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ダンジョン・ザ・チョイス~デスゲームの中で俺達が見る異常者の世界~  作者: 魔神スピリット
第18章 陰謀の根源

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725.蛇妖精の仲間達

 青緑の薙刀、“青龍・東月刀”を鳥人の男に振るう!


「“カパッチリカムイ”」


 紫のオーラを纏い、回避された。


「私に近付くな! そして、ワイフに手は出させん! “台風竜魔法”――トルネードドラゴキャノン!!」


 デカい風の玉――渦巻いていて引き寄せられる!


「“魔斬り”!」


 薙刀で切り裂く。


「これが上級者の戦い方だ――“鋼鉄魔法”、“雷属性付与”――メタルクラッシュバレット!!」


 “電磁速射”で加速させた玉を、上から広範囲にばら撒いてきた!


「“早駆け”!!」


 しっかりと見極め、最低限の動きで躱しきる。


 白い下半身鎧、“白虎・西金脚”による敏捷性もあって、俊敏さには自信があります。


「な!? よろしい、ならば私も本気だ! “古代兵装――」


「――“朱雀翼”!!」


挿絵(By みてみん)


 燃えるような朱色の翼、“朱雀・南炎翼”を展開し、飛び立つ!


「く、来るな!」


 上を取るために自前の翼で飛んだんだろうけど、鍾乳石が邪魔なこんな場所じゃ、行動の自由を自分から捨てるような物!


「“台風竜技”――トルネードドラゴンブレス」


「“玄武障壁”!!」


 黒い甲羅の盾、“玄武・北甲盾”の力で甲羅状の障壁を展開――竜巻の息吹を完全に防ぎつつ、そのまま突撃!!


「おい、やめ――」


「“空衝”!」


 空を蹴り、障壁ごと体当たり――上から生えた鍾乳石にぶつけ、折れた鍾乳石と一緒に落ちていく。


「よく……よくも……」


 装備のおかげか、この程度では死なな――巨大な爆発の衝撃波!? これ、マウーサの“超新星”?


「こ、今度こそ――“古代兵装――」


「――“黄龍砲”!!」


 “黄龍・央鎧”の胸の部分、金色の龍の顎から砲線を放ち――鳥人男を吹き飛ばした。


「さっさと本気出さないから」


 ビビってるのを取り繕っている暇があるなら、全力で戦えば良いのに。


「サナ、無事? ていうか楽勝そうね」


 クロニーとマウーサも無事か。


「ええ、装備の力で押し切れたよ」


 四神系統のSランク装備のおかげで、神代文字を使うまでもなかった。


「……」

「サンダーバードの隠れNPC、動く気配がないとわね」


 マウーサの言うとおり、サンダーバードは警戒するばかり。


「ネファークさん達、私達がサンダーバードを倒すのを待ってるのかも」

「じゃあ、とっとと片付けてやるわ!」


 クロニーがトドメを刺しやすいよう、サポートするか。



●●●



「アイツら、こんな格下女共に負けやがって! このままじゃ俺のワイフが……――“竜化”!!」


 異世界人なら、当然持ってるか。


『ワイフだけは、絶対に渡さねぇぞ!!』


「ペンペン、もう少し時間稼ぎをするぞ」

「本当に、もう少しだけだからな」


 Sランクの、“耐性破綻の欠陥盾”を構え直すペンペン。


挿絵(By みてみん)


 あの盾で受けた衝撃の一部は装備者の身体を傷つける代わりに、受けた攻撃属性の耐性が上がっていく。


 回復特化の私達とは、相性が良い欠陥防具。


『いい加減に消えろ!』


 “守護神/刑天”の、包丁のような斧を受け止めるペンペン。


「いッツ!!」

「“腐食土葬”!!」


 まずは、この首無し腹顔巨人を消してやろう。


『――させっかよ!!』


 “アスクレピオスの杖”を翳し、頭への攻撃は牽制――わざと胴へと攻撃を誘導し、剣で斬られる!!


「――“因果応報”!!」

『――グッ!?』


 同じ傷を与え、一瞬、奴の気を逸らさせた。


「シールドバッシュ――ハイパワーネイル!!」


 “盾術”で刑天の斧を跳ね返し、火毒爪で男の竜顔を切り裂くペンペン。


『く、クソッタレがッ』


 急いで後退した?


「――“絶対守護障壁”!!」


 あらゆる攻撃から身を守る白い障壁を発生させ、蛇柄の無数の槍、“古代兵装/ヒュドランザ”の矛を全て防いだ。


 ――よし、刑天は完全に地面に呑み込ませた!


『グァぁぁ!! 顔が、顔が熱いッ!!』


 “ペルーダの火毒爪”の効果、“火毒”。


 傷付けた箇所から火傷が広がっていく、状態異常Lv依存の毒。


「どうやら、状態異常への備えはろくにしていなかったようね」


『ワイフ!! 俺の毒を癒せ! 早くキュアを!』


「アンタのサンダーバードなら、この私が頂いたわよ!」


 クロニーが仕留めたか。私達にとって最良の結果に終わったな。


 まったく、ミカゲ達と一緒にキクルのレギオンに入ってから、良いことばかり起きる。


「ククク!」


 既に腹の傷も塞がった。


『俺達は……最強のレギオンなんだぞ? こんな……――こんなバカな事があってたまるかぁぁ!!』


「お前の古代兵装、ちょうど良さそうだから私が使ってやるわ」


 大蛇系統特化の私が。


「――“八岐大蛇”」


 私のユニークスキルを行使し、全OPと引き換えに八首の大蛇を呼び出す。


「“竜化”状態――いつまで耐えられるかしらね」


『――助けてくれぇぇぇ!!!!』


 背を見せて逃走した瞬間、“八岐大蛇”の首が次々と食らい付いて、男の身体が再生しなくなるまで延々と噛み千切り続けた。


 間もなく、ヒュドランザも消滅。


「ハー。さすがに、一人じゃ勝てそうになかったわね」


 SSランク持ちなのに、私自身の攻撃能力はその他のスキル頼り。


 装備のほとんどが、“ウロボロス・メダリオン”を生かすための物だし。


「マスター、他のケンシ達だ」


「……ルイーサとマリサのパーティーか。良かった」


 ウォリバリュナの姫のこんな姿、できれば他のエルフには見せたくなかったからな。


「――ネファーク!! 家が動いてる!!」


 マウーサの声!?


「……冗談でしょ」


 私達が見付けた一軒家が本当に動いているうえ、木の枝を生やしてうねらせている!


「コイツ、“モンスターハウス”だったのか!」


 襲い掛かってきた枝を、ペンペンが盾で防いだ!


「“六重詠唱”――“泥土魔法”、ベリアルバイパー!!」


 六体の泥大蛇に食らい付かせる!


「装備セット2!!」


 左手に蛇の意匠の杖――“終わらぬ輪廻の輪”を装備!


 神代文字を九文字刻み、泥の大蛇に力を注ぎ込む!!


挿絵(By みてみん) 


「ぶっ壊れなさいよ!!」


「――“青龍波断”!!」

「“煉獄円輪”――“煉獄蝶”!!」


 サナとクロニーの援護もあり、なんとか“モンスターハウス”を仕留められた。


「無事か、ネファーク!」


 ルイーサ達が駆け付ける。


「ああ。結構ボロボロだけれどね」


 こりゃ、本格的に休まないとまずい。


「せっかく休めそうな場所が見付かったと思ったのに、まさかモンスターとはね」

「残念だね」


 ルイーサのところの双子の会話。


「それなら問題ない。“モンスターハウス”は、倒した家そのままの“モデルハウス”というアイテムをドロップするからな」


 ペンペンからの情報に、頭が混乱する。


「倒したのは……クロニー扱いか。おい、クロニー。家を出せ」

「貴女、いつも私にだけ偉そうじゃない?」

「そんな事はない。気のせいだ」

「まあ良いわ」


 クロニーが取り出したミニチュア? を投げると、本当にさっきの家が出て来た!


「この人数には狭いが、野宿するよりはマシだろう」

「我々隠れNPCは外で見張りをしましょう。だいぶ余裕が出るはず」


 マクスウェルとネクロマンサーの隠れNPCの会話。


「ネファーク、我々も休ませて貰って構わないか?」

「明日は、ますますハードになりそうだしね」


 両パーティーリーダーからのお願い。


 異世界人以外の種族がパーティーリーダーをやってる例は少ない。しかも、私は非力なエルフ。


 ミカゲ達のパーティーから独立してから、ユウスケ達に何度バカにされたことか。


「ああ。私達は同盟を結んでるんだ、遠慮なく休んでくれ」


 彼女達が同じレギオンじゃないことが、少しだけ残念だ。


おまけ

挿絵(By みてみん)

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