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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第二章 海業都市編
46/150

44 港へ

昨夜、寝る前に確認した所、ブックマーク登録が100件を超えておりました。

ありがとうございます!

これからも更新頑張っていきたいと思います。

翌朝、玉藻と2人で陽も昇っていない朝早くに宿を出た。



「ふぁぁ…まったくこんなに早くに何の用なんじゃ?」


「寝てて良いって言ったのに…。ちょっと港に用があるんだよ」


「む?魚か?それとも貝か?」


「海藻」



そう昆布である。出汁がでるタイプの昆布かは分からないが、とりあえず試しておきたい。自分で潜る気は無いし、わざわざ召喚獣を呼ぶのも面倒だし、元々乾燥させる予定なので上手くいけばマルセアでも入手が可能になるかも知れない。

ちなみに玉藻だが昔はともかく、今は特に食事の必要が無いらしい。ただ普通に味覚はあるので、たまに何かは食べるらしい。



「なんじゃ草か…」


「草って言わないでよ。上手くいけば料理の幅がもう少し広がるし」


「うむ。それは大事じゃな!」



そんな話をしているうちに漁港らしきものが見えた。

日本と違い、普通の小さな船と交易船と思われる大きな船が停まっている。あれ、大きい船が出る時の波でひっくり返ったりしないんだろうか?

とりあえずそこそこの大きさの船に乗り込んでいる人に話しかける。



「すいません。昆布が欲しいんですけど、漁の時に少し持って帰ってきてもらう事って出来ませんか?」


「昆布だぁ~?あんなもん乗せるぐらいなら1匹でも多く魚を乗せるわ!」



商業ギルドのギルマス同様に声がデカい。そういえばギルマスの名前聞いてないな。なんか有名っぽいし名前出せばなんとかなったかも知れないのに…。



「おい、お前さん。昆布なんて何に使うんだ?」



後ろから声をかけられ振り向くと、白髪交じりのベテランっぽい雰囲気のおじさんがいた。例にもれずムキムキである。



「出汁が取れるかも知れないんで、ちょっと試したくて…」


「だし?」


「料理の出汁。それがあればもう少し色々料理が出来るかも知れないから」


「ふむ…。良し!俺が取ってきてやろう!」


「マジすか!?ゲイルさん!」


「なに、飯が上手くなるってんならやってみても良いだろ。ただし、条件があるがな」


「条件?なに?」


「上手くいったらやり方を商業ギルドに教えてやってくれ!それなら今後は昆布も回収して金に出来るかも知れねぇからな!」



商業ギルドに教えれば昆布が商品化されて色んな所に出回るかも知れない。自分としてはいちいち用意しなくて良いし、漁師たちも小金が入る事だろう。



「良いよ。私もここまで取りに来なくて良いかも知れないし。よろしくね、ゲイルさん」


「交渉成立だな!あー…」


「リアだよ」


「リアの嬢ちゃんだな!」



あとは帰ってくるのを待つだけである。上手く出汁が取れれば良いけど…。

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