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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第三章 新生活と弟子編
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73 チンピラ

「よぉ。なんだ?シスター。楽しくおしゃべりか?」



シスターのベネッサと話していると男が3人近付いてきて、声をかけてきた。剣を腰に提げているが冒険者という感じではない。街のチンピラと言った所か。



「立ち退く気にはならないのか?領主様がお困りなんだがなぁ」


「立ち退き?」


「はい。前からここら一帯を壊して再開発したいと立ち退き依頼を受けてまして…」


「命令じゃないなら聞く必要ないよね?」


「なんだ?このガキは?」


「偶然通りかかった市民Aだよ」



しかし、立ち退き依頼はともかくチンピラは気になるな。聞いた話だけど領主の貴族は市民から慕われてるっぽいし、こんな恐喝まがいのことやってて慕われてるって事あるのか?それとも揉み消すのが上手いとか…



「1つ聞くけどあんたらは領主に雇われてるの?」


「あぁ?はっ、領主様を慕うただの市民だよ」


「へぇ…」



これで雇われてるって言ったら、無理やり連れていってあげたのに。けど、この手のチンピラがこんな無駄な事をするとは思えない。多分、領主か部下に雇われてる。



「前にも言いましたが、ここを動く気はありません。私1人ならともかく子供たちは行く場所もありませんので…」


「へぇ、じゃあガキどもが問題なんだな?」



それは悪手だよ…、そう言ったら子供ら危険になるじゃん。殺されるか攫われるか…。仕方ない、面倒だけど手を出しとくか。



「問題は私が片付けとくから、今日は引いてくれない?」


「あぁ?」


「要はここの再開発するのにこの教会に人が残ってるのが問題なんだよね?」


「ああ、その通りだ。俺らからすりゃ誰がどうしようが、人がいなくなってくれりゃ良いがな」


「じゃ、こっちで何とかしておくよ」



話し合いの結果、男たちは帰っていった。あとは準備を始めるだけだ。



「引っ越しの準備始めてくれる?」


「あ、あの私たちはどうなるんですか?」


「あのままだと子供たちが狙われて、殺されるか攫われるかでシスター1人になって追いだし。もしくは偶然を装って教会の破壊辺りが妥当かな。さっきの発言聞いた感じだと、子供たちがいるから移動できないだけでここにこだわってる訳じゃないんだよね?」


「ええ。教会は大切ですが、あくまで神に祈りを捧げる場です。本当に大切なのは人ですから」


「という事で引っ越しを提案します。数日はうちに泊まってもらう事になると思うけどね」



さて、私も準備に取り掛かろう。個人的には部屋も余ってるし、優秀な使用人もいるし、アリスの遊び相手になってくれるかも知れないしでうちにいて貰っても良いんだけど、ベネッサの感じだと遠慮されそうだしな。

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