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いのちのこと  作者: 細野 安廣
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第4話 「献血とアルバイト」

あなたに感謝が届きますように。


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僕はいくつかの給料の悪くないアルバイトを掛け持ちし、仕事もライブハウスでの演奏も無い日は家で曲を作ったり、人前での演奏の質を高めるために大きな公園でギターを練習したり、友人と酒を飲んだりしていた。


とりわけ、家が近い事や、既に音楽家がたくさん集っていることもあり、渋谷の代々木公園でよく休日を過ごしたものだった。


23~4歳の頃、代々木公園でギターを弾いていると、ふと、定職にも付かず売れないバンドをしながらふらふらと生きる自分の存在が虚しくなり、人に誉められるような、人の役に立つような行いをしたくなって、献血する事を思い立った。


そして僕は、渋谷駅近くの献血ルームで献血をし、そこで骨髄移植のドナー登録に関する情報を目にした。

献血の最中にサポートしてくれる看護師さんに聞いたか、献血カードの登録の際に案内を戴いたか思い出せないが、僕は一も二もなくドナー登録希望の意思を申し出た。

検査のための血液の採取やアンケートの記入などののち、僕は骨髄提供の意思のあるドナーであることを証明するピンク色のカードを受け取った。

骨髄提供の手術は痛みが強く、長ければ1週間ほど入院する場合があるという。休みを自由に取れるフリーターの僕には丁度良い。

僕は既に何か正しいことをした気になり、それから何度かは献血をし、音楽に打ち込み、アルバイトをし、暮らした。



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