零、下校時間
すっかり綺麗になってなんだけど、あるわけないよね。
あるって何が?
学校の怪談、とか。
え?もうないでしょ。立て直したばっかりだよ。
だよね。
「あるよ」
へえ、あるんだ。
そうなの?
「そう、あるんだよ」
トイレの花子さんとか?あとテケテケさんもだっけ。
テケテケさんは学校の怪談じゃないでしょ。
「ここは関係ないよ。新しくなったんだから」
……学校の怪談って、そんなにころころ変わるものなのかな。なんか似たような話が多いと思うんだけど。
「あんまり知らないけど。他ってよく知ってたりするの」
ううん、勝手な印象っていうか。
「そう。ここも七つだよ…多分。ただ七つしかない。八つ目を知ると呪われるなんて話もあるけど、ここには残念ながら八つ目は無い」
妙に七つにこだわってるんだね。
「そうかな。七つの大罪だって、元は八つだったらしいけど編纂されて七つになっている。とどのつまり、それと同じことなんじゃないかな」
「まあまあ、変に横道に反らないで。話続けてよ」
「僕も知りたいなー」
「なんか面白そう!」
「ねえねえ、泣ける怪談はないの?綺麗な恋の話とか」
え、っと、みんなも知りたいって言ってるし、教えてくれるかな…?
「うん。ひとつ注意しておいて欲しいんだけど、ここの怪談はもし遭遇しても変な対処法は取らずにそうっとしておくのが一番なんだ。波風を立てずに蓋をしておくのが一番いい」
……なんか、消極的だね。他は呪われたりして大変なことになるのに。
「そうでもないよ。人が怪談を恐れるように、怪談もまた人が怖いんだから…じゃないかな」




