表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第五章 魔王編
133/150

130 戦場

だだっ広い荒野を埋め尽くさんばかりの影が蠢いている。



「なぁ…コレ…」


「全部、魔王軍だろうね。魔物が大半、ちょくちょく魔族が混じってる感じ。まぁ弱い奴だけど」



いったい何万という魔物を集めたのか…。これは確かにヤバいな。



「1発だけ手伝ってあげる。その後はよろしく」


「1発だけって…」



魔法を展開し、より多く敵を巻き込めるように敵の中心地を狙う。

魔物たちの下に巨大な魔法陣が浮かび上がり、巨大な炎の渦が敵を巻き込んだ。



「おお!凄いな!」


「彩音…。凄いとかってレベルじゃない…」


「こんな大規模な魔法を、あれだけ短時間で…。しかも無詠唱…」



火と風の複合魔法だ。風の『トルネード』という魔法に炎を混ぜただけであるが、意外に調整が難しかった。火が弱いと風で消えてしまい、逆に強すぎると強力な上昇気流が発生して、短い時間しか効果を発揮しない。



「まぁこれで6割くらいはいけるかな?」



これの1番の特徴は、風によって周囲の敵を吸い寄せる効果があるところである。周囲を巻き込み、範囲に入った敵は燃やし尽くす。死体処理も同時なので後が楽である。と言ってもゲームならばであるが…



「あ、やば」



咄嗟に魔法を止めて、様子を見る。地面が赤々と燃えている。



「おい!?アレじゃ戦えないだろうが!」


「てへっ」



声だけで特に悪びれた様子も無く言ってみる。高温になり過ぎて、地面がマグマと化していた。あれでは戦うどころか近付くことも出来ないだろう。



「水ぶっかけてみる?多分、水蒸気爆発起こるけど」


「…被害は?」


「専門じゃないから分からないよ。けど、たしか水から水蒸気って体積が1700倍とかって聞くし、この辺一帯は吹き飛ぶんじゃない?」


「死ぬだろうが!」



ちょっとした冗談じゃん。やったところで私は防げるけど、後がめんどくさい。



「とりあえず周囲凍らして、少しずつ温度下げるかな…」



直接ならば危険だが、周囲から冷やしていけば何とかなるだろう。氷が解けても、少しずつ蒸発するだろうから爆発はしないだろうし。

生き残ってるのは結構外周側だし、戦う分には問題無いだろう。きっと夏の甲子園のマウンドぐらいには暑いだろう。まぁ立ったこと無いからどんなもんか知らないけど。だって女だし。

どうでも良い情報ですが、私は中学、高校とソフトボール部でした。

高校の時はピッチャーでしたが、なかなか辛いものでした。

暑い中投げているというのに、後ろから飛んでくる野次、野次を飛ばした選手のエラー…

ふざけんな!、と心の中で叫んでました。口には出しません。チキンですもん…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ