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116/2020

第116話 チルザーレ王国のダンジョン

 以前、チルザーレ王国を魔物被害から助けた際、国王からダンジョンの存在を聞いていたので、ずっと気になっていた。時間が取れたので、本日、いつもの三人で受付のギルドにきている。SSランク冒険者であり、窓口での不要なトラブルを避けるため、ギルド長と直接話す。


応接ソファに三人横並びで座り、ギルド長と対面。


「どんなダンジョンなんですか?」

「難易度はかなり高いと思います。緩い傾斜の岩山の一本道を進んでいきますが、動きの速い魔物、固い魔物、遠隔から攻撃する魔物が多くいます」

「踏破した方はいるんですか?」

「……おりません。それとこのダンジョンは負傷者、死者が多いのも特徴です」

「それはなぜでしょう?」

「遠隔から攻撃する魔物が多く、防ぐのが難しいからです」

「……情報提供、ありがとうございます」


 ギルドを出た後、三人で作戦を立てる。遠隔攻撃が多いので、防御が重要。危なくなったら【転移】で回避、とにかく注意していこう。


 ダンジョンの入り口につくと、何人もの冒険者が負傷し、タンカで運ばれている。全身血だらけだ。


「おいおい……酷い状況だな」


う~ん、これは……


「テネシア、イレーネ、今までのダンジョンとは様子が違うようだ。注意していこう」

「分かった。大公様」

「分かりました。大公様」


 さて、行くか、入口から緩やかな岩山になっていて、真っ直ぐ一本道を進むようになっている。左右両側が高くなっていて、一番底になっている道を進む感じだ。明るいし、分かりやすいけど、両側から何か気配を感じる。


「こりゃ、テネシアとイレーネの勘が頼りだな……」

「そう言えば前に誰も歩いてないな……後ろは」


振り返った、その瞬間、目の前を何かが横切った!


「何! これは? 石だ!」


それが合図かのように、石が次々飛んでくる。


ヒューン、ヒューン、ヒューン


ヒューン、ヒューン、ヒューン

ヒューン、ヒューン、ヒューン

ヒューン、ヒューン、ヒューン


その内、一個が足に直撃!


「痛い!」


「二人とも! 【身体硬化】だ!」


 身体硬化により、石が全く効かなくなったが、陰から投げてくるので、相手が見えないし、左右から百発以上の投石。何の予備知識もない冒険者ならここの投石が頭に当たって倒れることだろう。まさに初見殺し。相手も分からない投石地獄だったが、スキルを使って難なくクリアした。


しばらく道を歩くと、また嫌な感じがした。何か来そう。二人も警戒を強めてる。


「とりあえず【身体硬化】!」


 すると先ほどとは比較にならない速度で硬い物がぶつかってくる。しかし今度の物体は石ではなく空中を飛んで、Uターンして再度、ぶつかってくる。


「なんだ、これは! 【鑑定】!」


「ストーンインセクト! 石のような虫だ!」


 しかも数が多い、百匹以上が、同時に、体にバシ!バシ!とぶつかってくる。普通の冒険者なら、剣を持とうが、槍を持とうが防ぎようがなく、ここで倒れてるだろうな。


 しかし、実は三人とも何ともない。【身体硬化】してるので、軽くチクッと刺す程度の感触しかない。まあ不快には違いないが。


 やっと攻撃場所を過ぎたよう、ここまで飛んでくる奴ばかりだったな。しかし前どころか後ろにも人がいない……一般には難易度が高いんだろうな。このダンジョン。


「ええい、大公様! 攻撃されるだけは性に合わないぞ!」

「こういう陰険なダンジョンは初めてです!」


 二人とも少しフラストレーションが溜まってきてるな。ストレス発散でダンジョンに来てるのにこれじゃあね。そろそろ違うのが出てこないかな


 すると前方にロックリザードが出てきた。硬い肌の魔物だが。


「これなら、戴きだ!」

「いきますよ!」


 二人が前に飛び出し、ロックリザードを切り裂いていく。どんな硬い肌も関係ない。二人は異次元品質のミスリル製の剣を使用している。僕は二人の後ろで素材回収係に徹した。


 その後、アイアンリザードも出てきたが、二人がスパスパさばいていく。数が多かろうが、大きかろうが関係なし。目の前に試し切りの素材が出てきたような感じだろう。


 しばらく進むと、前方の道をふさぐくらい大きなサソリの魔物ビッグスコーピオンが現れた。こいつを倒さないと前に進めない。両腕に大きなはさみ、後ろの尾をそり上げ、こちらを向いている。あれは毒だな。


「二人とも【結界】だ!」


 後ろの尾の先から毒が発射された。前の大きなはさみに気を取られていたら、間に合わなかっただろう。魔物がジリジリ近づいてくる。


「テネシア、イレーネ、魔法だ!」


「ファイヤーストーム!」「エアカッター!」


 二人が同時に魔法を発動し、切り刻み、燃やした。確かに強敵だろうが、最初の毒の不意打ちさえ食らわなければ大したことはなかった。


そして岩山に登り、あたりが開けてきた時、それは押し寄せてきた。

 最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、評価やブックマークをして頂けると大変有難いです。

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[気になる点] 3人とも身体硬化だ!って4人で来てたの?
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