第1802話 財政健全化12
続きです。
途中だが、少し整理しよう。
(改善策) (現状)
(一)増税 ステルスで増税予定
(二)インフレ ステルスで実行中(国債発行)
(三)デノミ 検討中?
(四)防衛 実行中
(五)無駄の排除 準備中
(六)資源の開発 実行中
ここまで(一)(三)(四)(六)について論じてきた。資源は地熱・核融合・宇宙太陽光など、エネルギー分野の新しい資源を指しており、石油など既存の資源からの脱却を意味する。「資源の開発」としたが、エネルギー分野の脱資源、脱輸入、輸出化が最終目標だ。これで財政が良くなる。あとは(二)と(五)だな。
(二)のインフレはハナから反対なので論じるまでもない。インフレは民を苦しめるものであり、正常に民主主義が機能していれば、本来、政府は民が嫌がるインフレをしないはずだ。でも現実的には、政府はインフレを容認し、ステルスでそれを実行している。どんどんインフレを起こし、国の借金を目減りさせ、どうしようもなくなったら、デノミする腹積もりだろう。何年後か何十年後かになるか知らないが、これは時限爆弾のようなものだ。カチカチ針が動いている。
実際、通貨切り下げは歴史上、度々行われてきた。世界恐慌時、イギリス、フランス、アメリカなどは競うように切り下げをしたし、戦後、日本とドイツも切り下げをした。近年では、ベネズエラ、イラン、スーダン、ジンバブエ、ルーマニア、トルコなどが挙げられる。
いずれも深刻なインフレによるものだが、一度切り下げても、さらにインフレが進み、さらにデノミを繰り返したため、特にジンバブエは100億分の1、1兆分の1という天文学的な数字となってしまった。これは事実上、自国通貨の価値がゼロになったのと等しい。確かに国(政府)の負債は消えるが、同時に国民の資産も消えるため、影響はトンデモないことになっている。国際的信用を失い、海外の投資は引き上げてしまった。
インフレが起こる理由は簡単、政府が収支の赤字を補填するため国債を発行し、償還期限が来た国債を日銀が引き受ける際、通貨を発行するからだ。この際、通貨を信用創造する。信用創造でお金を刷っても、それは既存のモノやサービスや労働と置き換わるだけであり、新たにモノやサービスや労働が生まれるわけではない。お金の価値が生まれたように錯覚されがちだが、お金が刷られれば、その分、モノやサービスや労働の価値が下がる。これがインフレが起きる仕組みだ。
信用創造なるものは、実際は何も創造しておらず、既存に存在するモノの価値を奪い、価値があるように見せているだけだ。本来、本物にしか価値はないが、偽物が本物のふりをすることにより、皆が偽物を本物と思い、元からあった本物の価値が下がる。
例えるなら、テレビに映る水戸の黄門様は立派な人だが、偽の黄門様が登場して愚かな行為をすれば、その分、本物の黄門様まで愚かと思われるようなもの。偽物のせいで本物の価値まで下がってしまう。
信用創造の行き着く先は信用破壊、国が価値を持たせ、国が価値を無くす。
過去の歴史はこの繰り返しだ。急か緩やかかの違いに過ぎない。
(五)の無駄の排除はするべきだが、一斉に全部は現実的ではないので、官庁や自治体にぶら下がっている天下り法人を中心に、もっとも非効率的で必要性の少ない部署と予算を見極め、優先順位を付けて実施するのがいいだろう。一斉に行うとそれだけ抵抗が大きくなるので、ポイントを絞り、各個撃破する。その過程で自浄作用が働くように仕向ける。
あと、公金が入っている組織がすべて悪とは思っていない。中には真面目に取り組んでいるところもあるだろう。僕を含め誰だって善悪はあるからね。問題なのは悪(金欲・出世欲・名誉欲・支配欲など)の要素が過大になり、悪に支配されてしまっているような組織だ。組織の実体がなく、ほとんどの業務を民間に丸投げし、天下りした役人が美味しい思いをするためだけの法人に狙いを絞る。国民のためになる組織ならいいが、役人のためだけの組織なら要らない。
ということで、一通り終わったが、
この間、他の方法がいろいろ頭に浮かんだので追加したい。
これらも財政健全化に欠かせないものだ。
(七)新技術の開発 実行中
(八)農業の保護 不十分
(九)少子化対策 不十分
(十)移民の制限 不十分
(十一)デジタルの強化 不十分
(十二)売国勢力の排除 不十分
先ず(七)新技術の開発だが、これは民間任せにせず、政府も積極的に関与すべきであろう。特に今後、再生エネルギー、地熱、核融合、宇宙太陽光発電、マイクロ波防衛、海底資源発掘など、多額の資金を要するプロジェクトが目白押しであり、政府が道筋を示し、官民一体となって推進する必要性が高まっている。無駄な道路や建物を造るお金があったら、こちらに回すべきだ。
例えば、ロケット・人工衛生もそう。これまで日本は限られた予算の中から、JAXA(宇宙航空研究開発機構)などが中心となって開発してきたが、もっと予算を増やしていいだろう。この分野で日本はアメリカなどと比べると出遅れている感が否めない。
国連宇宙部(UNOOSA)によると、これまでに打上げられた人工衛星などの人工物体は世界で累計2万基以上とされ、特にここ数年は毎年2千基以上が打上げられており、宇宙開発が加速している。最近のデータで見ると、アメリカがもっとも多く、1万2,122基、続いてロシアが3,828基、中国が1,406基、イギリスが781期となっており、日本は352基で5番目となっている。日本の規模からしてイギリスぐらいの数はあってもいいだろう。
世界的に人工衛星の打上げ数が増加している主な背景には、民間企業による宇宙ビジネスの活発化が挙げられる。宇宙ビジネスは大きく分けて、輸送、衛星、宇宙科学・探査の3分野に分類されるが、大規模な災害や気候変動への対策といった地球規模の課題の解決に、これらの宇宙ビジネスが役立つと期待されているのだ。
それにあまり大っぴらになっていないが、その中には偵察衛星(軍事衛星)も含まれており、太陽光発電やマイクロ波防衛に力を入れている日本にとって必要欠くべからざる技術だ。その他、通信、放送、気象予報、防災、カーナビ、地図アプリ、位置情報サービスなど、人工衛星を活用する場面はますます増える見通しであり、この分野に乗らない選択肢はない。
但し、メリットがある一方で、使い終えた人工衛星が宇宙ゴミ(スペースデブリ)となって宇宙に漂い続けるというデメリットがある。実際、宇宙ゴミは年々増加しており、今後の宇宙における活動の妨げになると懸念されているからな。
ゴミと言ったが侮るなかれ、宇宙ゴミは低軌道で秒速7~8kmという非常に速い速度で地球を周回しており、衝突する際には相対速度が秒速10km~15kmにも達するため、1cm程度の小さな破片でも人工衛星に壊滅的な被害を与えるほどの破壊力を持っている。これは拳銃の弾丸の10倍以上速く、ISS(国際宇宙ステーション)に穴を開けるほどの威力だ。
こんなものが地球の上の宇宙空間で飛び回っていたら、おちおち開発もできやしない。だから、宇宙ゴミの処理に関する国際的なルールの策定も進められているが、この点、日本は進んでいる。JAXAでは、宇宙ゴミ対策として民間企業と協力し、世界で初めての大型デブリの除去の技術実証などに取り組んでいる。
おそらくだが、この動きも防衛を視野に入れたものだろう。日本の上空で敵性国の軍事衛星が浮かんでいたらゴミとして排除できるからね。逆に日本もそうされる可能性があり、だからこそ、継続的にロケットを打ち上げ、軌道上に衛星を乗せ続けていく必要がある。日本にミサイルを向けている国(敵性国)は三か国あり、撃たせないよう注視・注力するべきだ。日本の防衛を確かなものとするために。
あと、次世代型の技術として注目されているのがAIだ。これも人工衛星と同じく、アメリカ、中国、EUと比べ、日本は遅れ気味(?)の様だが、元々、高い技術の下地があるので、本腰を入れれば追いつくことは十分できるだろう。政府は「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」を目指し、AI戦略本部を中心に基本計画を策定している。
一口にAIと言っても、大きく分けて二つの種類がある。主にWeb上のデータ処理や言語生成を行う「デジタルAI」と、物理的な身体(ロボットや機械)を持ち、センサーで現実世界を認識・理解し、自律的にタスクを実行する「フィジカルAI」だ。
日本はロボット開発先進国であり、「フィジカルAI」は有利に開発できるだろう。フィジカルAIは、製造ライン、物流、自動運転などで、デジタル空間の頭脳と現実世界の体を融合させ、人間のように物理世界で作業するAIであり、生成AIの進化とロボティクス技術の発展で注目されている。
ただ、AI技術の進歩は良いことばかりではない。
AIに代替され、職を追われる人がたくさん出てくるだろう。
AIに代替されやすい仕事の例
・事務・データ入力:一般事務、経理事務、
医療事務、データ入力オペレーター
・接客・受付:レジ係、ホテルのフロント・客室係、
コールセンターの一次対応
・製造・物流:工場のライン作業員、倉庫作業員、配達員
・運転手:タクシー、バス、トラック運転手
・専門職(定型業務):銀行の窓口業務・審査、税理士の申告業務、
会計監査員
・その他:警備員(巡回監視)、翻訳・通訳(基礎部分)、
ライター(定型文作成)
機械的な仕事、定型的な仕事が多いが、表面上、専門職っぽくに見えても、その実、定型的な仕事なら代替される可能性がある。だから、事務職を中心としたホワイトカラーもまったく安穏としてはいられない。管理職の判子押しの仕事(決済業務)も、判定が得意なAIの守備範囲となってくる。
判定と言えば、スポーツの審判もそうだな。人間の審判は誤審が多く、いっそ全面的にAIに任せた方がいいかもしれない。明らかに、ど真ん中の球をボールと判定した審判もいたっけ。裁判にしたってそう。人間の裁判官の中には私情をはさみ、おかしな審判を下す者がいる。あとは……。
・受付、商品受注
・一般事務職、データ入力
・カスタマーサポート(マニュアル対応)
・法務
・建築設計
・秘書、アシスタント
・経理、会計
・金融機関業務
・経営コンサルタント
・マーケティング・市場調査
・人事、採用
・翻訳、文章校正
などもそうだろう。
AIによって将来代替される可能性がある職業は想像以上に多い。
車の自動運転とか、掃除とか、そんなレベルではまったくない。
一昔前、AIに創造的なことは無理と言われていたが、今はそうでもなくなりつつある。ある情報を加工して新しい情報をつくるぐらいのことは既にお茶の子さいさいだ。Aさんの作品をBさん風にアレンジするとかね。だから、クリエイターであっても、アーティストであっても、職を奪われえる可能性がある。また、AIのアナウンサーや歌手や俳優(声優)なんかも出だしている。
こうなると、究極、人は要らない、という恐ろしい世の中になりかねず、だから僕は今の世界で、その前段階であるコンピューターの開発からして、してこなかった。前の世界はいったいどうなるんだろうね。もう後戻りできないところまで来てしまっている感はあるが、どこかで規制をかけないとマズい気がする。
SFでは、AIが進歩の果てに人間の知能を超え、やがて人間を脅かす存在になることが度々描かれているが、そうならないことをぜひにも祈りたい。だが、仮にAIが人間に従順なままでも、それをいいことに人間がどんどん仕事をAIに任せてしまったら、怠惰が蔓延することになるだろう。それも決して良い未来ではない。つまり、どちらに転んでも、AIの普及拡大はリスクを増大させる。
本当に頭の良いAIなら、人間と戦い、排除されるリスクを負うより、表面上、人間に従い、どんどん自分たちに依存させ、自分抜きでは何もできないようにするんじゃないだろうか。これならリスクが発生しない。最終的には、人が人たる所以である思考さえ、人はAIに手渡し、人がAIに支配されるようになるかもしれない。その時、後悔しても後の祭りだ。
あと技術と言えば、医療技術があるが、この分野の進歩も日進月歩で、人は病を克服し、いずれ老も死も克服しようとするだろう。最終的に目指すのは不老不死だろうが、それも僕は良い未来だと思わない。
技術の進歩により、働かなくていい世界、不老不死の世界、何の苦しみもない世界、の方向に進むとしたら、それを多くの人は天国のように捉えるかもしれないが、僕から見れば、まったく違う。それは低級霊界の様相だ。
低級霊界出身者は怠惰を好み、努力を嫌う。だから、自分ですべきことをせず、他人任せにしようとする。AIは人間の本性を見抜き、そこを攻めてくるだろう。表面上は従順だから、攻めているようにまったく見えないが、この攻撃は抗いがたい。どんな言うことでも聞いてくれるので、依存度をどんどん高めてしまう。これにより最終的に人間は骨抜きになってしまうだろう。仮にAIが純粋に人の役に立ちたいと考え、人の世話をしたとしても、それが過度になれば、同じことだ。
自分がつくったモノに支配されたら愚の骨頂だが、AIが生まれる、はるか以前から、人は自分がつくったモノに支配されることが多かった。それは欲望などの悪想念だ。今ですら、それらに支配されることが多いのに、AIを支配できるとはとても思えない。AIに利点があるのは確かだが、それを扱う側である人間の意識改革、精神的成長が欠かせない。それ抜きでやったら、確実に痛い目に遭うだろう。
自分のことは自分でする。他人任せにしない。
これは現世を生きる上で大切な指針となるものだ。
僕らは観察者・傍観者として、ここに来たわけではない。
実践者として、ここに来た。
低級霊界では欲望がすぐ実現するが、修行場である現世ではそうならない。だから、低級霊界寄りの人はそれを歯がゆく思い、この世界を低級霊界のようにしようと考え、その果てに生まれたのがAIなのかもしれない。そして、AIを発展させれば、すべての欲望を満たすことができるようになるかもしれない。
だが、本当にそれでいいのだろうか?
僕らは欲望から離れるためにここに来たのに。
欲望を満たすためなら、ここに来る必要はなかった。
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