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詩ですⅡ

すくわれること -手足-

作者: みなはら



足もとを掬われる


物事が上手くゆくと感じるときに

不意に起きる出来事へと思うこと


気を抜いたときや

思い込みと油断などから

何かに足を掬われたと感じるのだ


そうして転んだ自分を慰めつつ

また起き上がって歩き始める


ときには呆然としてしまったまま

直ぐには起き上がることが出来なかったり


そのまま横たわりつづけて

ずっと立ち上がれずにいることもある




差しのべた手に救われる


不幸な出来事へ陥ったときに

思いもかけず出された手に感じること


転んだ痛みや傷で

人目への気恥ずかしさからも

思うように動けなくなってしまう


縮こまる心と躰は

そう簡単に動き出しはしない


その姿を嘲笑い蔑むものもあれば

立ち止まり声をかけ手を伸ばすものもいる


そうした心遣いに気を取り直して

出された手を受けて立ち上がれることもある




ひとの心は複雑で

順風満帆なときや窮地に翻弄され

嗤う相手を逆に貶しつつ進むことも

心を閉ざし立ち止まることも

自らをすてることも

ただ黙々と目を伏せ歩むこともある


差しのべられた手とその想いをおぼえ

癒された気持ちをわすれずに

手を伸ばし相手の手と心を繋ぎあうときもある



想いは巡るのだ


拒絶し諍い

嘲笑い蔑み

救い助け

繋ぎ想い

助け合うことも

傷つけ合うことも


くりかえす

めぐりであう


それはきっと


世の光と風の中の

表と裏の一面で


光と風の向きに

感じること思うこと


おそらくはただそれだけ



なんなればこそ


手を取り合い歩むこと


手を伸ばし繋ぐこと

立って歩き続けること


あなたのおもうままに

いきてゆくこと



その想いに言祝ぎを




できるならば


よいめぐりあわせを



よきひかりと


よきかぜを





おもいをながし


そらへさしだす




いまをいきる


きみへ





あなたへ








挿絵(By みてみん)



-蛇足-

本文での使用している言葉のことです。


まずは、足元を掬われるですね。

正しくは足を掬われるなんですが、

現状で誤用とも判断つかないようですので、語感から足もとといたしました(^_^;)


また、なんなればという言い回しは、

実際は、なんとなればが正解です。

これは間違いなのですが、

以前に拙作でキャラに使わせた誤った言い回しでして、今回は文章の流れを意識して使ってみました。←間違いですけど間違いではないです(^_^;)


ご笑納いただければ幸いです(*^^*)




いろいろと足取り不確かに思えることが多くあるようにも感じますが、

みなさまのよき風と光のなかでの旅と、確かな歩みを祈りつつ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 絶妙ですね! 詩としても人間観察も。 ありがとうございます!
[良い点] 人の言葉というものは人を貶めることもでき、反対に人に力や進む勇気を与えることもできる。 人にしても、言葉にしても、めぐりあわせって大事ですよね。 ”よきひかりと よきかぜを” ひかりあれと…
[一言]  救いの手となった相手が救おうとして出した手ではなくとも、救われる事はありますね。  何が誰の救いになるのか、はたまた何が誰を傷つけるのかも人それぞれで時々により違うからこそ難しいです。 …
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