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兆文  作者: 駄文暴威
1/5

ジョーとマイキー

~とある寿司屋にて酒を酌み交わすふたり~


「なあマイキー!これからカウンターに座った客が投資の才能があるか当ててみようぜ!」


「なんだいジョー。そんなのわかるわけないじゃないか。できっこないよ!」


「見た目だけじゃ俺にもわからないさ。でも、そいつらの注文内容でたちどころに当ててみせるぜ!」


「本当かい?じゃあやってみてくれよジョー!」


「当てたら今日の支払いはお前持ちだぜ!」


「いいぜ!俺の納得がいく解答だったらな」


「よっしゃ、決まった!お、さっそく一人目が来たぞ」


「ふむ、40代半ばってとこか。ちょっと薄毛なのが気になるな。お、注文したぞ」


「最初の注文はピンクサーモンか。ふむ、こいつは投資の才能がないな」


「そうだな。ここは回転寿司じゃねえっての!大将も困惑してるぜ」


「違うぜマイキー。それは問題じゃない」


「なんだって!」


「もちろんそれは学ばなきゃいけないことだが、彼は今日それを学んだ。重要なのはピンクサーモンを頼んだことなのさ!」


「意味がわからないな」


「予言しよう彼は次にエイを注文する!」


「ははっ!そんなわけ・・・注文しただと・・・そんなもん置いてるわけないじゃないか」


「やはりそうか」


「やはりってなんなんだよジョー!教えてくれよ!」


「彼は女のことで頭がいっぱいなのさ」


「女?そうかマンコか!」


「そうさ、ピンクサーモンはマンコの色。エイは昔の漁師のオナホール代わりだ」


「女のケツを追いかけていたら億れないってやつだな」


「そういうことだ。そいつは万止まりだよ」


「お、次が来たぞ。どこにでもいそうな30代のサラリーマンか。難しそうだなジョー」


「最初の注文は、〆鯖か!こいつは才能あり!」


「初っ端からそんな貧乏くさい注文してるやつが才能あり?どういうことだよ」


「まあ、見てろよ。次は玉子かサンマあたりかな」


「そうそう当たるわけ・・・玉とサンマを続けて頼みやがった」


「やはりな。こいつは億る才能があるよ」


「億る・・・まさか玉、ぎょく、億なんてくだらねえダジャレじゃねえだろうな?」


「ビンゴ!」


「なんだよじゃあ鯖とサンマはなんなんだ?」


「青魚にたくさん含まれているのはなんだ?」


「DHA?」


「そうさ!DHAは記億力を高めるからな!あいつはきっと億るね」


「くだらねえ。よし、次だな」


「ほう、クーラーボックスを抱えたじいさんか。お、大将に中身の魚を捌いてもらうよう頼んでる」


「中身は鯛か。目出度いから億れるんじゃねえの?」


「違うなあいつは兆るのさ」


「兆だとオイオイ冗談はよしてくれよ」


「あのじいさんは今日鯛を釣ってきたのさ。素晴らしい釣果だよ」


「兆果ってか!もういいよ!」


「あのじいさんキャビアも頼んでるぜ!もう兆ってるかもな!!!」


「兆ザメの卵かよ!」


「万、億、兆と出揃ったしもういいだろ。よし、お代はお前持ちな」


「なんか納得いかねえな。じゃあ俺はどうなんだ?サーモンも鯖もキャビアも頼まなかったぜ!」


「そんなの簡単さ。俺達は何で酒を飲んでるんだよ、マイキー!」


「お兆子か!」


「そのうえ俺たちゃお兆子者さ!兆や、兆るんや!!!!!」


「払うよ、ジョー!!!」

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