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( Renewal)おじさんの神話構築物語  作者: 渡小修(とおす)
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大地震

おっさんのリニューアル作品です。

 俺の名は志布見しふみわたる


 38歳でまだ独身。寂しい生活を送っている。


 日頃、飲食店で勤務し売上の一部30万円を毎月頂戴して生活の糧にしているのだが、なかなか一つの企業を継続経営していく事が困難になっているコロナ下の状況で、なにかしらの生き残りの術を身に付け、実践しなければ明日すらも生き残れるか分からない状態だ。


 俺の職場では調理種別毎に担当ポジションを設定しており、月毎にローテーションを組み来店者様へ料理を提供している。


 今月の俺の持ち場は唐揚げや茄子の揚げ浸し用の素揚げといった揚げ場での調理や、ラーメンやうどん類などの麺場調理を担当していて、油や湯気の広がる空間の熱量で常に汗が滲み出る。


 汗をかいたら腹が減るもので、まかないは好きに料理していい事になっている点はありがたい。使ったものは報告し、仕入依頼を出しておけばOKだ。


 週休2日で休みも充実している事から、バランス良く生活できる事も不満なく生きていけてるなと実感できる。


 そんな日常生活の中で貯金をしつつ、趣味の本を買ったり車の荷台を貰った木々で棚を作ってみたりと極力不必要な費用をかけずにも飽きのこない生活を心掛けている。


 今日は他界した両親の墓参りで、生前好きであった苺大福とお酒をお供物として用意して家近くの駅に向かい、電車で30分の山墓地に向かっている。


 今日の電車はマスクをした人で一杯に混んでおり、いつもより人と人の隙間が小さく、電車が揺れては隣の人に肩がぶつかってはアイコンタクトて互いに苦笑いとぺこりと頭を下げる。


 こんな空間では痴漢に間違わられる事も少なくない為、手は基本下げない方が良い。


 最近見たテレビ番組に南海トラフの恐怖という企画番組の放送が流されていた。


 なんでも30年以内に日本に危機的大地震が巻き起こる可能性が80%あるらしい。


 日本が沈没する映画等作られているが、いつ起こるか分からないものに備える事には限界がある。


 新しい土地でも探すかな。


 と、そんな時であった。


 電車が発車して20分、時刻は14時45分。


 突如として渉の足元が激しく揺れ始めた。


 頭は揺さぶられ、人と人の身体がぶつかるかと思いしや、そんな事もなく渉だけに襲いかかる大地震。


 意味不明な状態に困惑しながらも、頭を激しく揺さぶられ渉は意識を失うのであった。

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