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ダンジョン・ザ・チョイス~デスゲームの中で俺達が見る異常者の世界~  作者: 魔神スピリット
第10章 混迷の争奪

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370.甘々

「そっか。隠れNPCのアスラは、誰かに取られちゃってたか」


 朝、メルシュと情報交換をしていた。


 アスラは第三十一ステージの隠れNPCで、三十ステージのハッグとは対になるような存在らしい。


 三十一ステージの隠れNPCが手に入らないのは、調合師の墓所にたどり着いた時点で判っていたこと。


 なぜなら、あの場所でアスラとの契約条件を満たすためのアイテムが手に入るからだ。

 

「ああ、そうだ。昨日の夕方過ぎくらいに、モモカが倒れちゃったよ」


「モモカが倒れた!?」


 なにをのほほんと言っているんだよ、メルシュ!!


「軽く熱を出しただけだ。食欲もちゃんとあるし、熱も既に下がっている」


 レリーフェさんにそう説明されると、なんだか安心する。


「というわけで、私達は一日か二日、攻略を休もうと思うの。かなりのハイペースで進んでるから、モモカだけじゃ無く皆無理してるだろうし」


 俺達が三ステージ進む間に、向こうは五ステージも進んでいるわけだからな。


「そっか……急かせている原因の俺が言うのもなんだけれど、皆に無茶はしないでくれと伝えてくれ。特に、モモカには目を配ってやってほしいとも」


 倒れる前に想定しておくべき事だったのに……俺の馬鹿野郎。


「うん、肝に銘じるよ」


「所で……鳥葬の廃都には、教会ってあるのか?」


 この流れで聞くのは、なんだか情けないけれど。


「ああ……あるにはあるけれど、そこのは夜しか開かないみたいだね」

「そっか……」


 リューナ達には悪いけれど、今回は攻略を優先させて貰うか……もの凄くネチっこく文句を言われそうだけれど。


「なになに? マリナと結婚する気だったの~?」


 メルシュのイヤラシい表情。


「いやー……」


 リューナの件は、彼女のガールフレンド達の手前、まだ言うわけにはいかない。


 本人が、直接会った時に伝えたいそうだから。


「関係を持ったのに結婚してない面子も居るし、この事は黙っておいてあげるよ」


「ど、どうも……」


 そう言えば、水上都市の後に出会ったメンバーとは結婚していないのか。


 さすがに、クリスに対しては申し訳なくなるな。


 この調子だと、カナさんやレリーフェさんとも結婚させられそうだけれど。


 あとは、新入りのナノカともか。


「取り敢えず、この先の攻略情報を俺にくれ」


 無理矢理話を逸らし、俺は今日も四人で攻略に挑む。



●●●



「チ! だから、子供なんて攻略に参加させなきゃ良いのに」

「まあまあ。ただ、よくここまで一緒に戦えてるっすよね。まだ七歳らしいっすけど」


 “森の戸建て“にて、荒れるツェツァをサンヤが宥めている。


「今朝リューナと話してから、妙に機嫌が悪くありませんか? ツェツァ」

「べ、ベッツにー……なんか、ムシャクシャはするけれど」


 私の尋ねに、煮え切らない態度で返すツェツァ。


 普段ハキハキしている彼女にしては、珍しい態度。


「七歳と言うことは……もしや、ダンジョン・ザ・チョイスで生まれた子供ですか?」


 ヒビキが尋ねる。


「さあね。別に、その辺深入りする気もないし」


 私達は人殺しの集団……他人に深入りすると、情が湧いて殺りづらくなる。


 なんだかんだで皆、根が優しい人達だから。


「所で、モモカちゃんのお父さんとお母さんは……」

「どうせ死んでんでしょ。あのレギオンに、それらしい人間は居なかったし」

「いずれにしろ、私達は二日は動けないでしょう。これを機にメルシュ達は武器作成の依頼を出すようですし、私達も英気を養いましょうよ、ご主人様♪」


 楽しそうなコツポンは、専用武器の箒を常に動かし続けている。


「隠れNPCのアンタは、英気なんて養う必要無いでしょうが!」

「ハイ! なので、私は一日中掃除していますね! このお家が終わったあとは、神秘の館と砦城の方もやっちゃいます! 腕が鳴りますよ!」


 さすがに、あの城は一日や二日で掃除するのは無理でしょう。


「ヒビキ、私と今から稽古をしませんか?」

「良いでしょう、ルフィル。ですが、どうせなら《龍意のケンシ》も誘いませんか?」

「彼等と?」


 出来れば、()()()とは顔を合わせたくないのに……。


「同じ相手ばかりだと、妙な癖が付いてしまう物ですよ。そうなると、いざというときの対応力が鈍ってしまいます」


 ヒビキ……彼女は、リューナに匹敵する程の達人。こと武芸に関して、その言葉は無視できない。


「貴女の経験則ですか?」

「それもありますが、師匠の教えです」

「師匠? 向こうの世界のですか?」

「ええ。剣豪でしたが、古武術やその他の武具の扱いにも長けた、私などよりも遥かに強い武人です。強い女を愛妾にしたがる悪癖の持ち主で、中学生の時に言い寄られた事もありますが」

「は、はあ……」


 よく分かりませんが、あまり好感は持てない人物のようです。


 ですが、稽古は多くの人間とした方が良いのは理解できます。


「ではさっそく、彼等に直談判してみましょうか」


 強くなれるのなら、やれるだけのことはやっておきたい。


 ()()()のように、少しでも後悔する機会を減らせるのなら。



●●●




○戦士.Lv53になりました。ランクアップジュエル選択。


★武器ランクアップジュエル

★防具ランクアップジュエル

★指輪ランクアップジュエル

★その他ランクアップジュエル



 朝食を待っている間に武器ランクアップジュエルを選択し、さっそく“サムシンググレートソード”に使用してSランクへ。


「なにをしているんだ、コーセ♪」


 リューナが、いきなり左腕に抱き付いてくる。


「武器のランクアップをね」


 話している間も俺の左手の甲を撫で、指を絡めてくるリューナ。


 どうやら彼女は、親しくなった相手に対してスキンシップが激しくなるタイプだったようだ。


 ……触られるの、何気に気持ち良い。


「マリナさん、あの二人って……」

「まあ、昨夜の時点で覚悟はしてたけれど……なんて甘ったるい空気」

「お前だって、あの荒野で青姦したあと暫くはは、胸焼けしそうなくらい甘々な空気を出してたぞ」


 外人のリューナから見ても、そういう風に見えてたのか。


「そ、そんな風に見えてたの? ……うそ」


「リューナ、テーブルを拭いて準備しよう」


 二人ともエプロンを外したため、もう料理が出来たはず。


「今、リューナって……」

「私が、コセに愛称で呼ぶように頼んだんだ。マリナも、私の事はリューナと呼んで良いぞ。同じ男の女だしな」


 一気に距離を詰めていくリューナ。


「まあ、呼びますけど……」

「これで良いんですか、マリナさん?」

「まあ……最大のライバルはこの先に居そうだし……」


 最大のライバル?


「ほら、早くご飯を食べよう。今日もダンジョン攻略で忙しいんだしな」


 出来れば、今日中に三十二ステージまで到達したい。


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