77 領主
「ジ、ジェイク様…ど、どうしてこの様な所へ?」
「我が領地なのだ。視察くらいしてもおかしく無かろう?」
ああ、やっぱ領主だった。私も頭下げるべきかな?いや、今更か。
「そこの娘は初めましてだな?私はこの領地を治めるジェイク・ルーヴァス伯爵である。色々とお前に関する報告は聞いている。昨夜の手紙はお前だろう。情報提供感謝する」
「初めまして、リアです。良く分かったね?」
「ふむ。貴族と知っても態度は変わらぬか…面白いな。まぁそうだな。貴族としてそれなりの警備はしているが誰にも気付かれず、私の所まで手紙を持ってきたあの男…。あれほどの者はそういまい。なんども規格外な報告書は読んだからな。ピンときた」
「男?」
シャドーマンは確かに人の形はしてるけど、真っ黒に塗りつぶしたシルエットみたいな感じで怪しさ満点なはずだけど…。まさか私が知らない内にシャドーマンも何か能力を!?今度検証せねば…
「お前からの使いではなかったか?」
「いや、手紙は出したよ。多分、その男も私の召喚獣」
「それでか…。気配を全く感じなかったからな。うちの影達も見習ってほしいものだ」
「それ言っちゃダメな奴でしょ…」
「どこの貴族も大体、裏の者はいるものだ」
「そう。問題無いなら良いけど。で、これはどうなるの?」
目の前で膝をついた男を指さして聞いてみる。まだ問題起こして無いし、微妙だよね。
「手紙が来てから少し調べさせたが、色々と悪事を働いていたようでな。仕事は当然解雇。私財も没収し宝石や装飾品の類は売却し、賠償の補填に充てる。死刑にしても良いぐらいなのだがな」
「お、お待ちください!私がいったい何をしたと…」
「黙れ!証拠なら山の様に出てきた!誘拐に奴隷商との裏取引、盗賊を雇っての強盗、果ては殺人もな」
あー、それは終わったな。てか証拠出過ぎでしょ。どうせ裏切られそうになった時に使うんだろうけど、バレる事も考えて証拠は消しとかないと…。いや、消したら裏切られて密告されたりした時に1人だけバカを見るのか。まぁ捕まえる側としては芋づる式に検挙できて楽だけど。
とりあえず、教会はこのまま押し通そう。ベネッサに言って、お偉いさんに見て貰ってこの人に許可を貰えばOKだよね?




