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裏闘技場のチャンピオン

ぼくは、控室から出て、闘技場の中央へ向かった。


相対するのは、虎型の獣人族の女性で背が高い美人さんだ。

猫家の耳? なのかな。ピンと立った耳が可愛らしい。


体づきは手足が長く、柔軟性もありそうだ。

単純な技術のやり取りだと厳しいそうだな。


「よぉ。あんたがアタシの対戦者だね。アタシはリアってんだ。よろしく」


「よろしく、ぼくはフィルだよ」


「ちなみにあんたが勇者ってのはまじか?」


「そうだね。ぼくは勇者だ」


「そりゃ好都合だね。この試合の副賞の件は聞いているかい?」


「あぁ、聞いている。貴女の攻撃を完全に受け止められれば、戦闘奴隷として貴女が貰えるんだっけ?

正直、女性が自分の体を景品にするのは、ぼくは好かないな」


なんでそんな条件にしたのかも気になるが


目の前の女性は、お姉さんっぽい印象で

ちょっとがさつな言葉も自然な感じで好感が持てる。


この様な女性が、戦闘奴隷になって不幸になってしまうとしたら気分が悪いな。


「あぁ、それな? 最初は副賞はもっと軽い内容にしてたんだけどさ


アタシの全力を受けたやつが軒並みぶっ壊れちまって、最近は副賞に挑戦してくれるやつがいなくなっちまったんだ。


しかもぶっこわれちまってもさ、全力ってのは事前説明したルールだから

反則負けにはならねーんだ。


しかもよ。結局勝たなければ副賞はついてこないんで

確実に大きいのを一発もらうにしては、割に合わないっていうわけよ」


このリアという女性の攻撃は相当やばいみたいだね。。。


先制攻撃を確実にもらう上に

もし耐えられたとしても、そのまま倒されたら駄目って事か。。。


とんでもない条件の割に色々考えてるようだ。


「わかったよ。ぼくは防御型の勇者なんだ。

貴女の攻撃すらまともに受けられないなら、魔王討伐なんて出来ないだろうね。

その副賞挑戦するよ」


「おお!いいね!そうでなくっちゃ!

おい、審判! 条件交渉は出来たぞ。そろそろ始めるから、見ておけよ」


とてもいい笑顔だ。

目がまるで獲物を狩るようでなければ、見惚れてたかもしれない。


「それじゃ、始めるぞ。副賞の条件は最初の一発だから構えな!」


そういってリアは、魔力を丹田に練り始めた。

そこから、拳や関節部分などに集中をし始める。


ぼくも、母親から言われて魔力操作の訓練していたが

勇者になるまではきちんとは出来てなかった。

とんでもない練度だ。


「死ぬなよ! 裂波真牙撃!」


拳が飛んで来るまでの間、全てがスローに見えた

本能が訴えかける。対処出来なければ死ぬと。


ぼくは片手盾で防御をする。


最適な魔力操作で、盾や足腰に魔力が集まる

勇者スキルが全開で働いている感覚がある

まるで自動で対応しているかの様だ。ここまでの感覚は始めてだ。


「うおおぉおぉぉぉぉ!」


しかし。ふっ飛ばされた。今の装備ではとてもじゃないが受けきれない。


あれを受ける切るには、伝説級のタワーシールを地面に突き立てつつ

全力で防がないと無理だ。


ゴロゴロゴロゴロ・・・


「・・・・・・」


ちょっとめまいがするけど。起き上がる事が出来た。


片手盾は、粉砕されていて

手にしびれがあるが、骨折はしていない。


「やるねぇ。さすが勇者だ。あんな片手盾だけで防いだ上に、すぐ起き上がるなんて

副賞はあんたの勝ちで良いよ」


副賞は完全に受け止めたら。だった筈だ。

関心してくれたようだけど。事前の条件と違うし。納得がいかない。


「ま、さっきも言ったけどよ。アタシに勝てないと結局駄目なんだよね。

だから、もう攻めていいか?」


良いわけがない。こっちはまだふらついてるんだ。

このままじゃ、速攻で倒される。


それにさっき、勇者スキルの真髄が見えた気がした。

いままで気づかなかったけれど、もう一度あの感覚を体験したい。


もう形振りなんって、構っていられない


「さっき、貴女の攻撃で勇者スキルの真髄が見えた気がした。


もう一度出来たら、もっと貴女を楽しませられるかもしれないから

少し待ってくれないか?」


「へぇ。そりゃ光栄だね。いいよ、1分だけ待ってやる」


そういってリアは、また魔力を練り始めた

待つとは言ったが、準備しないとは言ってない。

油断はしてくれないようだ。


おそらく1分と言うのはリアが最大の力を発揮する為の時間なんだろう。


ぼくは、先程感じた勇者スキルに身を任せるような感覚を意識した。


きっと勇者のスキルは、戦闘能力の自動化だ。先程の事で直感した。

それならば、スキルに対して自分を最適化すればいい。


おそらく、いままで気づかなかっただけで

剣の切れ味が増したのも、スキルが自動的に剣に魔力を集める

強化魔法の奥義を使っていたんだ。


自分の体の一箇所に魔力を集めるのも難しいが、

武器や防具に魔力集めるのは、正に奥義とされる難易度だ。

それを自動で出来てしまう勇者はやはり別格だ。


「じゃぁ、そろそろいくぜ!」


リアがそういうと、なんと獣の度合いが増し

体毛が現れ全身虎柄となった。


さっきの一撃の先があるのか、一体どうなってるんだ!?


「おぉおおおぉおぉぉぉ!」


雄叫びをあげ、心を開放し、魔力を全力で消費

すべてを勇者スキルに任せる。


その後は記憶がない

僕とリアは、ボロボロになるまで戦って一刻が経った。


そして審判の判定となり

ぼくは勇者になってから初めて負けた。

お読みいただきありがとうございます。

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WOMBO Dreamで作った小説のカバーイラストイメージです。

挿絵(By みてみん)


WaifuLabで生成したヒロインイメージです。

挿絵(By みてみん)

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