表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/71

後半

後半

「つまりなんだけど、この冷やしトマト鍋っていうのはそう簡単には作れないわけ、言うなれば生きた鯛の生け造りのような腕が必要」

「そこを何とか」

「仕方ないわね、仕事が終わって一段落したら特別に奢ってあげるわ」

「嬉しいのですが、先に頂いた方が、ほら私現物を頂いた方が力になるから」

「おまえはどこの作家みたいなことを言っているんだ、そんなこと言ってあとで泣きを見るのはおまえだぞ」

「うえーーーんオオカミがイジメた」

嘘泣きする奴をほおって置こうとしたら

「おおかみさんズキンちゃんを泣かしちゃ「メッ」ですよ」

と可愛く怒られた

「そうですかではイジメませんから話を進めましょう」

「ええそうね」いつまでも無駄話をしていても仕方がないと思ったのか僕の方を真剣な目で見ると

「ここで話し手も何だし体験者の家に行きませうか」

「ええそうしましょう」

僕はどちらでもいいのだがしかし嘘であればその人に直接会った方が良いであろう

「えーーーさむいの嫌だーーー」ぐずつく赤野を無視したが

それに応援するかの如く卜部屋は卜部屋でもみなくろさんではなく富保

さんが酔っぱらった顔でこちらを見ながら

「そうだそうださむいぞーーー」と入らないヤジを飛ばす

先ほど二階で演歌が聞こえたので

もしや幽霊かとみなで行ったら、地元の青年団が酒盛りをしていたのを発見、みなくろさんによる強制退場及び富康さんを連行したわけだ

「それはもうわたくし否定に否定を積み重ねていたわけ何でございます」

呂律の良く回る言い訳を並びながら千鳥足でソファーに倒れる

それを無視する形で我々はことの幽霊の真相を暴こうとしているのだ


「それでは行きませう」我々はぐずるズキンと、酔っぱらいの富康さんをとりあえずここに残すかどうかで、健康体で何ら異常のないズキンは連れて行くということで外に出た

「いっでらっしぇいあぃーー」赤ら顔でソファーから顔を出す富康さん


我々は寒い外に出た

元々私は毛皮を着ているようなものなのでそれほどでもないが

先程からズキンがモフモフと私にすり寄ってくるので暑苦しい

「離れてください」

「あら仲が良いわね」とみなくろさん

こんな吹雪いているというのに快調に車を飛ばす大丈夫なのだろうか

さすが地元住民である

「これでも吹雪は収まってるなんて凄いですね」

と僕、そう考えると今までの嵐は凄かったといえる

「ええ、私も運転したことないんだけどこれくらいなら行けるわよね」

「・・・・・・・今何やら怪しい言葉が聞こえたようなんですが「なあズキンも聞こえたよな」

「モフモフモフモフ」頭が飛んでいる相棒を無視して改めて聞く

「みなくろさん失礼ですが運転免許所は」


「いやそれはほほほほほよ」

「いやほほほほほよじゃなくて」

「あらなくちゃいけない、ここ警察居ないから捕まらないわよ

あと庭みたいなもんだし、私道よこの島全体」

「よ、みなくろさんカッコイイ」茶化す頭巾

「いや良いわけ無いでしょ、だいたいこんな吹雪で動かして大丈夫なんで・・・・」

その時、自分は宙を滑る感覚を覚えた

地面で何かキュルキュルと音がして視界が横に動く

スリップだ

平然と

「スリップだ」と説明するズキン

どれだけ肝が据わっているのか暢気なのか冷静なのか馬鹿なのか

しかし驚くことに彼女はそれを感じるやいなや行動に出ていた

なんと逆方向にハンドルを切らず

その逆をやってのけた

くるくると回る方向にその丸いハンドルは吸い込まれるように曲げられる

するとその瞬間おかしな事が起こる

「ナイスですみなくろさん」一人偉そうにそう言うズキン

「いえいえ見様見真似の常識です」とこともなさげに照れ笑いをするみなくろさん、これは常識なのだろうか、、、未だ世界を余り知らない僕にはとうてい分からないことが存在するらしい

「さて飛ばしますよ」飛ばさなくても良いところで気負うみなくろさん

「イケイケーー」ともの凄く無責任なズキン

「安全運て・・・」

その時またキュルキュルとタイヤがスリップした


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ