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ダンジョン・ザ・チョイス~デスゲームの中で俺達が見る異常者の世界~  作者: 魔神スピリット
第21章 傲慢なる理想の権化

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873.蹂躙される蜥蜴

『“猛毒魔法”――ヴェノムゾーン』


 直径四メートル程の毒沼を作り、強襲してきた“アサルトラプトル”二頭を落として絶命させる。


『敵はドラコニアンだけじゃないのか』


 岩陰にあった宝箱からアイテムを回収。濃紫色の浮遊バイク、ヴェノムストライカーを指輪から召喚して乗り込む。


『――“劇毒弾”』


 追随してくる恐竜系モンスターには毒玉を与え、正面から襲ってくる奴は、ヴェノムストライカーの前部分に固定装着されている“スティングカッター”で切り飛ばす。


《ようやく来たか、劣等種》


 デカい斧を持った、アルファ・ドラコニアンが前方に。


 頭に直接響いているからなのか、この距離でもハッキリ聞こえる。



《――“鬼の首取り”》



 バカデカ斧が、高速回転しながら急接近!


『武器交換――“腐敗を猛毒竜で殺し尽くせ”』


 “竜殺しの斧剣”と“猛毒破砕の大斧”を融合させた、俺の第四の相棒を手にする。


『“神代の斧剣”――ハイパワーブレイク!!』


 飛んできた斧を、力尽くで薙ぎ払うッ!!


『ッ!!』


 念で強化されていたらしいな……右肩が痛ぇ。


『構ってる暇は無い――一気に終わらせてやる』


 神代の力を斧剣からマシーンに流し込み、スイッチを押して“スティングカッター”のエネルギーを充填。


《正面から突っ込んで来るなど、さすがの野蛮人共だ! そんな物、避けられんとでも思っているのか!!》


『――“万有引力”』


 引きつける力として発動!!


《――なんだ、これは!?》


 引き寄せられるまま――“スティングカッター”の突刃部分に貫かれるアルファ・ドラコニアン。


《――グァァァァぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!》


 念による抵抗も虚しく、突刃はアルファ・ドラコニアンの身体をますます貫き、少しずつ引き裂いていく。


『完全に、油断が招いた敗北だったな』


 おかげで、思いのほか楽に勝ちを拾えたぞ。


《だ、黙れぇッ! 劣等種如きがッ……この俺をぉぉッッッ!!》


『課題はまだ二つもあるんだ。とっとと消えてろ』


 “腐敗を猛毒竜で殺し尽くせ”に十五文字を刻み――抵抗していたアルファ・ドラコニアンの首を刎ねた。


『蔑みは、劣等感の裏返し……か』


 誰が言っていたんだったか、この言葉。



●●●



 古代竜亀を“自動二輪化”し、宝箱を探しながら荒野を走る。


 大きな岩や折れた木を見付ける度に裏側を確認。


 何も無い事の方が多い物の、地道な努力の甲斐あって、ここまでに宝箱を四つ発見していた。


「……」


 見付かった“ニューボディー”は全部で二つ。


 ウララの元弟の分も見付けてやりたいから、できれば四つ。最低でもあと一つは欲しい。


「――“贋作”、“エンド・オブ・ガイアソード”」


 迫る無数の砲撃を、隆起させた大地で防ぐ。


「魔神戦で見た気がするな」


 “ワンホイール・ランナー”だったか……頭から砲撃するんだな。


 背中に“エンド・オブ・ガイアソード”を収めた状態で、“大地支配”によるジャンプ台を設営。


 エンジンを吹かしてジャンプ台を駆け上がり、大ジャンプ――“超噴射”で着地の衝撃を和らげ、包囲網を抜ける。


「やっぱ邪魔だな」


 無視して進もうかとも思ったけれど。


 大地の杭をそれぞれに飛ばし、“ワンホイール・ランナー”八体を破壊。


「……おいおい」


 絶壁の方から、ベータ・ドラコニアンが三体、接近してくる。


 俺の課題のノルマは、残り二体だって言うのに。


「“贋作”――“ジャスティス・アルスランザー”」


 “正義支配”で起こした白刃を乱雑にばら撒き、念の守りに専念させる。


「“合体”」


挿絵(By みてみん)


 足止めしている間に古代竜亀を纏い、上昇。


『“魔力砲”』

「大地の盾」


 指輪で出した巨盾で防ぎつつ、避けながら尚も上昇していく!


「大地の剣」


 コイツらの弱点は、大体理解した。



「“破壊剣術”――ブレイクプリック!!」



 真上からの急降下――念の守りを鎧に刻んだ三文字で破り、“魔力砲”を使ったベータ・ドラコニアンの身体を大きく切り潰す。


 レミーシャがベータに使った戦術を、参考にさせて貰った。


 ベータはアルファに比べて念能力が弱いし、応用力も大したことない。


『“暴風纏い”』


 別のベータが風を纏う。


「ん!?」


 念の塊に風を纏わせ、撃ち出してきた!?


 盾で防ぎつつ、再び上空へ。


「念とスキルを組み合わせてくるとはな」


 厄介そうなのは放置して、もう一体を仕留めるか。


『“拒絶領域”』


 ――強烈な衝撃波をノーガードで食らい、弾き飛ばされるッ!!


「くッ……ハイヒール」


 回復魔法なんて、久し振りに使ったぞ。


「くらう側になると、“拒絶領域”ってのはこんなにも厄介なのか」


 どっちも攻めるには厄介なスキル持ちだけれど、回数制の“拒絶領域”の方がマシか。


「――シールドバッシュ!!」


 “暴風纏い”が跳躍してきたため、“盾術”で弾き飛ばす!


 その隙に、俺の真下に移動しようとしている拒絶のベータ。


「良いぞ、来い」


 不可視の“拒絶領域”を盾で受け、上空に無抵抗に打ち上げられる!


「……危な」


 念で強化されていたのか、遥か上空にあった不可視の天井まで吹き飛ばされてしまった。


 足から着天したものの、警戒してなかったら頭から突っ込んで死んでたかもな。


「“一斉掃射”!!」


 目眩まし兼、足止めをばら撒きながら、無抵抗に頭から落下。


「“偉大なる黄金の翼”――“飛翔”」


 地面スレスレで急転換――横合いから拒絶ベータに迫る!


「ハイパワーバッシュ」


 盾を前に掲げながら突っ込み、拒絶ベータを派手に転ばせ――即座に距離を詰めた。


「“魔人剣術”――サタニズムスラッシュ」


 横薙ぎを一瞬止められるも、即座に神代の力で弾き消し――両断。


 そのままの勢いで反転し、暴風ベータへ。


「ハイパワースラッシュ」


 圧倒的な速度からの上段斬りを躱せず、念と暴風を必死に集約して受け止めるベータ。


「じゃあな」


 正義の白刃でがら空きの胴体を切り刻み、仕留め終える。


「ハアハア……キツ」


 宝箱探しにもう少し時間を割きたかったけれど、他の課題をクリアするための時間と体力も残しておかないと。


「……行くか。“自動二輪化”」


 竜亀をバイクに変え、そう遠くない第二階層の絶壁目指してひた走る。


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