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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第四章 王都と勇者編
120/150

117 特訓開始

聖女とベネッサが知り合いだった様で、話もあるだろうからと家に泊まってもらった。子供たちも一緒である。翌日、私が建てた教会もどきを見たいと言うからベネッサに案内をお願いした。



「じゃあ、玉藻とセバスは子供たちをお願いね」


「無論じゃ」


「かしこまりました」



魔法組を玉藻が、前衛組をセバスが担当してくれる事になった。私はとりあえず勇者組担当である。



「天翔と彩音は当然だけど、あなたもやるの?」


「はい!お願いします!」


「じゃあ、あそこの玉藻組に行って」



どうやら魔法使いのネルも特訓に参加する様だ。勇者組は近接戦メインで教える予定だし、魔法使いがこっちに居ても意味は無いだろう。



「さて、始めようか」


「何からやるんだ?」


「実践形式でやっていくつもりだけど、天翔は基礎が出来てないから直接教えようか。彩音はゴーレムの相手ね。高レベルに設定しとくから油断してると怪我じゃ済まないよ」


「ああ。了解だ」



とりあえずダンジョンと同じ300…いや、250で様子を見るか。

ゴーレムを召喚し、木剣を構えさせる。これで最悪死にはしないだろう。



「木剣を使うのか?」


「通常の武器を使ったら、ミス1つで真っ二つになるからね。腕や脚なら良いけど、死んだら終わりだし」



ゲーム時代は蘇生魔法も覚えていたのだが、無くなってしまった。おそらく死んだ者が生き返るという事は、神の領分という事なのだろう。

先に彩音を始めさせ、様子を見たが何とか戦えているようだ。モンスターと違って、技術は一級品だからな。



「さて、こっちも始めようか。攻撃してきて良いよ。問題があればその都度、指摘するから。あっ、魔法は禁止ね」


「ああ。分かった」



天翔が木剣を構える。前回で学習したのか突っ込んではこない。が、訓練で睨みあっていても意味は無い。



「どうしたの?来ないと始められないんだけど?」


「それでは前回と同じだろう?」


「基本的に体の動かし方の指導みたいな物だから、回避優先で行くよ。と言ってもあからさまに酷かったら反撃するけど」



その言葉を聞いて安心したのか突撃してきた。それで良いのか、勇者。



「ビビり過ぎ!踏み込みが浅い!」

「大きく振りかぶり過ぎ!もっとコンパクトに!」

「もう少し次を意識して!連撃の合間の隙が大きい!」

「敵から目を離すな!」



おそらく今まで大半の敵が1撃で終わっていたのか、仲間が注意を引き付けていたのだろう。はっきり言って、無駄が多い。戦い方がまさに一撃必殺である。しかも、その1撃に入れ込みすぎて、外した時を想定しての動きが出来ていない。つまり格下にしか通用しない。

これ、魔王に挑んでたら死んでたわ。多分、魔王なんて言うからにはレベルも私と同じ800か、それ以上だし。危うく世界が滅びる所だった。

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