第一話
俺は山本高志 17歳の男子高校生だ。
親父は、ある研究所の所長だ。
母親は、さぁどこかで旅を続けているのだろう・・・
普通の高校に通い、普通の生活をし、今にいたる。
それは夏休みに入り、
親父の研究所に呼ばれて行った時から、
俺の人生は狂いだしていたのかもしれない・・・
「親父〜きたぞ〜」
俺は親父の研究室のドアを開けながら父親を呼んだ。
「おぉ〜来てくれたか。待ってたぞ。」
親父の顔を見るのは1週間ぶりだ。
なにせこの親父はほとんど研究所に住んでいるようなものだ。
親父は、研究の為なら自分の生活まで壊してしまう性格なのだ。
そんな親父が研究所の奥から出てきた。
「まぁ、疲れだろう。とりあえず座ろうじゃないか。
川崎くん、珈琲を入れてくれないか?」
「はい。分かりました。」
「で?何のようだ?こんなところに俺を呼び出して?」
「ん?息子の顔が見たくなったでは駄目か?」
「駄目だ!!本当に何のようだ?」
そこで珈琲が持ってこられた。
「珈琲です。」
「どうも。」
俺は運ばれてきた珈琲を一口飲みに親父を問い詰めようと
立ち上がろうとしたら、急に眠気が襲ってきた。
(もぅ駄目だ・・・)
最後に俺は親父がニヤッと笑ったのを意識の薄れる中で見た気がした。
「ようやく眠ったか。
さぁ川島君、高志をベッドに運んでくれ。」
「はい!!」
短いですがよろしくお願いします。
また連載は不定期です。