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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第四章 王都と勇者編
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98 玉藻の昔話

リアたち一行は薄暗い通路を歩いていた。



「それで儂らだけという事じゃな」


「一応ね。前に入ってきた人たちは多分、生きてない。一応、探しはするけど見つからなくても問題ないよ」


「妾も力を隠さずとも良いのは助かるな」



ピクニックに行くかのような軽い足取りでダンジョンを進んでいく。実際、ボスクラスで無いなら物理攻撃でもごり押しで勝てるレベルだ。

ゴーレムは周囲の鉱石が胸の所にある核に集まり、人型を成したものだ。その為、非常に高い物理防御を持っている。しかし、ステータス差があれば物理職のみのパーティでも倒せるのだ。



「そういやさ、勇者が召喚されてるみたいなんだけど、魔王って復活してるの?」


「魔力の乱れがあるから復活しとる可能性は高いの」


「魔力の乱れ?」


「お主の話では、グラマスという者が時折強い魔物が来ると言うとったのじゃろ?それは恐らく、その魔力の乱れによって一時的に魔力濃度が高くなって生まれておる。まぁ強いとは言っても、瞬間的な魔力溜まりから生まれておるから、天然物とは雲泥の差じゃがな」



つまり魔力濃度が高くなったり、低くなったりすることがある。その高くなった場所が一定以上の魔力濃度に達すると強い魔物が発生する、と…



「その魔力の乱れが魔王復活の基準なの?」


「さぁのぅ。ただ、1000年前と500年前にも同じような事があったからの。可能性はあると思うぞ?」


「ふーん。ていうか、勇者ってどれくらい強いんだろうね?前にクラーケンを倒したとは聞いたけど」


「儂が会った奴は弱かったのう…」


「会った事あるの?」



まぁ長い事生きてるみたいだし、会った事があっても不思議ではないけど。



「500年前の時にのぅ。なんか儂が邪悪な存在だとか、人々を苦しめておるとか、訳の分からん理由で挑んできての。当時はむしろ村1つ結界で覆って、守っておったぐらいだったんじゃが…」



玉藻が意外に良い事やってた。いや、意外って言ったら悪いけど、なんか他者と関わらないようなイメージだったからな。



「確かに討伐隊を組んで挑んできた者を殺した事はあるが、あくまで自衛じゃしな。儂は昔から強かった訳でもないしの」


「へぇー」



さらに意外だ。玉藻たちはゲームの敵として存在してたから、高レベルでポンッと置かれてたんだと思ってた。この世界とリンクしてるって事は、もしかしたら他の子たちも意外な過去話があったりするんだろうか?今度、聞いてみたいものだ。

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