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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第五章 魔王編
143/150

140 認めては貰えるようだが

「…それで?話を進めてくれる?」


「は、はい…」



目の前には正座のレイノールドがいる。

あれから声をかけたは良いが、こちらの話を一向に聞かず私に向かって祈り始めたものだから、イラっときてリルを召喚した。

教会の通路にギリギリ収まる大きさになってもらい、レイノールドの後ろに座らせている。



「私が確認した所、神像が置かれていない事以外は問題ありません。神像を置けばすぐにでも教会として認定を与えられるレベルです。地域住民との関係も良好のようですし、なるべく早く教会として機能してもらいたい所です」


「教会として機能してなんかあるの?」


「まず聖光教を名乗る事が可能になります。認定の無い教会が聖光教の名を語ると、処罰の対象になります。あとは有事の際、怪我人の保護の為に開放してもらう事になります」


「デメリットしか無くない?好きな名前の教会名乗っとけば良いんだし」



実際、一部の人間から『リア教会』とか言われてるし。怪我人の保護はどうせベネッサならするだろうし。



「聖光教の名を使うだけでも、それなりの信頼を得られます。それに孤児などがいる場合は援助金も支給されますし」


「名前なんて誰でも語れるじゃん。バレない様に使ってる相手もいるんじゃない?」


「聖光教の紋を教会に刻む事になります。それによって聖光教が認めた教会である事を証明すると同時に、教会内を浄化出来る魔導具が支給されます」



なるほど。教会内を神聖な空間として浄化するのか。でも、それって普通に作れるんじゃない?



「魔導具って別に作れるんじゃないの?」


「リア様は確か魔導具を自作なさり、販売されていると聞きました。ならば知っていると思いますが、属性の無い魔法を魔導具として付与することはできません。光の属性は大変珍しくあまり数がいないのですよ」



昔はクエストで取れたけど、今はそうでも無いのか。

しかし、それもあまりメリットとも言えないな。私の事が出回って、教会はそれなりに信頼を得ているし、浄化の魔導具とやらも自分で作れるし。教会がどれだけ信用出来るか分からないし、変に利用されないとも限らないな。

聖光教とやらが戦争始めた時の拠点とか…。魔王がいる以上、聖戦だーとかって騒ぐ連中がいないとも限らない。ベネッサも教会所属なら強制的に連れて行かれる可能性もある。それならいっそ私が保護してた方が楽じゃない?教会も好きにいじれるし、ベネッサも子供たちも保護出来る。教会裏で育ててる薬草も店の売上にかなり貢献してくれてるし。

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