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すべては努力次第

2話目になりました。まだまだ文章は拙いものですが、楽しんでいただけたら幸いです。


はぁ・・はぁ・・・歩いてもうあれから二時間はたっただろうか?

ほんっっっっとに何もないな、ここ。

太陽の位置からして今はちょうど12時あたりってところか。

もう何か見つけてもおかしくはないと思うんだが・・?

  ガサッ

・・・!?

  バキッ


悠「ガハッ!!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー

悠「・・・う〜ん・・・?」

・・ここは・・俺の家? いや、違う。ここはどこだ?

いや・・何も思い出せない・・。

まさか・・誰かの家か?こんな森に人がいたなんて・・。

っていうかめっちゃいい匂いのベッドだなぁ・・いかんいかん、俺が変態みたいじゃないか。

???「よかった、もう目が覚めましたか」

女の子の声。うっ、頭痛い・・。

悠「・・・?」

声のする方へ顔を向けると、そこにはいかにもファンタジーらしい衣装を身にまとった金髪ロングの女の子が立っていた。

みたところ16〜18歳ってところか。俺はこの透き通るような青い目をしたこの女の子に一目惚れしてしまったのかもしれない。

悠「・・あなたは?」

つい俺らしからず敬語になってしまう。しょうがない、童貞ならこんな金髪の美少女を目の前にしたら誰だって敬語になってしまうだろう。

???「初めまして、私はこの魔法の森の探索をし、研究を続けているトト=アルトリアと申します。トトとお呼びください」

トト「そんなことより、あなたはなぜあんなところに倒れていたのですか?」

悠「それが自分でもわからないんだ。街を探して歩いていたら何か後ろからすごい衝撃を受けて気づいたらここに寝かされていたんだよ。とにかく礼を言うよ。助けてくれてありがとう。」

トト「いえ、当然のことをしただけですよ。礼には及びません、ですが、もしあなたのように倒れている方を見かけたら私がしたように助けてあげてくださいね。」

なんていい人なんだろう、それに比べて俺は・・助けてもらった上にあんな変t・・・・・

悠「そうだ、俺の名前は神木悠っていうんだ。よろしく」

トト「はい、では神木さんと呼んでもいいですか?」

悠「うん、それでいいよ」

トト「えっと・・神木さんは街を探しているのでしたよね?街はこの家を出て左にずっと進んでいけば着きますが・・」

悠「そうなのか、ありがとう。じゃあ俺はこれ以上長居していても迷惑だから、行くよ」

トト「ですが、もう外は暗いですし、危険なモンスターがたくさんいますので今日はここに泊まっていってください」

まじか?俺なんかがこんな美少女の家に?いや、いろんな意味でそれは危ない。だがここは彼女の厚意に甘えて、遠慮せず泊まっていくことにする。

悠「ありがとう、じゃあ言葉に甘えさせてもらうよ。」

そうして俺はこのベッドに入ったまま寝てしまった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ー次の日ー


さて、もうそろそろ日も昇ってきたし、起きて用意して出ようかな。

ムニュッと背中に心地いい感触が当たるとともに、いやな予感が俺の背筋を走る。

まさか・・な。

・・・寝ている、俺の隣で。しかも裸で。これなんてエロゲー?

・・・いや、

いやいやいやいや、俺は何もしてないからね?本当だよ?

悠「・・あの、トトさん?」

トト「・・・ぅうん?あぁ、起こしてもらってすいません・・朝は弱いもので・・。」

いや、気にするところそっちじゃないよね?俺が襲ったりしたらどうすんだよ・・まぁ、ヘタレ童貞の俺にはそんなことできっこないが。

「あの、なんかすいませんでした。」

やっぱり俺があのベッドに寝るのは間違っていたんだ。俺は床で寝るべきだったな。

ここに来て、やっとトトは今の自分の状況を確認する。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」///////////////////

この子、ベッドには自分で入ったはずなのに、覚えていないんだろうか?俺が何かをしたような雰囲気だ。とんだ迷惑である。

「大丈夫だよ、何もしてないから。」

「それより、もう行くよ。」

昨晩に自分からベッドに入ったのを思い出したのか、普通の調子に戻って答える

「・・・あ、はい。お気をつけくださいね。」

「あの・・すいません、邪魔でしたらいいんですが、神木さんは今何も装備を持ってないんですよね?でしたら今うちにこの鉄の剣が余っているので、持って行ってくれませんか?」

「いいのか?本当に」

「はい!私が助けたのに死なれてしまっては助けた甲斐がなくなりますからね」

ん?俺は一瞬理解に遅れた。

「・・え?ちょっと待ってくれ、この世界では体力がなくなったら、死んで消えてしまうのか?」

何を言っているんだこいつは、みたいな目で俺を見つめながら

「・・えっ?当たり前じゃないですか、死んで約10分ほどなら消えませんが。」

まじかよ・・俺って実は命の危険に面していたのか

「そ・・そうなのか。」

「短い時間だったけど、本当にありがとう」

と言い、俺は彼女に軽く手を振り彼女の家を後にする。

・・・いい人だったな・・。

あ、今のは特に深い意味はないからね?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


あれから彼女の言った通り、家を出て左の方向に20分ほど歩いて、森を抜けると西欧の街並みを思わせる建物の群れが見えてきた。

「おぉ・・・」

俺は今まで日本から、いや家から出たことがほとんどなかったためこの絶景とも呼べる風景に思わず感嘆を漏らしてしまう。

ここならそこまで広くない街だし、住んでいる人も悪い人はいなさそうだし、快適に住めそうだな。

・・・・ゲームがあれば、だが。


いや、逆にこう考えてみよう。すでにそうなっていると言えなくはないんだが、今自分はゲームの中に転生させられてプレイしている、と。

なんか面白くなってきたぞ?これがゲームのような世界ならなおさらだ。まぁ、死ねば終わりなんだが。


ここで遅れたが、これまでで二つわかったことがある。一つは街の外の森などのフィールド・・ダンジョンと呼ぶことにしよう、には日中の太陽光または、光源が設置されれば洞窟でも、モンスターは湧かないらしい。


二つ目に武器を持ってからステータス欄の職業が『遊び人』から『冒険者』に変わったことだ。そして、ステータス欄に以前はなかった[レベル]の表示が追加されている。これが意味することはつまり、この世界はステータスが全てを決める、ということだ。

なぜかって?単純にレベルが上がればステータスも上がる、そしてステータスが高いほど戦闘で有利になれる。それだけ、ゲームではよくある話なんだが。

ちなみに今の俺のステータスはこんな感じだ。


神木悠       

レベル:1    

体力:105

攻撃力:30

防御力:0

魔力:0

職業:冒険者


・・・なんか職業変わって武器を装備しただけで全然違う気がする。

そしてやる気と好奇心が湧いてくる。意外と楽しいんじゃないか?

だが、まず今の俺にはやることがある、それはもちろんレベリングである。

俺は当分のこと、ソロでやっていこうと思っている。したがってパーティーにも所属しない。

なぜかって?例えば、もし俺がパーティーに参加して足をひっぱたらどうする?最悪の場合、俺が戦況をかき乱してパーティーメンバー全員がパニック状態に陥り全員死亡・・というのを以前ゲームで経験したことがあるからだ。

だからソロでやる分経験値をたくさん稼いでレベルアップしなければ即死、即消滅は免れないだろう。

仮にも俺は一回死にそうになっているのだから、死ぬ危険は誰よりも理解しているつもりだ。

だからこそ、レベリングに手を抜くつもりはない。


さて・・レベリングをすると言ったが、ゲーム攻略の基本中の基本であるこの世界についての『情報』をまだ俺は全くと言っていいほど持っていない。情弱は身を滅ぼす・・という言葉がある。

文字通り、この世界では情報がないものは真っ先に死んで消滅していくだろう。

とりあえず、この街の掲示板を探すことにしよう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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この世界では電子掲示板が使われているのか。目立っているので数分とかからず見つけられた。

俺は掲示板の[information]からレベリングに関する記事を見つける。

えっと・・?


『レベリングは魔法の森はもちろん、いろいろなダンジョンで行うことができます。

ですが、もっと早く済む方法があります。それは街の地下にある、『訓練場」でモンスターが集中的に湧く場所があるのでそこでひたすら湧いたら殺す、を繰り返すことです。しかし、ダンジョンと同じで街の地下ではダメージを受けるので死なないように気をつけてください。健闘をお祈りしてます。』


ほう、訓練場か、やっぱり攻略において手に入れるべきものは情報だな。

ともかくそれを早めに利用し始めるためには、この街の住民票をもらわなければいけない。

この世界ではギルドが市役所の代わりも務めているらしい。

ギルドって結構便利なんだな。

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ー1時間後ー


ふぅ、なかなか手続きに時間がかかった、ついでにアパートも一部屋。以外とこういうのってめんどくさいんだな。

でもこれでやっとアパートも一室みたいなものを借りれたぞっ!!

くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!やっと念願の待ちに待った自分だけの家だッ!!!

予想以上の快感に身震いする。

そして、すぐに俺は借りたアパートに全力で走っていく。


ガチャンッ!


勢いよく俺の部屋のドアを開く。

あぁ〜^この感じ好きだな、例えて言うならば、新しいpcを買って、それを段ボールから出すときのような・・。

それにしても整備の行き届いてる綺麗な部屋だな。

だいたい6畳分くらいか?それにキッチンとバスルーム、トイレが付いているからかなり便利だし。

・・・あ、そういえば忘れていた。家賃っていくらだっけ?

すかさず契約書を確認する。

すると、そこに書いてあったのは、・・・月5万円!??いくらなんでも安すぎはしないか?

よく売れ残ったな。俺がラッキーだったのかな?

・・いや、よく考えたら、一回のモンスターとの戦闘で入手できるのは100円ほど。

それを万単位に換算すると・・一ヶ月に500回!???・・は?無理があるだろ・・

しかし・・契約してしまったからには最低でも1年は断れないらしい。

訓練場に引きこもるしかないのかな?

・・ですよねー、知ってました。

レベリングついでだよな?・・・はぁ。

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ー次の日ー

ー訓練場ー

悠「うぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!!!」

俺はあの後すぐに剣の技術を教えてもらいに訓練所まで行き、そこの親父に素振りから、もちろん全て0から一対一で教えてもらった。

無類のゲーム好きならすぐに慣れると思う。

その練習のおかげで、すぐに初歩的な剣技、『二連切り』を身につけられた。

この世界では剣技を使うには最初こそイメージ的な慣れが必要なものの、慣れてしまえばバカスカ発動しまくれる。


その日、剣技を習得した俺は速攻で帰って泥のように眠り、今日の早朝の6時くらいからここの湧き場にこもって絶え間なく湧くモンスターたちを斬りまくっているというわけだ。

思ったんだが、実際に斬ったりして戦っている方がFPSより戦っている感じがして楽しくね?って思った。

ちなみに現在時刻は午後2時半くらいなのだが、思っていたより、このスタイルが性に合っていたのか、普段の俺なら嫌がるレベリングもこればかりはサクサクと順調に進んだ。

ちなみに今のステーサスはこんな感じである


神木悠


レベル:14

体力:140

攻撃力:50

防御力:20

魔力:10

所持金:28000z

職業:冒険者


である。なかなか俺がもといた現実世界では、勉強以外は努力の量が数字に表れにくかったため、やる気が薄れることがよくあったのだが、この世界は違う、努力したものが報われる。果たして、こんなにも素晴らしい事があるのだろうか?と元高校生ニートの俺は思った。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


そして、その日の夜8時まで訓練を続けていた俺が金を稼いだ嬉しさのあまり、新しい高性能な剣を買って家賃を半分払えるほどまでに溜まっていた所持金をほぼ全額ドブに捨てたのは言うまでもないだろう。


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