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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第四章 王都と勇者編
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120 ギルドのシステム

「まぁ折角登録したんだし、簡単な依頼でも受けておく?今なら私もついて行けるし」



普通なら生活資金の為に街中で出来る仕事をする程度だろうが、この子らはそこまでお金に困ってない。教会裏で薬草育ててるし、ベネッサの話では近所の人に苗を貰ったりして野菜も育てているらしい。



「本当?ゴブリンと戦ってみたい!俺らでも勝てるレベルなんでしょ?」


「Fランクの依頼では討伐依頼はありませんよ」


「そうだよ。街の外に出るのは薬草採取みたいなのだけだよ。ただ…」



そこで区切って子供たちを見て、笑って言葉を続ける。



「薬草採りに行って、偶然(・・)、ゴブリンと出くわす事はあるかもね」



良くある話だ。私も昔は商品の仕入れに外に出て、偶然(・・)、高ランクモンスターに遭遇したものだ。ゴブリンなんかも魔石や鉄の短剣を持ってたりして、魔導具素材の仕入れとして狩ってたし。



「なるほど!先生、頭良い!」


「良くありません!子供に何を教えているんですか!?」


「私が居れば大丈夫だし、ちゃんと実力を教えとかないと危険でしょ?実際、この子らがパーティを組めば、今の段階でもゴブリン2匹くらいなら余裕だよ。群れになると厳しいけどね。折角、外に出られる機会なんだし有効に使わないと」



この子らは修行になるし、お金も手に入る。私としては特にメリットは無いが、弟子の成長に見返りを求めるものでも無いだろう。



「それに自己評価は適正に出来ないと問題だからね。自己評価が高い過ぎると自分より強い相手に勝てるとか思いこみかねないし、逆に低いと実力を発揮出来ない事になるかも知れない。自分に出来る事、出来ない事をしっかり把握して、適度な依頼を受ける。ギルドのランクもその為の物でしょ?それを個人レベルで出来るようにするだけだよ」


「それではギルドにまかせて貰っても良いんじゃないですか?」


「私がDランクなのに?新人だからFランクから様子を見るのは良いと思うけど、実力に見合ったランクにいるかはギルドじゃ把握しきれないよ。私もランク上げたのはこの子らに同行する為だけだし」


「それは…」


「ギルドの仕組みは完全じゃないし、多分完全には出来ない。レベルが高いから強い訳じゃないし、ステータスの差もある程度までなら技術や相性で補える。昇級試験もどうせ、そのランクに足りてるかを見るだけで、それ以上は見ないでしょ?」



例えばCランクに上がる場合は試験が必要らしいが、あくまでCランクとしてやっていく実力があるかどうかだ。試験官を倒したからと言って、BランクやAランクになれるわけでは無い。話題程度にはなるだろうが…

実力だけで把握するのならば、私も玉藻もリーゼもSランクより遥かに強いだろう。

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