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三題噺

三題噺 お題「雪」「ゲーム」「学校」

作者: 葵悠静

「なぁ、次の授業なんだっけ?」


「次は…なんだったけな」


「おい、それ新型のiP○dだろ?見せびらかすなよ~」


「見せびらかしてねえよ、ここに全部の時間割り入ってるんだから出しただけ」


「じゃあなんでそんなどや顔なんだよ」


俺は友達の肩をこづきながら友達の時間割りを覗いた


「げ、シューティングだってよ、RPGがいいのになぁ」


「そうか?俺はシューティングの方が好きだけどな」


友達はiP○dをしまうとシューティングの部屋に入っていった


「確か、五時間目がRPGだったか?あ、でも今日は座学だったな…ついてない」


俺はぐちぐちいいながら友達の後をおい教室に入った


「寒い!」


「今日は実習演習だと」


「だからって教室に雪降らせるか?普通」


「普通じゃないからできるんだろ」


やけに冷静な友達と話をしながら雪をかき集めていると先生が入ってきて大きく息を吸い込んだ


「はじめ!!」


そのかけ声の瞬間大量の雄叫びや助けを求める声と共に俺の頭上を大量の雪玉が飛び交った


「今日は何機設定だっけ!?」


「三機だ!!」


俺は友達に向かってくる雪玉を雪玉で応戦していると、周りの人達が徐々に教室から減っていた


「今日はやけにペースが早くないか!?」


「そらそうだ!今日は食堂で五食限定ステーキ弁当が販売されるからな!しかも百円だ!」


「…まさか、みんなそのためにわざと負けてるのか!?」


「そうだ!無茶苦茶だろ!」


「そんなのありかよ!」


「なしだよ!だから今日の演習でトップ25に入れなかった人達は今日の演習欠席扱いになることになってる!」


「まじかよ!」


演習は内申評価がよく、参加するだけでかなりの加点になる

さらにこのような対戦形式で最後まで勝ち抜けば内申最高点獲得という得点つきなのだ


「だからみんないつにもまして血眼なのか…」


「それだけじゃないぞ!今日の優勝者は内申プラス称号までつく!」


「称号!?」


「ああ!確か…《シューティングマスター》だったと思う!」


「嘘だろ!?どんだけ食堂に行かせたくないんだよ!」


《シューティングマスター》は学業中にとれる最高峰の称号で持ってるだけでかなりの称賛と尊敬の目で周りから見られ就職にもかなり有利になる

今日の演習優勝ぐらいで与えられていい称号ではない


「…それで肝心の先生は!?」


「さっき教室から出ていって食堂の方に向かっていったぞ!」


「おい、それって自分がステーキ弁当食いたいからわざと無茶苦茶な授業にしたってオチじゃないのか!?」


友達は俺の質問に答えることなく機数を0にし教室からいなくなった


「くそ!あと10人くらいか…」


トップ25には入れたのだからもう出席点はあるのだがここまで来たのだからどうせなら一位を狙いたいところだ


「残機は1か…」


俺は10人の攻防に地味に加わりつつも存在感を消すという作戦に出た


「お前らぁ!!」


全員声の主の方に目を向けると声の主は片手を高々とあげなにかを見せびらかしていた


「先生!!左手に持ってるのステーキ弁当じゃないですか!」


「そうだぁ!みんな!これがほしいか!」


欲しくないといえばもちろん嘘になる

なんせ、五食限定なのだから滅多に食べられるものではない


『欲しいです!』


生き残っている生徒全員の声が一致したところで先生はにやっと笑い地面からなにかを引っ張り出すとそれに雪を大量に詰め込んだ


「だか、やらん!称号も内申最高点もなぁ!!」


先生は高笑いをしながら「雪玉バスター!」と叫ぶと地面から引っ張り出されたものから大量の雪玉が発射され俺達は残機数など関係なく教室から弾き出された


結局その日の実習は10にん全員ドローという結果になり《シューティングマスター》の称号を得たものはいなかった

つまりこの実習で得をしたのはステーキ弁当をゲットした先生だけなのだ


「ありかよ、そんなの」


雪にまみれた俺達は全員揃って肩を落としながらシャワールームへとむかった



「ねえ、だいきは今日も部屋にいるの?」


「部屋の扉に登校中、入るべからずって書いてあるから多分部屋にいるわね」


「登校中?なら学校にいるんでしょ?お母さんボケてるの?」


「ちょっと!部屋に入ったらダメよ!だいき怒るから!」


私はだいきの部屋を大掃除して帰ってきただいきを驚かせるべく意気揚々とだいきの部屋にのりこんだ


「…なにこれ?」


「だから入ったらダメっていったのよ」


部屋のなかには変な形をしたヘルメットを被っただいきが横たわっていたのだ…

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