表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第五章 魔王編
147/150

144 再依頼

教会が新しく稼働し始めてから数日、前と変わらず近隣の人たちは来てくれている。ついでにマリーの像の杖を改造し、教会内を範囲にしたキュアオールを発動する魔導具にした。その為、体調不良の人などが来ては勝手に治るという現象が発生し、街中でも教会の事を噂する声が聞こえるようになった。

しかも、ベネッサたちの人柄もあってか、野菜や売れ残りの品などを持ってきてくれたりする人もいる。良い傾向だ。

そんなある日、国王から通信が入った。



『久しいな』


「そうだね。でも、勇者はこっちいないよ?てか、色んな所に派遣してるの国でしょ?知ってるでしょ」


『いや、今回はお主に用だ。ベルガが依頼を出したいらしい』


「…ベルガって誰だっけ?」


『冒険者ギルドのグランドマスターだ…。名前くらい覚えておけ』


「覚えてなくても困らないしね。基本、マルセアで生活してるし」



たまに転移でマリーナに魚介類を仕入れに行くが、それ以外はマルセアかその周辺で足りる。

肉はウルフ系やボア系が豊富だし、ちょっと奥まで行けば蛇系の魔物もいる。野菜は割と売ってるし、自分の家の庭でも育てている。薬草を教会に任せた為、庭の薬草は少量を残し、すべて野菜に変えた。



「まぁいいや。勇者居ないし、子供らも毎日やってる訳じゃないからね。今から行ってみるよ」


『今から?そうだな、急を要する依頼なら早い方が良いだろう。今から出ればお主なら2日もあれば着くであろう』


「いや、王都近くまで転移で行くから、30分もあれば着くよ」


『転移?はっはっは、アレはお伽噺にしか出てこない伝説の魔法であろう』


「あれ?言ってなかったっけ?」



よくよく思い返してみると、グラマスには素性を言ったが、国王には詳しく話してない気がする。まぁ知られても困る事ではない。私との関係性を考えれば、他言もしないだろうし。



「まぁ良いや。早めに行くとだけ言っといて」


『おい、待て…。さっきのは冗談ではな』



面倒になったので会話中だったが切って、準備に取り掛かった。と言っても、さほど用意する物は無いが…。せいぜい服を着替える程度だ。

その後、適当に王都近くの目立たなそうな所に転移して、王都に入った。コレ、ある意味面倒ではあるな。ゲームの時は街中の広場に転移出来たし、街に入るのに通行の許可なんて取らなかったし。

街に入り、冒険者ギルドにやってきた。受付嬢にグラマスの所まで案内してもらって部屋に入った。



「久しぶり。依頼なんだって?」


「…随分早い到着だな」


「え?そう?」


「ああ。国王に話を通したのが1時間程前だからな」


「…ああ、そんな事もあるよね」


「返答になっていないんだが?」



そりゃ連絡入れて1時間で来られたら早いと思うわ。普通なら馬車で1週間くらいらしいし。

その後、前の説明に加え、転移について説明した事でなんとか理解を得られた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ