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短編小説集

馬鹿にする少年

作者: 川柳えむ

 むかしむかし、あるところに、いつも他人を馬鹿にした物言いをする少年がいました。

「おい。へちゃむくれ! おまえの顔は本当に人間か?」

「おいおい。その太った体に短い足。よくまぁ表歩いてて恥ずかしくないもんだなぁ」

 そう言われたみんなは少年から離れていきました。

 そんなある日、一人の少年が彼に近づいてきました。

 久しぶりに馬鹿にできる獲物が来たぞ。しかもなんて上物なんだ! 少年は思い、いっぱい悪口を言いました。

「なんだおまえ、その顔は! 今までに見たこともないくらいに醜いな! しかもその体つきも気持ち悪い。そんなんでよく生きていられるなぁ!」

 少年は思う存分悪口を言い、とてもいい気分になりました。

 しかし、悪口を言われた少年も、気持ちよさそうな顔をして笑っています。

 なぜなら彼の名は『鏡』。

 少年は、自分自身の醜い姿を馬鹿にして笑っていたのでした。


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― 新着の感想 ―
[一言] サクッと読めて良かったです。鏡ではないですが昔から湖面に映った自分と対峙して悲惨な目にあう系の話って多いですよね。
2015/05/15 08:26 退会済み
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