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ダンジョン・ザ・チョイス~デスゲームの中で俺達が見る異常者の世界~  作者: 魔神スピリット
第16章 醜悪よりも邪悪な悪魔たち

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おまけ 雄偉なる宵闇から戦慄は消えて

「わ、判ったわよ! で、どうするの?」

「――“超同調”」


 彼と私の意識が繋がっていって――自然と目を閉じ、“名も無き英霊の劍”に手を翳していた。


 凄くあたたかい物が私の中に流れ込んできて、今度は私が、混じり合った私の熱を彼に返す。



「狂い殺せ――――“雄偉なる宵闇から戦慄は消えて”」



 青い石剣が、黒い美麗な剣へと変わっていく。


「へ、本当に成功したのか?」

「そう……みたい」


 頭がボーッとする中、半ば反射的にルイーサの問いに答えると……私の手に、コセくんがSSランクの死の黒剣を預けてきた!?


「こ、コセくんが使うんじゃないの?」

「これで、三人を守ってくれ」


 それだけ言い、黄金の燐光散らしながら飛んでいってしまうコセくん。


 残された私の手に、ジンワリと強い温かみが伝わってくる。


挿絵(By みてみん)


「この剣……あっつい♡」


 まるで、彼の火照った時の体温がそのまま宿っているみたいに。


「カナ、悪魔が集まって来てる!」


 ナオの言葉に我を取り戻す!


「て、これどうしたら良いの!?」


 初めて手にした武器の使い方なんて分からない! しかも、私の本来の得物は大鎌なのに!


「落ち着け、カナ! 剣に意識を向ければ自然と解るから!」


 私達に悪魔が近付かないように牽制しながら、教えてくれるルイーサ!


「意識を――」


 ――解る。この剣に秘められた……宿った私とコセくんの力の結晶――その真価が!!



「“随伴なる死鎌”」



 “アルティメット・ハフト”のように黒い暗黒の大鎌を無数に生み出し――回転させながら悪魔達へと殺到させる!


「……凄い」


 数十から百は居そうな悪魔達が、あっという間にバラバラに。


 神代文字無しでこの制圧力……全能感すら込み上げてくるほどに、理不尽で驚異的な力。


 この剣がコセくんと一緒に生み出した物でなかったら、自分が力に溺れていてもおかしくなかったかも。


 そう思えるくらいには、あまりに強大で圧倒的な戦果を生み出し続ける。


「ナオ、カプアの様子は!」

「動けるようになるまでは、まだ時間が掛かるわ!」

「なら、私が時間を稼ぎましょう! ルイーサは休んでいなさい!」


 MPもTPも消費せずに、次々と現れる悪魔達を殲滅していく。


「――おわッ!?」


 無数の死神の鎌で悪魔を始末していたら、いきなり路地からエトラが現れたため、もう少しで当ててしまうところだった!!


「危ないでしょう、エトラ!」

「いや、それ私のセリフでしょうが! て、それよりも!」


 エトラを追うように現れたのは、獅子の頭を持つ有翼の人獣。


「何あれ?」

「“パズズ”。かなり強い奴だ!」


 六十より上のステージにいたエトラが強いって言うなら、かなり危険そうね。


『――“疫病の熱風”!!』


 羽ばたかせた翼から、高温の突風を繰り出してきた!?


「“灰燼魔法”――アッシュドーム!!」


 熱風から私達を守ってくれるエトラ。


「あの風は毒だ! 昔、アレで酷い目にあったから間違いない!」


 やっぱり、前に戦ったことあるのね、エトラは。


「私に任せなさい!」


 すぐさま敵の死角に鎌を顕現、弧を描きながらの回転投擲!


『――瘴気連拳!!』


 六つの鎌全て、黒い靄を纏う拳で対処されてしまう!


「厄介なのは隙の無さだ。アイツは能力が満遍なく高い」


 パズズがエトラに向かって跳び蹴りを放ってきたため、お互いに距離をとる。


「“烈火竜技”――レッカドラゴンファング!!」

『瘴気拳!!』


 炎の牙群纏うエトラの左腕と瘴気の右拳がぶつかり合い――エトラが吹き飛ばされてしまう!


『次は……貴様だ』


「いいえ、終わりよ――“暗黒大地剣術”、ダークネスグランドブレイク!!


『“疫病熱ぷ――』


 パズズよりも早く闇と地の剣圧が敵を呑み込み――二メートル超えの巨体を完全に滅した。


「まだまだ余裕――行け!!」


 路地から次々と飛び出してくる“アバター”などの地の悪魔めがけ、死神の鎌を殺到!!


「クソ、いったいどこに逃げりゃ――」

「あ……」


 路地から飛び出して来た男二人を、鎌でバラバラにしてしまった……。


「よ、よかった……仲間じゃなくて」


 《龍意のケンシ》の誰かだったらどうしようかと思った!


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