第1800話 財政健全化10
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日本の財政健全化について思考遊戯は続く。
税について言えば、個人消費を委縮させる消費税は景気(世の中の金回り)にまったくいいものではない。それに日本の消費税はステルスで大企業優遇をしており、これが問題視されている。
日本の消費税は、国内での消費を前提とした「消費地課税」の原則に基づいており、輸出品に消費税がかからない。すなわち輸出免税だ。だから、製品の製造・仕入れにかかった原材料費や経費に含まれる消費税(仕入税額)は控除(差し引き)できる。
これにより、輸出企業は売上にかかる消費税がゼロであるため、仕入れで(一時的に)支払った消費税額の方が多くなり、結果として国から巨額の還付金を受け取ることが可能となる。
さらに、輸出しない商品についても、大企業は強い価格決定権を持つことが多く、下請けの中小企業に対して「消費税分を値引きしてほしい」などと要求するケースが指摘されている。そのため、中小企業は消費税を販売価格に十分に転嫁できず、実質的に消費税を負担している状況に陥る。これが「消費税は中小企業を苦しめる税である」と言われる所以だ。中小企業は構造的に大企業と消費者の間(板挟み)にあり、衝撃を受けるクッション材となりやすい。
また、輸出還付金には手続き上の問題点がある。外国人など悪い経営者が港のコンテナに積んだ物品を輸出したことにして、不正に還付金を申請する事案が相次いでいるのだ。これは完全に犯罪だが、それが起きやすい制度設計をした政府や官庁に改善を促したい。
こういうのはすぐ改めれば済む話だが、彼らはプライドが高く、ミスを認めたがらないので、明らかにおかしい事案でも中々是正されなかったりする。自分たちをエリートと思っている人は特にそう。だから、僕はエリートがあまり好きではないのだ。自分は偉い、自分は間違わない、自分は絶対に正しい、愚かな民と優れた自分は違う、と本気で思っている人ほど度し難いものはない。
僕は民主主義(みんなが主役)を志すが、その対極となるエリート主義(エリートが主役)は志さない。そもそも自分をエリートと思っている時点で鼻持ちならない連中だ。優秀な人が重要なポジションに就くのはいい。だが、選民思想(自分は偉い)に凝り固まっている人はいくら優秀でも、ごめんこうむる。
大企業は仕入れで支払った(とされる)消費税分を還付金として受け取るため、中小企業が実質的に負担した税金が、大企業の還付金になっているという批判があるが、客観的状況に照らせば、そうなるだろう。自動車メーカーなど大手輸出企業20社に対し、2023年度には合計で2.2兆円もの消費税が還付されたと推計されているが、そりゃ批判が起きるのも当然だ。
大企業が税逃れした分は、中小企業がかぶり、中小企業はそれを商品価格に転嫁するから、結局、国民が負担することになる。これも一種のステルス税であろう。同じ価格でも量を減らすケースが相次いでいる。容器の上げ底とかもね。
税の大きな目的は富の再分配(公平配分)だが、消費税は逆進性が高く、その意味でも問題だ。本来、収入が上がるほど税率を上げるべきだが、消費税は収入に関係なく10%だからね。富裕層の10%負担と貧困層の10%負担でも重みがまったく違う。年収1億円の人は1千万円取られても生活に支障はないが、年収200万の人が20万取られたら生活に支障が出てしまう。既に絞り切った雑巾から水を絞り出すのは、たとえ一滴でもキツい。
消費税の一連の動きを眺めると、政府がいったいどこを見て政治をしているのか嫌でもよく分かる。当初、社会保障関係の充実を謳い、国民の為を装って導入したが、実態は法人税の引き下げと輸出還付金の資金源であり、大企業の為であった。ここに資本主義の闇があり、これが民主主義を歪ませている。
別に僕はすべての大企業が悪だとは思っておらず、むしろ必要な存在だと思っている。ただ、裏で政治家を買収し、自らの意向に従わることは止めてもらいたい。政治献金が合法となっていることが、この事態を引き起こしている。
企業と団体からの献金の禁止、
日本の政治を良くするにはこれが急がれる。
金がないと政治ができない?
嘘を言うな。皆のための政治資金ではなく、自分のための選挙資金だろ。議員になると、いろいろお金がかかると言うが、その大部分は次の選挙で当選するための活動の一環だ。町内会やら盆踊りやらの行事に参加して挨拶周りすることを全否定しないが、それは本来の政治家の仕事ではない。仮にそれをしたとしても、そんなにお金がかかるだろうか?
交通費? 国会議員は無料パスがある。
JRも私鉄もバスも無料だし、新幹線も飛行機も無料だ。
それに加え、年間1200万円もの「文書通信交通滞在費」
も支払われる。
会食費? これも国から経費が支払われる。
調査費? これも国から経費が支払われる。
人件費? 国費で公設秘書が3人つく。
ちなみに公設秘書は、政策立案・立法活動を補佐する政策担当秘書、議員のスケジュール管理や秘書業務全般を補佐する公設第一秘書、主に選挙区での活動や後援会活動を補佐する公設第二秘書となる。
ここまでおんぶにだっこで他に何にお金がかかるのか?
一日百人会おうが千人会おうが、別にお金はかからない。
それなのに億単位でかかるという。なんで?
政治にお金がかかるのは、主に人件費(秘書など)、事務所費、選挙費用、そして政治活動全般(政策研究、地元活動、広報など)に多額の資金が必要だからで、特に選挙活動の規模の大きさと非効率な慣習が支出を増やす要因とされている。
だが、政治とは名ばかりで、実際は選挙のためにお金がかかっている。人件費というが、3人では足りないのだろうか? 仮に3人私設秘書を雇っても、事務所を借りても、億なんて金額にはならない。
それに、選挙の際の車代やポスターなどは一定の条件を満たせば還付されるし、国政政党であれば、莫大な政党助成金があるので、それでまかなわれる。その上でさらに金策に走るのはよく分からない。
何もない状態から始めて選挙に出るなら、ゼロから用意する必要があり、確かにお金がかかるだろうが、親の跡を継いだり、何度も選挙に出て当選してるのに、政治(選挙)に億単位のお金が必要という理由がさっぱり分からない。どこか怪しいところに流用してるのではないかと勘繰ってしまう。
やはり、根っこの献金を断たないとダメだろう。それで政治ができないというなら、その程度の人物ということだ。人格や政策が本当に優れた人なら、秘書任せにしないし、ベタベタした地縁ではなく、政策と実行力で勝負する。
ちなみに僕は企業や団体の献金は廃止すべきと考えているが、個人の献金は一定額までならOKだと考えている。理由は投票行動は個人が主体となるものであり、法人は主体とならないからだ。それに法人の献金は額が大き過ぎる。
また、法人の所属員が全員賛成してるとも思えないしね。とある団体の代表は夫婦別姓にご執心だが、所属員の意向を確認してるのだろうか。企業もそう。そこで働く人の意向なんて確認していない。
そもそも、法人の代表者が、その立場を利用して「〇〇に投票しろ」と所属員に命じることは問題ではないだろうか。投票は個人の意思で判断すべきものであり、他の何者かの判断で左右されることがあってはならない。
組織票というのが、そもそもおかしい。
組織の一員になってる人、本当にそれでいいのかい?
考える力がないと馬鹿にされてるようなものだよ。
人が人たる所以は思考するからだ。
思考を放棄したら、その分、人生を放棄したことになる。
めんどくさかろうが、手間だろうが、自分のことは自分で考える。
それと、抜け道でパーティー券や機関紙などを買わせる行為も献金とみなし、同様に適用すべきと考える。法人は廃止。個人は一定額まで。これでスッキリする。もちろん明朗会計でね。
あと、前から気になっていたが、参議院議員の任期6年は長すぎる。衆議院議員や地方議員、地方の首長は4年なのに、なぜか参議院議員だけは6年。3年ごとの半数入替選挙で、3年と勘違いしてる人がいるかもしれないが、任期は6年だ。しかも衆議院議員のように解散がないので、まるまる6年続けることができる。
これって明らかに不公平ではないだろうか。してることはほぼ衆議院議員と変わらず、むしろ選挙区に張り付く必要が少ないので楽であろう。衆議院議員に合わせ4年に改めるべきだ。任期6年だと、2回選挙に勝っただけで、12年も続けることができる。
そのせいか、参議院議員は問題行動を起こす議員が目に付く。国民の審判を受ける機会が少ないから、たるんでいるのだろう。戦後、憲法第58条に基づいて除名(一番重い処分・議員失職)された国会議員は3人だが、いずれも参議院議員。スキャンダルな報道や失言や放言も参議院議員が目立つ。
次は(六)資源の開発だ。
前回思案した通り、地熱と核融合はぜひ進めてもらいたいが、日本が先行する夢のエネルギーは他にもある。それは宇宙太陽光発電(SSPS:Space Solar Power System)だ。これは宇宙空間に太陽電池を備えた衛星を配置して太陽光発電を行い、電力を得て、そのエネルギーをマイクロ波に変換して地上に送り、地上で電力に再転換するもの。「宇宙に浮かぶ発電所」と言われ、この技術は日本が世界をリードする。
そのメリットは、昼夜、天候、さらには地震などの自然災害に左右されることなく電力の送電ができること。さらに電力を必要とする地域にピンポイントに届けることができ、なおかつ地上での火力発電などに比べ、二酸化炭素の排出量を抑えられることなどがある。
地上の太陽光発電に比べて設備あたりの発電量が多く、地球の影に入る、春分の日と秋分の日の周辺の夜中を除けば、ほぼ1年中24時間発電できる。環境汚染を引き起こすことはなく、資源の枯渇の心配も無い。
1983年に日本が世界で初めて宇宙でのロケットによるマイクロ波送電に成功したことに始まり、以後、日本の研究が世界のシーンを牽引。これまで地上での実証実験を行ってきた。2024年、地上・飛行機からの送電実験に成功、2025年以降は小型衛星での宇宙実証を目指し、2030年頃の低軌道実験、将来的には静止軌道でのメガワット級実証を見据え、実用化に向けた技術開発・ロードマップが着実に実行されている。
ただ、まだまだ技術的に乗り越えなければならないことは山のようにあり、実用化は2050年頃を目指しているということだ。とにかく時間がかかる。だが、この分野で、日本は世界の最先端を走っており、これからも世界をリードできるだけの技術開発と夢の実現に期待したい。
宇宙からの送電を目指すマイクロ波送電技術は途方もないことのように聞こえるだろうが、実は身近なところで既に実用されている。それはワイヤレス充電器だ。スマホを置いただけで充電できる仕組みだが、このワイヤレス充電器は、マイクロ波を使ってスマホやタブレット端末などに電気を送ることで充電を可能にする。
この技術が実用化されたことにより、ビジネス的な採算性が可視化されたため、今やアメリカや中国、ヨーロッパなどがこぞってマイクロ波送電技術の開発に参入している。その先に見すえているのは日本と同じく宇宙太陽光発電だ。
今は日本が先行している技術だが、これまでにも製鉄や半導体や新幹線などにおいて、日本の独壇場だった技術が、海外に追い付かれ、もしくは追い抜かれた苦い経験があるだけに、しっかり日本も研究を前に進めてもらいたい。どこかのパクリ魔の国に技術を盗まれたり、漏れたりしないようしないとな。そのためにもスパイ防止法の制定が急がれる。
スパイ防止法が制定されていないのはG7で日本だけ。多くの先進国が制定しており、中国やロシアなども制定している。スパイ防止法があることが主要国の常識であり、ない方が異常。特に日本のような技術先進国でないのはあまりにもバランスを欠くし悪目立ちする。諜報ネットワークであるファイブ・アイズに加盟するためにも、スパイ防止法の制定を急がないと。
地熱に核融合に宇宙太陽光発電、どれも共通するのは、海外のエネルギー資源に頼る必要がなく、資源枯渇の心配がないという点、また高い技術力を要するという点だ。まさに日本向き。
エネルギーについては、何かひとつに集中するより、複数に分散した方がリスクヘッジとなる。先ず日本がすべきは中東からの石油依存の脱却だ。全体の発電割合(2023年度・7%)からすると、既にかなり依存度を下げているが、可能な限りどんどん下げてもらいたい。何しろ中東は遠い。日本からペルシア湾までの距離は約12,000㎞で、大型タンカー(VLCC)で片道約3週間(往復で約45日)もかかる。
しかも途中で、ホルムズ海峡(中東の出入口)、マラッカ海峡(マレー半島とスマトラ半島の間)、バシー海峡(台湾とフィリピンの間)を抜ける必要があり、地政学的リスクが相当ある。これらが一カ所でも封鎖されれば、日本は途端に窮地に立たされてしまう。また、遠いということはそれだけ経費がかかるということであり、それも加味すれば、日本は世界でもっとも高い石油を買わされていることになる。いつまでも、こんな国富を垂れ流すことは止めにしないと。
そのためにも、日本は原発を再稼働して石油の依存度を可能な限り下げる必要がある。特に現在、中国が日本と台湾へ、かつてないほど威嚇を強めており、最悪、日本のシーレーンである、バシー海峡を封鎖される可能性があるからね。その事態を避けるよう動くべきだが、同時に、その事態になっても動じないで済む体制も構築しなければならない。
ただ、冷静に地球儀を俯瞰すると、仮にバシー海峡が封鎖したら、中国も困るので、現実的でないという意見もある。あの国は日本と台湾以上に石油に依存してるからな。それに中国が日本と台湾を困らせるため、バシー海峡を封鎖したら、アメリカが黙っていないだろう。アメリカの力を持ってすれば、マラッカ海峡を封鎖でき、中国の首を絞めることができる。そうなれば戦争どころではない。
中国が唯一勝てるシナリオは台湾を短期間で占領することだが、それはほぼ不可能だ。それ以前に上陸すらできないだろう。最初の数時間の攻撃さえ耐えれば、ミサイルや爆撃機をわんさか積んだアメリカの空母打撃群が応援に駆け付け、膠着状態となるだろう。その間、中国は経済封鎖され、内部の混乱が激化し、崩壊へ向かうことになるんじゃないかな。
戦争自体はまったく望むものではないが、そうなるなら、早くなってもらいたい。これは他人の不幸を喜ぶものではなく、そうなる方が彼らのためでもある。これ以上、悪行を積まないためにもね。自分で自分が悪いことをしてる自覚がない者に対しては、誰かがそれを止めさせる必要がある。
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