【ぽちゃらっびゅ~】精神力……とは?【漫才】
小桃「」←ボケ担当
杏子「」←ツッコミ担当
【コンビ名】「タイトル」【漫才】
小桃「教えてください。大王様、私は強くなりたいのです。そう……例えるならば人混みの中で転んでも気付かれずに人に踏まれてしまい、あれ? 今何か踏んだ? 的なノリでスルーされる小説内に出てくる印象が薄いキャラみたいに」
杏子「誰が大王様よ。小桃にとって私のイメージってそんな感じなの!? しかもマニアックなキャラを選んだのね。印象が薄い=強いとは限らないんだよ」
小桃「あっ、間違えた。大魔王様だった。印象が薄いキャラは強いと思うのよ、精神が」
杏子「よし、わかった。小桃にとっての私のイメージがラスボス的なポジションなのね。私の精神も少しずつ削れていってるわ」
小桃「はっ!? あなた、私が一番欲しいポジションを軽々と超えていくのね!? その精神力! 羨ま……じゃない、その強さの秘密を教えて!!」
杏子「精神削れてるって言ってるのに、それは強さなの? 豆腐メンタルだと思うんだけど」
小桃「何を言うの?? 強いじゃない!! 自慢じゃないけど私は精神削れたことがないわ」
杏子「本当に自慢じゃないね!! ドヤ顔で言うことでも無いよね!?」
小桃「精神が削れてもまた立ち上がる人ってかっこいいと思うの。私はそれになりたいの!! だから削れてみたいのよ!!」
杏子「それは良い事だと思うけど……思うんだけど、それね、印象が薄い人じゃなくても出来ることよ」
小桃「えっ、何言っての? 目立つキャラよりも印象が薄くて誰にも気付かれないのに踏まれても立ち上がるその精神力がいいんじゃない!!!」
杏子「褒めているようで貶してるじゃん。良いところないよ、それ」
小桃「良いところが無いのがいいんじゃない!!」
杏子「言い切っちゃったよ。あれよ、精神力強くするなら、何も印象が薄いキャラにこだわらなくても出来るじゃない。そうだなぁ……あっ」
小桃「いやそれは難しいよ。だって私か弱い女の子よ。夜な夜なぬいぐるみに話しかけてる自分が面白くて笑ってるぐらいの女子力高い女の子なのに、熊と決闘だなんて」
杏子「夜な夜な……いや、怖いって!! 親には何も言われないの!? そもそもまだ何も言ってないからね!? 熊と決闘なんて言葉どこから出てきた!!!?」
小桃「それがね、私の親、何故か霊媒師を呼んできてお祓いを依頼してたのよ。いくら可愛いかわいい娘が大好きだからってそこまでしなくていいのにね。本当に私の親は過保護なんだから、困っちゃう。熊と決闘してるシーンはね、昨日、アニメでやってたのよね」
杏子「それね、普通の反応だと思うよ。夜な夜なぬいぐるみに話しかけて笑ってたら不気味だし、取り憑かれたとか思っちゃうからね!? ……それに現実も見ようか、熊と対決したら間違いなく負けるからね。強くはならないよ」
小桃「そんなオカルトな話、あるわけないじゃない。まぁ、お祓いをした次の日には泣きながら病院に連れてこられたけど、なんでかなぁ」
杏子「それ、病院で見てもらおうとしてたよね。主に頭を」
小桃「ん〜……頭痛とかないのにね、何かの重い病気だと思ったのかな?」
杏子「もうね、あなたは精神力が鋼並みだと思うの。そのままで良いと思う」
小桃「鋼……並みですって!? 鋼じゃダメよ。私……私はね、スライム並みの精神力が欲しいのに!!」
杏子「いや、それ精神力が弱くなってるじゃん!?」
小桃「だって、鋼なんて殴る人が痛いじゃない。スライムだったら殴っても殴られても痛くはないもの」
杏子「確かに痛くは無いけどね。何度踏まれてもすぐに回復しそうだけども、小桃のはスライムとは言えないわ。踏まれても殴られても気付かずに常にポジティブにいるのが小桃の精神力よ。なので、鋼よ」
小桃「!!!!? 嘘よ。だって、そんな……」
杏子「珍しくショック受けてる!? え、そんなにショックだったの?? ごめんね。なんか、ごめんね」
小桃「鋼だなんて可愛くないじゃない!!! 私はスライム並みの精神力が可愛らしくて手に入れたかったのに!!!」
杏子「いや、そっちー!?」