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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第五章 魔王編
142/150

139 信仰対象

私の言葉を聞いて、一瞬場が静かになった。



「ノ、ノームですって!?土の精霊ですよね!?そんな存在と契約を!?」


「えっ?まぁ…」


「ああ…。やはり、そうなのですね…」



レイノールドのテンションが上がったかと思うと、急にふらふらと歩き、何も無い台座に向かい祈りを捧げている。

ノームってそんなに凄い存在でも無いと思うんだけど…。まぁゲーム時代には建物の修繕とかの依頼とか、戦闘で壁作ってもらったりして世話にはなったけど。

まぁ召喚自体が珍しいし、最初のカーバンクルとの契約のクエストもレベル100くらい必要だったしな。まぁ、その時にはレベル300ぐらいいってたから余裕だったけど。



「レイノールドさん、どうしたの?」


「私も驚いているのですが…。召喚魔法は習得が難しく、さらにそこまで強い者との契約が出来ません。精霊と契約している事なんて、普通はあり得ないんですよ。まぁ、リアさんの実力を考えると、あってもおかしくは無いですが…」



リリアには訓練後に傷を治した回復魔法を見せた。しかし、回復に特化した聖女でも欠損部位の回復は出来ないらしく、『神の御業』なんて言われた。エクストラヒールはレベル500で覚える。この世界的には多分、存在しないと言っても過言では無い魔法なのだ。とは言っても、1000年前の英雄期なら結構な数がいただろうに。

かつて白聖と呼ばれてたマリーなら、私よりも早くしかも回復量もずば抜けていた。ちなみにマリーはある意味では通称で『マリーp』が正式な名前だ。何でも名前を決める際に入力をミスってしまったらしい。普通なら、開始直後のキャラなら作り直せば良いだけだが、あまりゲームをやらないらしくキャラメイクで納得のいくキャラを作るのに3時間かけたらしい。しかも適当に微調整を繰り返していたので、設定を良く覚えていないと言っていた。



「それで恐らく、アレはリアさんに対する信仰かと…」


「は!?」


「私としても自身を疑いました。召喚された勇者より圧倒的に強く、誰よりも強力な回復魔法を使い、あれだけいた魔物を一掃する程の魔法を使い、更に精霊との契約だなんて…。やはり、本当は『神の使い』なのでは…」


「だから違うって」



リリアは回復魔法を見せた際に、私の事を神の使いだと言った。

古い文献に神の眷属を名乗る者が数々の奇跡を起こし、人々を救ったというのが載っているらしい。それで私の事をそうなのでは、と勘繰ったらしい。

こんな面倒くさがりの、神の使いがいてたまるか。そもそも使いどころか神とやらの名前も姿も知らないって…

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