104 軍団
ネット回線復帰の目処がたたないので、スマホから投稿です。
通信料が怖いので、毎日投稿とはいかないかも知れません。
魔法使いたちが私を取り囲むように、ぞろぞろと前に出た。所々に剣を構えた騎士っぽいのもいる。
「お前が優れた魔法使いであることは報告を聞いている。しかし、これだけの人数を揃えればまともな魔法なぞ使えまい!」
ローブを着たおっさんが笑いながら叫んだ。
「逆に言えば、結界の維持で魔法使いたちは無力だし、他の人も結界の効果で魔法使えないよね?」
正直に言えば、押さえられているとは言え地力が違う。この程度で押さえられていると思ってるのあれば、心底残念だ。低レベルの魔法使い、効率化されていない魔方陣、魔力操作で威力を集中する事さえしていない。
グラマスの話から予想した戦力にも届いていないとは…
「騎士団長さんは動かないの?」
「陛下はこの騒ぎを収めようとしておられる。とは言え、魔法師団の言い分も理解出来る」
「いや、王様の命令なら止めてよ…」
いや、普通に考えれば魔法使いのみなら現状が膠着する。それでも騎士を止めないって事は何か考えがあるのかも知れない。まぁ、知った事じゃないけど…
「まぁ仕方ないか…。最悪、指名手配でもされれば他国に逃げれば良いし」
「はっ!この状況で何が出来ると言うのだ?」
『我が求めるは不倒の軍団。我を守りし盾にして、敵を切り伏せる刃。我が魔力を喰らい、今此所に顕現せよ!【軍団】!!』
久々の詠唱と共に10体の騎士のゴーレムが現れた。一定の条件で作れるオリジナルの魔法。私の軍団の魔法はその名前の示す通り、ゴーレムの軍団を1度に作る事が可能な魔法だ。込めた魔力量に応じて、レベルと数を自由に調整も出来る優れものだ。ただ、オリジナルの魔法は詠唱の省略が基本出来ず、詠唱内容も魔法を作った際に勝手に指定される。
「さて、普通に魔法も使える訳だけど、あなた達の相手はこの子らね。レベルは騎士団長さんクラスだから頑張って」
頑張った所でどうしようもないけど。騎士団長のレベルが231。軍団のゴーレムが250。対する魔法使いや騎士が70前後。何がどうなっても勝てる要素はない。とは言え、殺さないように命令はしてあるし問題ないだろう。とりあえずこの間におじさんたちと事情聴取でもしておこう。




