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風紀の悪魔(仮)  作者:
7/7

選抜メンバー

 思い出したくもないキョドりっぱなしの自己紹介をそっと記憶の深淵に封印し、風紀委員としての活動内容が確認されるのを頬杖をつきながら聞き流す。ヒヅルは熱心にメモをとっている。委員長の発言を一字一句逃さずに。そのメモり方はあまりに非効率じゃないか、とヒヅルメモを子供遊びのように思った自分を呪おう。

 「寺下(てらした)くん」

 委員長のしなやかな声で、心臓が絞まる感覚がした。名前を呼ばれるのがこんなに心臓に悪いとは。そして憶測は確信へ変貌する。“さこりん“の姉妹で間違いあるまい。僅かな委員長への反抗心を黙認しつつ椅子に座り直して服装を整える。今更ではあるがこれは禊である。

 「はい……?」

 「このあとも残ってもらえる?」間髪入れない委員長の返事に教室がザワついた。不特定多数のなんとも積極的な憶測が飛び交うのを察知した。この空気感は嫌いだ。逃げ出したい一心で承諾した。ヒヅルはまた不安そうにこちらを見ていた。小学生のとき、気になってる女子に怒られてるところを見られることに対して激しく羞恥を覚えたのを思い出す。結局自分は本質的に、根本的に小学生のころから何も変わってない事を自覚させられる。ヒヅルがおもむろにヒヅルメモを差し出してきた。メモの端には”ちゃんと写してから返せ!”と殴り書きがあった。普段がさつに思えるヒヅルに気を遣わせたことで、自分の険しい表情に気付かされた。


 「これでオリエンテーションを終わります。明日から頑張っていきましょう」各々席を立ち始める。不意に、肩に手を当てられた。うずくまっていた上体を起こすと、やはりヒヅルの手であった。そして彼女は何も言わずに教室を出て行ってしまった。“もったいない“という言葉だけが心に残った。我ながら卑屈である。ふと流れる人だかりを透いて、金髪が未だ座っているのが見えた。ルカちゃ……ルカ先輩も船を漕いでいるが寸前で耐えているようだ。他にも数名、居残りを命じられたのだろうか。そして鞄に拳ぐらいあるストラップを付けた女生徒が教室を出たかと思うと、書類に書き込みを続けていた委員長が途端口を開いた。

 「これより選抜メンバーによるミーティングを行う。」

 


 


チェックろくに入れてないから変なところあったらごめんなさい……脳内補完力を駆使して読んでくれると嬉しいな……

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