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第一話 平穏な春休み。

初めまして!

右も左もわかりません!

一話は退屈かもしれないけど、物語の始まりを楽しんでいただけたら嬉しいです。


「ーー人間関係って難しいな」

 人との関わりほど複雑で奇妙で美しくやるせないものは無い。

 今日は三月二十五日、高校二年生から三年生に上がる春休み。部屋で幼馴染の片瀬翔かたせ かけるとゲームをしている最中。

 貴重な春休みをただただベッドで溶けかけのアイスみたいになって陽が低くなるまで時間を見送る。

 僕はこの長期休みのお昼に外を眺めるのが好きだ。少し空いた窓からみずみずしくて爽やかな風がカーテンを揺らす。

 翔は近所に住む中学二年生で、僕が小学生の頃知り合った。母の紹介だ。もともと体が弱く、小さい頃は入退院を繰り返していたため、あまり友達もいなかった。

「そもそも学校に友達いたんだ」

「僕のことなんだと思ってるの」

 なんだろう?付き合いこそ長いが、普段の翔の姿をあまり知らない。出会ってから今までほとんどゲームしかしてないからな。

「孤独を愛する世捨て人」

「なんだそれ」

 翔は馬鹿馬鹿しそうに笑っているけど、なんとなくあっている気がする。この少年が誰かに対して本気で怒ったり、大きな感情の起伏を見せた覚えがない。でももちろんアニメや漫画に出てくる感情のない人造人間ってわけじゃなく、まあゲームでそこまで本気で怒る人は少ないだろう。喜んでるのはよく見るけど。

「翔がそんなに悩むなんて珍しいじゃん」

「僕だって学校で一人になりたくないよ」

 ボイスチャットをしながらアニメや漫画のヲタクトークに花を咲かせるのが常だが、今日は友人関係の愚痴だった。小さい頃はあんなに人見知りだったのに、友達できてよかった、まあ知らないだけでおそらくずっと友達はいたんだろうけど。

 話を聞いてみると、どうやら仲のいいグループの中で春休みになってすぐカップルが成立し、二人の世界ができていて、なんとなく気まずいらしい。

「色恋沙汰かよー。気まずいなら会わなきゃいいだろ」

「話聞いてたの。一人になりたくないんだって」

「そんなん自分が楽なのが一番いいでしょ。人に気を遣って疲れるの嫌だし」

 仲良しグループでカップルができるとすぐ崩壊するってSNSで見た。

「だから一人は辛いんだって!なんか気まずいし。━━もういい。ほら、早く次のマッチ行こう」

「あいよー」

 ご納得いただけなかったようだ。でも僕にはそんなことでどうして悩むのかいまいち分からない。実際にこんな状況になったことがないから分からないのは当たり前だけど、助けになれないのはちょい寂しいかも。

「じゃあまたな」

 ひとしきり遊んで、翔との通話を終了した後、階段を降ってリビングに到着。ちょっとずつ食べている高いチョコを一粒口に放り込んで、牛乳もゴクリ。あまーいチョコに牛乳はベストマッチ。

「うんま」

  そんなことをやっていると、いやに耳につく音でリビングの電話が鳴った。

お読みいただきありがとうございます!

コメントで感想、アドバイス等々、皆さんで私を立派な小説家に”育成”してください!

二話も明日投稿します。書き溜めて一気にの方がいいですかね?どうなんでしょう。

では、これから応援お願いします。また二話で!

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