ、入管業務の強化、難民審査の迅速化、強制送還の徹底などを柱に、不法滞在対策を強化することになった。
これ自体はいい動きだが、これが単なるガス抜きでないことを願う。個人的には合法、非合法問わず、大枠で制限(人口の5%以内)すべきだと考えているが、先ず、不法滞在者から対応することにしたのは一定の評価をする。
ただ、それとは別に合法であっても、例えば、「特定技能」や「技能実習」で入ってきて、その後、行方不明になり、不法化するケースが後を断たないので、入口で締める必要はあるだろう。できれば新規受け入れの移民はゼロにしてもらいたいが、入れるにしても最低限にしてもらいたい。移民の数が多ければ多い程、国が不安定になる。
それに合法と言っても、「特定技能」や「技能実習」の制度そのものに問題があるので、いずれにしても縮小してもらいたい。外国人を育てるなら、先ず日本人を育てるべきだ。外国人の受入れに反論すると、必ず国内の人手不足を言うが、国内で仕事を求めている人はたくさんいる。
日本人からそっぽを向かれるのは、その仕事の賃金が低く、労働環境が悪いからであり、その改善を図るのが本筋であろう。それをせず、その条件でも働いてくれる外国人を求めるのは筋が違う。そこまで外国人を雇いたいなら、外国に行くべきだ。だが、経営者の本音はこうだろう。
リスクが高いので外国には行きたくない。
でも、安く働く外国人は雇いたい。
外国人だと研修が必要だが、その費用は国に出してもらいたい。
いいとこ取りの自分勝手な話だが、
国からの補助ありきのビジネスモデルなので、それを打ち切れば、ジ・エンド。
中国製のソーラーパネルやEV自動車のごり押し導入と同じ構造。
それに人手不足と言うが、今後、AIの普及により、多くの分野で日本人の失業が見込まれるため、その受け皿として雇用を確保しておく必要がある。外国人に無分別に仕事を与え、日本人の仕事が無くならないようにしないとね。
日本サゲしたい人は、「失われた30年」と表現し、その間、欧米と比較して、日本のGDPが伸びなかったことをやたら問題視するが、伸びなかった最大の原因は、移民を欧米のように受け入れなかったからだ。若い移民を受け入れれば、人口ボーナスが発生し、GDPは伸びるが、果たして、それが本当にいいことなのか?
日本も移民を欧米のように受け入れれば、一時、GDPは上がるだろう。なぜ上がるかと言えば、外国人が日本で稼ぎ、日本で豊かになるからだ。でも、よく考えてもらいたい。元からいる日本人は変わらないし、むしろ貧しくなっていく。外国人が安い賃金で働くため、日本人の賃金は上がらないからな。移民を増やせば、日本という国は数字上、豊かになるかもしれないが、元からいる日本人は豊かになることはない。見せかけのGDPに惑わされないことだ。今のヨーロッパ諸国の混迷ぶりを見れば、よく分かる。
在日外国人を豊かにする「日本ファースト」ではダメ。
元からいる日本人を豊かにする「日本人ファースト」でないと。
移民受け入れにより、ヨーロッパの国は豊かになったが、
元からいるヨーロッパの人は豊かにならなかった。彼らは皆、疲弊している。
移民の影響により、イギリスで産まれた男子の名前1位がイスラム風の「ムハンマド」となり、フランスの成人の27%が海外への移住を検討し、ドイツは移民制限を掲げる政党が急速に支持を集め、スウェーデンは自主的に帰国する移民に給付金の支給を始めた。今やヨーロッパのどこの国も移民に頭を悩ませ、寛容から制限に舵を切った。これ以上の移民はNO。それが現在のヨーロッパの状況だ。
ただ、一度入れて根付いた人を追い出すことは簡単にできないから、今後、ヨーロッパ諸国は移民という重い負債を抱え、永延と苦しむことになるだろう。移民は年を取り、家族を呼び寄せ、社会保障費の増大を招く。過去、安易に人権を掲げ、後先を考えず、移民受け入れを決めた指導者は、この責任を取れるのだろうか? 本当に罪深いことをしたものだ。
移民による労働力確保という「先楽」に走ったツケは、今後、移民問題という「後苦」となって表れる。移民は出生率が高いので、どんどん増え、やがて元からいた人の数を超え、国の形すら変えてしまうだろう。うっかり移民を入れたら、国家存亡の危機に陥ってしまった。ヨーロッパ諸国の惨状を日本は他山の石としなければならない。
現在、日本は移民の厳格化に動いているが、永住許可要件として、日本語能力を追加することを検討しているという。これを知った時、少し間を置き、「えっ!?」と声をあげ、ぎょっとした。ということは、これまで(というか今も?)日本語ができなくても永住許可がおりる可能性があったということではないか。
日本語能力は審査で「安定した生活」の判断材料となり、N2・N3レベル以上の能力があると有利とされているが、法令上の必須要件ではなかったのだ。いやいや……日本に永住するなら、どこをどう考えても日本語能力は必須だろう。なぜ最初からそれが要件に入っていない? 一時滞在者ならまだしも、永住者だぞ。日本人も永住するために日本語を覚えるんだからさ。
以前から、永住要件は居住10年なのに、それよりハードルが高いはずの帰化要件の居住要件が5年になっていることが問題視されていたが、ようやく手を付けてくれることになった。帰化要件も永住要件に合わせ、10年にすることで検討に入ったが、これも既存の要件がおかしかった。
刑法第92条もそう。外国の国旗を侮辱目的で損壊すると罰せられる「外国国章損壊罪」はあるが、なぜか日本国旗を損壊する行為を罰する規定は定められていない。だから、日の丸の旗を公衆の面前で破ったり、汚したり、足で踏んでも、法律上OKということになる。同じことを外国の旗でやれば、犯罪となり、2年以下の拘禁刑(懲役)または20万円以下の罰金を求刑される可能性があるのにだ。
当然、このような不公平はおかしいので、現在、法改正の動きが出ているが、なんと、これに反対する人がいるのだから呆れる。彼らは憲法第21条の表現の自由を主張するが、それは公共の福祉(わいせつ物頒布禁止、名誉毀損防止など)の範囲内で制限を受ける。だから、個人の名誉を傷つける行為はその制限範囲に当たり、であれば、個人の集合体である国を象徴する国旗もそれに該当すると考えるのが合理的解釈だ。
というか、小難しい法を持ち出すまでもなく、国民感情として自分の国の旗を侮辱されて良しとする人はいないだろう。それを良しとする人は、その時点で本当に日本人なのか疑わしい。外国人でも一般常識があれば、他国の旗に敬意を表するものだ。それができない時点で人として終わっている。
ただ、日の丸の旗は今後、日本で外国人を受け入れる際、いい踏み絵になるだろう。日本に来て、日本のお世話になろうというのに、日本の旗を見るのも嫌、破ったり、踏みつけたくなるような衝動に駆られるような人物は、お断りしてもらう。日本や日本人に悪意を持つ者に対し、相手のレベルに合わせて悪意を持つべきではないが、そういう相手に善意を与える必要もない。
鈴木さんや佐藤さんの家に居候しようというのに、鈴木さんや佐藤さんの家名が気に食わないのでは話にならないからな。家名が嫌いということは家人も嫌いということであり、家に入れてもトラブルにしかならないことが目に見えている。
普通に考えれば、嫌いな国に住もうと思わないものだが、一部の外国人はそうではない。嫌いだが、自分のその思いを日本で押し通せると考えている。つまり、自分が日本に合わせるのではなく、日本が自分に合わせるべきと考えているのだ。
その根底には
「日本人には何を言っても構わない」
「日本人は強く出れば譲歩する」
「来てやってるのだから、日本人は自分を敬え」
という得手勝手で傲慢な思いが透けて見える。
もちろん、こんな連中はお断りだ。
同じ家(国)で同居など、とてもできるものではない。
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