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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第四章 王都と勇者編
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108 騎士団の訓練

王との話も終わり、何故か王の案内で城の中を歩いている。



「ねぇ、騎士団のごたごたがあったんなら、王様忙しいんじゃない?」


「王様と呼ぶなと言うておろう。お主に王と呼ばれると、力無き自分が滑稽に思える。後処理はオリバーに任せてある。私はそれほどだな」


「そういう事務仕事を減らしてあげれば、団長ももう少しレベル上げも出来たんじゃない?あと一人称、余じゃなかった?」


「謁見以外であんな堅苦しい言葉は使わぬ。しかし、そうだな。今回のような事が無いように、団長と我らで1人ずつ副団長を付けるとしよう」


「あの副団長、王家の推薦なの?」


「王家というより、貴族連中だな」



それで面倒な事になってんのか。まぁ、今回面倒事を起こしたから、普通ならしばらくは様子見をするだろうけど。



「それで私、なんでこんな所に案内されてるの?」



目の前には学校のグラウンド程の広さのある訓練場らしきものがある。訓練場だと思ったのは、実際騎士たちが訓練をしているからなのだが。



「いやなに、直接教える事は無くても、訓練を見て何かアドバイスでもくれれば儲けものだと思ってな」


「なかなか図太い神経してるね…」


「国王なんぞそんなものだ」


「というか、そういうのは騎士団長の育成方針によって変わるものだから口は出さないよ」



相手や状況によって戦い方というのは変わる。モンスター相手なら動きを見て、どう動くか、どんな技を使ってくるのか、弱点なんかはあるのか、そんなことを考える必要がある。

対して人間相手なら、相手の動きだけでは無く、戦法や罠の可能性も考えないといけない。



「強ければ良いのでは無いか?」


「まぁ、それに越したことはないんだけど。そうだね…とりあえず鎧は着た方が良いかな」


「訓練で鎧を?なぜだ?」


「いやいや、普通は実戦を想定しての訓練でしょ?騎士団が実戦であんな革鎧で出ないでしょ?鎧を付けてれば、それだけで重くて動きづらいし、体力強化にもなる。同じ木剣使うにしても全力で打ち込む事が出来るし」


「なるほど。確かにそうだな。オリバーに進言しておこう」


「本当なら重りでもつけてやらせたい所だけどね。こんな訓練してるんじゃきついでしょ」


「なかなか厳しいのだな」


「ただの冒険者や傭兵ならそこまで求めないよ。でも、騎士団なら国民の退避とかもあるだろうからね。せめて人間1人抱えて普通に動ける程度にはしといた方が良いよ」


「ふむ…。やはり指導してくれんか?」


「しないってば…」



そんな事は国で普通に対処してくれ。というか、指導者いないのか?いや、普通なら騎士団長か…。でもあの人、モンスター引き付けて他の人を退避させてそうだな。抱えて逃げるなんてしなさそう。いや、勝手なイメージだけど…。

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