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翡翠色の魔法師  作者: さくらもち
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2人のお部屋

誰も殺してないならそれでいい。きっと小さな噂に尾ひれがついて1人歩きしただけだろう。


バン


銃声が鳴り響く。

気がつくと隣にいた猪の一匹の周りに血が流れ出てきた。猟銃だったのか普通の銃なのかは、はたまた魔法かもしれなかった。

そのあとは警戒していたがなにも起らなかった。

フィナはガタガタと震えていた。血が、生き物が無残に死ぬのを初めて見たのだろう。アイシャが優しく手を出して


「お墓を作って上げましょう。」


優しい声にフィナは泣いた。たくさん泣いた。

それから少したった後、フィナ達は馬車に戻った。


「お嬢様。王都に向かいますよ。大丈夫ですか。」


決して明るい気持ちではなかったが向かわなければ魔法師試験に間に合わなくなりそうだった。


30分程馬車を走らせて王都に着いた。その瞬間フィナの目が変わった。きらきらとしており、何もが初めてで緊張しているようにも見えた。


「フィナ、大丈夫ですのよ。あそこが私の屋敷ですの。お母様もお父様もこちらに住んでいるんですの。ですが、帰って来てないと思いますわ。」


アイシャの屋敷は広く、庭には花がたくさん咲いていた。たくさんの鳥達にベンチや木陰。そして、大きな大きな屋敷。アイシャは貴族だったので高級なものがたくさんあった。


「ここが私の部屋ですわ。私とフィナでこれからすごすんですのよ。」


部屋には、1人で、もちろん2人で寝てもまだ余るほどの大きなベットや吸い込まれそうな大きさのクローゼット、手が届かないほどの本棚さすが貴族だ。


「すごい。私のお家が、10個あっても足りない!とっても大きいね。すごいなぁ」


フィナはまたも、目を輝かせていた。


「さて、フィナ、お風呂に入りましょ!疲れましたわ。」


「お風呂って何?」


「フィナ、お風呂も知らないんですの!まぁ、服もボロボロだし髪は伸びきってる感じですわ。せっかくだし、丸ごと綺麗にピカピカになったらいいんじゃないかしら。」


「全部ピカピカのするの?痛い?」


「そんなに怖がらなくていいんですのよ。綺麗にしてからお父様に紹介しますわ。」




「ふわぁ〜。お風呂っていいねぇ。初めてだからどんなのか分からなかったけど、溶けそうになるんだぁ〜」


「フィナ、この後髪を切ったり着替えたりしますわよ。」


「はぁい」


アイシャはもうフィナの親状態である。


髪を切ったりと、フィナを整えたりしていく。

綺麗な金髪に、若草色の瞳、少しやけた綺麗な肌。とても可愛らしく、お人形さんのようだった。

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