病院へ
「朝、友実から電話があって、お腹が痛くて動けないから救急車を呼んでって言われて、今救急病院に来てるよ!」
義母は我が家の隣に叔父と2人で住んでいる。と言うか、敦志達が義母所有の離れに住まわせてもらっているのだ。
朝の友実の様子では、そこまで酷いとは思えなかった敦志は、救急搬送された事に驚いた…。
義母は落ち着いた声で状況を説明してくれたが、全く内容が入って来ない。静かにパニックになっていたのだ。取り敢えず運び込まれた病院を聞くと、敦志は班長に声を掛ける。
「班長!嫁さんが救急車で運ばれたんで、今から帰ります!」敦志はなるべく落ち着いて、班長に声を掛ける。
「またまた〜。仕事がひと段落したから帰りたくなったんだろ〜?」と、いつもの冗談のように受け取られたみたいだ。
「サボりならこんな嘘つくわけないでしょ!」と、敦志はやや不貞腐れながら言い返す。
敦志は急いでライディングウェアに着替えると、いつもより更にアクセルを開けた。敦志の駆るバイクは、けたたましい音と煙を撒き散らし、あっという間に消えて行った。
病院までは車で1時間ほどだが、敦志は僅か30分で到着すると、友実が居るICUへと駆け込んだ。
ピッ…ピッ…ピッ………
酸素マスクや心拍計、点滴に繋がれて、友実は苦しそうな顔で横たわっていた…。