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ラッキー7の利率

作者: 幸京

私は運が良い、本当にツイている。

住んでいる国に戦争はなく、食物は豊富で飢える心配もまったくない。

家族に恵まれて、虐待されることもなかった。

友人達に恵まれて、楽しい想い出がたくさんある。

ボールで学校の窓ガラスが割ってしまったが、すぐに逃げてバレなかった。部活をサボりまくっていたが、個人戦で全国大会に出場した。偏差値が低かった学校のおかげで、勉強しなくても成績上位だった。ゼミの教授に気に入れられたため、卒論の単位を得られた。

世の中には、児童虐待を受ける子供がいる。戦地で生まれ、飢える人がいる。成績優秀でも進学出来ない人がいる。理不尽な出来事により、悲惨な目に遭う人がいる。努力するも実らない人がいる。


私は運が良い、本当にツイている。

30年前に誤って人を殺してしまうも、すぐに酒に酔った被害者が転倒して頭を打った事故とされた。

一ヶ月前、唯一の身内であった姉が病気で亡くなった。

友人達ももういない。

これで大切な人達に迷惑をかけることはなくなった。

さぁ、ツキにツイていた人生のツケを払いにいこう。

傍観者から実行者に。

あの子に手を差し伸べ、彼女を匿い、奴をー。

自首をする気は毛頭ない。流石に事故とはならないと思うが、もしかしたら時効まで逃げ切れるかもしれない。

なぜならそう、私は運が良く、本当にツイているから。


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