表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第四章 王都と勇者編
103/150

100 ダンジョンにいる理由

ダンジョン内で偶然にも遭遇した勇者一行…



「ところで何でここにいるの?ダンジョンは封鎖するようにグランドマスターに頼んだんだけど」


「そのグランドマスターが国に報告して、騎士団の耳に入ったんだ。それで騎士団で訓練してた俺達に話が回って来たんだ」


「…騎士団が動くわけじゃ無いんだ」


「近衛は王族の護衛だし、王国騎士団は基本的に国の防衛が仕事らしくてね」



専門の調査隊とかいないんだろうか?遺跡とか見つかったら、そういうのも調査するだろうに…。



「それで、そっちは何故ここに?他の仲間はいないのか?」


「さっき言ったでしょ?調査だよ。仲間は他の所にいるよ」


「ここのダンジョンは敵が結構強い。単独行動は危険だ。仲間の所まで一緒に行こう」


「単独行動出来てる時点で察して。この程度で死ぬほどやわじゃないよ。そういやここに潜ってるのって騎士団から話が来たんだよね?国王は知ってるの?」


「知ってるんじゃないか?副団長から話を聞かされたし」



もう少し考えた方が良いんじゃないかな?勇者は魔王討伐に必要な人材だし、危険度が分からないこんな所に単独のパーティで送り込む理由が分からない。しかも勇者を動かすのに団長じゃなくて副団長が話を通しているのも気になる。



「他の人たちも同じ感想?」


「え?私達?」


「一緒に行動してるんだから、話の流れは知ってるんでしょ?」


「うーん、そうねぇ…。私は訓練場で練習してたから直接聞いてはいない。けど、副団長は…こう…なんというか、野心家って印象を持ってるわね。組織に所属してるんだからより上の立場にって言うのは分かるんだけど…」



野心家、ね…。上って言ってもあとは団長しかない訳だし、何か手柄を求めてる可能性はあるかな。冒険者が失敗した調査を成功させたら、騎士団が冒険者より有能だと言えなくもない。ここは資源もあるし、その辺もかな。とは言え、勇者を使ってやってもあまり効果は期待できないと思うんだけど…。むしろ、後で国から処罰されるんじゃない?



「まぁ良いや。それよりソレ、刀だよね?この世界では珍しいんだけど、どうしたの?」


「え?ああ、コレ?宝物庫にあったらしいの。うち、剣術を教えてる道場でね。昔から父に習ってたんだけど、この世界の剣が合わなくて相談したらコレをくれたの。何でも昔、一時だけ活動してたクコって刀匠の打った物らしいわ」



古い物だったか。私持ってないし、1振り欲しいとか思ったんだけどな。いや、刀を作る技術があるなら、どこかの国の鍛冶師とかが作ってる可能性もあるな。異世界物に定番の和の国的な所があるかも知れないし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ