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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第五章 魔王編
149/150

146 村

グラマスの依頼を受け、リアは1人で空を飛んでいた。

普段ならリルを召喚し走らせるところだが、相手の能力も分からないまま連れて行くのは危険だと判断した。多数の魔物を1か所に留まらせるという事は、魔物に有効なスキルがあるのは間違いないだろう。



「この辺りか…。懐かしいな」



ゲーム時代に一時、世話になっていた場所だった。質の良い綿花が採れ、ローブを作るのに来た。高レベルのモンスターから糸を獲れるようになってからは来なくなったが…



「上はそれほど狭い訳では無いのか…」



村が見え始めた頃、ワイバーンがこちらに向かってきた。数は3匹だけだが通常のものと違い、レベルが少し高く200程ある。とはいえ、こちらと比べると雑魚である。すれ違いざまに首を落とし、そのままアイテムボックスに放り込む。3匹終えた所で気が付いた。



「あっ…。レベルだけで状態の確認忘れてた…。まぁいいか。他にもいるし」



そのまま村の近くに降りて、歩きで村に近付いていく。一定の距離に入った瞬間に、咆哮が聞こえた。どうやらこの辺が境界線の様だ。

村から約500m程だろうか…。結構狭いな。

村の方角から何かが走ってきた。真っ黒い体の大きな犬の様な生き物。体長、約5m程で、しかも頭は3つある。



「ケルベロス?ゲームにいたっけ?」



報告書に無かった魔物である。分析魔法で相手のステータスを確認する。レベルは300ジャスト。状態の方も確認した。



「状態…隷属?狂化?」



奴隷の状態で隷属は見た事があるが、モンスターを隷属とか出来るんだろうか?しかも、狂化は理性を失う代わりにステータスを上昇させる状態異常だ。狂戦士のスキルや相手の攻撃の1部に狂化させる物があるが…



「これって共存する状態異常なの?隷属状態でも狂化って効きそうなんだけど…」



隷属の効果は、主人に対し攻撃出来なくなる事と主人の命令に背いた場合、強烈な痛みがある程度らしい。対して狂化は、理性を失う事で攻撃に特化したステータスを与える物。当然、痛みや相手の攻撃に怯んだりしない。つまり、狂化の方が上位と言える。



「まぁゲームとは違うし、なんか方法があるのかな?まぁ、珍しい素材を手に入れられたって事で。ギルドで解体出来ると良いけど…」



3つの首を風で斬り落とし、アイテムボックスに入れる。ゲーム時代には見なかったモンスターであり、この世界に置いても恐らく珍しいだろう。初めて見るモンスターを解体出来るのだろうか?そんな事を考えながら、村に向かって歩を進めた。

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