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コラボが発表されました

 都市伝説おいてけとのコラボは知っているんだが、どういう風になるのかはさっぱりわかっていない。

 私はシュカさんと並んで映像を見て居た。見て居る人たちがコメントできる仕様になっているらしく”楽しみ”とか”わくわく”とかそういうコメントであふれかえっている。

 運営であろう一人の男性が出てきた。顔には仮面をつけ、白衣を身にまとっている怪しげな男性。


『FWO運営の橋本です。今回は、FWOアップデート情報や特別な情報を伝えてまいりたいと思います。まずはアップデート情報からです』


 アップデート情報が述べられていく。

 軽度なバグの修正、新たなモンスターの追加などなど、ゲームにかかわる情報、そして、ゲーム内のモンスターのぬいぐるみとかが発売されますよという情報だった。

 アプデ情報のニュースが終わり、そして特別な情報の発表という項目に移った。


「特別な情報ってなにかな? なんかのコラボ?」

『では、まずこちらをご覧ください』


 何かしら映像が挟まっていた。

 映像にはとある高校の姿が映し出されている。嵐が吹き荒れる夜、一つの部屋だけ明かりがついていた。視聴者は何が何だかわかっていない様子。

 隣のシュカさんもなにこれと言っている。


 そして、画面には岡里 通、東雲 卜伝、金蟻 歩郷、佳賀里 便太の四人が映し出される。

 シュカさんがこちらを見てきた。


『いよっしゃあ! やるぞ七不思議巡り!』

『おー……』

『こんな嵐の中元気ですわねぇ……。ですが、七不思議には強力な怪異が存在するのではないんですの? 今の私たちで倒せるのか不安ですわね』

『じゃあ、異世界の人間の力を借りませんか?』

『『『異世界ぃ???』』』

『僕の読んでいるこの本に異世界転移の方法が描かれているんです。学校ごと異世界にもっていって異世界の住人に協力してもらいましょう』

『異世界……じゅるり』

『まじで行けるの? デマじゃないのそれ』

『まぁ、デマだったらデマだったで何も起きなくてよしじゃありませんか。やってみましょう』


 都市伝説研究部部員が呪文を唱え、こちらの世界に高校ごと転移する映像が出て、映像が終わる。


『というわけで、都市伝説おいてけとコラボ開催となります!』

「……知ってた?」

「もちろん許可を取りに来られましたから……」


 シュカさんがなるほどねぇとつぶやいていた。

 運営が情報を次々に発表していく。コラボ開催時期は4月下旬とのこと。6月と聞いていたが……まぁいい。たぶん6月だというのは私のモンスターのデザインの締め切りとか考えてだったんだろう。すぐ出してくるとは思ってなかったんだろうなと邪推。

 そして、コラボ特別衣装の発表などもあった。


『今回、原作者様がデザインしたモンスターの一体も出る予定です。お楽しみに!』

「……そうなの?」

「まぁ、デザインしましたね。没案があったので楽でしたが」

「まじかー」

『そして今回、イベントで好成績を残した上位10名、そして発表後にツイートされる投稿をリツイートした方から抽選で10名、作者の直筆サイン色紙が送られます!』

「え、そうなんですか?」

「知らなかったの!?」

「なんも聞いてませんが……」


 喜谷さんの伝達ミスだなー……。喜谷さんはそういうことたまにあるのが悪いところだ。あとで聞いてみよう。

 まぁ、色紙程度なら構わないが……。


「シュカさんは応募するんですか?」

「……する必要あるのかしら。だって隣にいるじゃない」

「いや、まぁ、そうですね。あ、なら私、サイン差し上げますのでシュカさんもサインをもらえますか? 編集の人がファンだというので」

「サイン交換ね! いいわ!」


 そうこう話していると、運営の配信が終了した。

 コラボでこの世界に主人公たちが通っている桜木下高校がこちらに来ることも告げられていた。場所はやはりこの花畑だったようだ。

 どでかい花畑に桜木下高校が再現して設置されるらしい。このスペースは最初からそう言うスペースとして設けられたんだろうな。


「よし! じゃあ、コラボのためにいろいろ装備とか作ったりしないとね!」

「ですね。私の作品とのコラボを私自身が遊ぶという変な体験ですが」

「原作者の悩みねぇ。いい成績残したら自分で自分にサイン色紙送るのかしらね」

「そしたら自分の分だけ描かずに送りますよ」


 コラボ、実に楽しみである。

 忠実に再現してくれてると嬉しいなと思う反面、ゲームにすると割とクソな感じになりそうな怪異が軟体かいるのでそこをどうするかが気になる。










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